6.飼料イネの麦間直播栽培はイネツトムシの発生を軽減する

飼料イネの麦間直播栽培は
イネツトムシの発生を軽減する
飼料イネは、牛への国産飼料として利用されています。水田の転作作物と
しての生産が行われていますが、従来の麦あと移植栽培では、イネツトムシ
(イチモンジセセリの幼虫)が大発生して葉を食害するため問題になってい
ます。そこで、飼料イネを3月に麦間播種することによって、麦あと移植栽
培に比べて発生を大幅に少なくすることができます。殺虫剤を使用しない耕
種的害虫防除法として米麦二毛作で活用することができます。
SPAD値
45.0
麦あと栽培
麦間直播
40.0
35.0
30.0
25.0
調
7月13日
査 月 日
7月23日
8月4日
麦あと栽培と麦間直播栽培の葉色値
イネツトムシ(5齢幼虫)
○ イ ネ ツ ト ム シ は 、 葉 の 色 (SPAD値 )が 濃 い イ
ネに産卵する。麦間直播の飼料イネは、麦あ
と栽培(普通移植)よりも葉の色が薄くなる
個体数/m2
18.0
蛹殻
16.0
14.0
(314)
蛹
幼虫
12.0
10.0
6.5
( )内の数値は対照区(飯米用イネ)
に対する調査個体合計数の指数
8.0
(100)
6.0
4.0
5.9
1.9
(48)
2.0
0.0
1.2
麦あと栽培
(飼料イネ)
2.2
麦間直播
(飼料イネ)
0.9
1.5
麦あと栽培
(飯米用イネ)
9月7日調査
栽培法とイネツトムシの発生量
○麦あと栽培(普通移植)の飼料イネは、対照区の飯米用品種と比較して
イネツトムシの発生量が多いが、麦間直播栽培では発生が抑えられる
(農林総合研究センター
生産環境担当
TEL 048-521-5041)