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本教材集の趣旨
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本教材集の趣旨
今回の標準的な保健指導プログラムでは、これまでの保健指導がともすれば健
診結果の伝達、理想的な生活習慣に係る一般的な情報提供にとどまっていること
に対し、これからの保健指導は対象者が代謝等の身体のメカニズムと生活習慣と
の関係を理解し、生活習慣の改善を自らが選択し、行動変容につながるための
保健指導を行うことを基本とすることとしている。
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具体的には、健診結果を読み解くことで対象者が自らの健診結果として示され
たデータが身体、とりわけ血管にどのような変化が起きているのかを具体的にイメ
ージした上で、このままいくとどうなるのかを知り、次になぜこのようになったのか
自分の生活習慣と結びつけて考えることができ、さらには本人の自己選択にゆだ
ねながらも何を具体的にどうすればよいのか、自分の生活習慣のどこをどのよう
に改善すればよいのか具体的な方策を示すために保健指導を行うものである。
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今回の学習教材はそのような保健指導を確実に行うために、対象者が自分の
生活や身体の状況について現状を知るための教材、代謝等身体のメカニズムに
関する知識を伝えるための教材、行動変容のために対象者が具体的に何をどう
すればよいかを選択できるための教材などから構成したものである。
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本教材集は実践に際してのあくまで一例として示すものであり、この教材を参考
に保健指導実施者がそれぞれに創意工夫をし、さらに効果的な学習教材を開発
していくことを期待するものである。
そのため、本教材集については、国立保健医療科学院ホームページ上にデー
タベースとして掲載し、保健指導実施者が必要に応じて、教材をダウンロードでき
るとともに、さらに自由に改変して使用できるような仕組を講ずることとする。
また、教材の内容については、国立保健医療科学院及び国立健康・栄養研究
所において、最新の知見を踏まえ、適宜改訂を行っていく。
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なお、本教材集作成にあたっては、狭山市保健センター、あいち健康の森健康
科学総合センター、特定非営利法人健康増進プログラムネットワーク等での実践
の蓄積を活用させていただいたところであり、ご協力いただいた皆様に感謝申し
上げる。