第1回解説[pdf]

微積分学演習第1回
1 (1) ∞,
2 (1) 1/e,
(2) 1/2,
(2) 1,
(3) 2/3,
(4) 1,
5
4
(3) 1/e ,
(5) 2
(4) e ,
(5) e2 ,
lim (1 + a1 x + a2 x2 + · · · + an xn )b/x
x→0
(6) 3
(a1 = 0)
を求める. y = 1/(a1 x + a2 x2 + · · · + an xn ) とおくと x → 0 のとき y → ∞
となる.
n−1
1
(1 + a1 x + a2 x2 + · · · + an xn )b/x = (1 + )by(a1 +a2 x+···+an−1 x )
y
1 bya1
1 bya2 x
1 byan xn−1
=(1 + )
(1 + )
· · · (1 + )
y
y
y
で, x → 0, y → ∞ に注意すれば
1
(1 + )bay → eba ,
y
1
1
(1 + )bayx = ((1 + )bay )x → 1
y
y
だから求める極限は eba1 となる.
3 (1) 収束しない,
(2) 1,
(3) 3/2,
(4) 1,
(5) 8
高階の微分を習うとマクローリン展開によって、関数を多項式のように扱え
るようになります. (3) はマクローリン展開により、大体
1
tan x = x + x3 ,
3
1
sin x = x − x3
6
と考えられます. 分母が x5 ですので極限を考えるには, 分子の 5 次以下の項
にだけ注目して以下のように計算します.
1
1
tan3 x − sin3 x = (x + x3 )3 − (x − x3 )3
3
6
1 5
3
3
5
3
= (x + x ) − (x − x ) = x5
2
2
従って, 求める極限は 3/2. 講義で行った解法以外に上記のような議論も可能
になります.
4 (1) a + b,
(2) sin 2θ = 2 sin θ cos θ に注意して
2n+1 sin
x
x
x
cos x cos · · · cos n = sin 2x
n
2
2
2
となり, 求める極限は sin 2x/2x となる.
5 (1) a, (2) a, (3) ab, (4) a
(3) について. 収束する数列は, 有界だから, 正の数 M が存在して
|an | < M, |bn | < M
(n = 1, 2, 3, . . . )
となる. このとき
|ai bj − ab| ≤ |(ai − a)bj + (bj − b)a| ≤ |ai − a|M + |bj − b|M
となるから
a1 bn + a2 bn−1 + a3 bn−2 + · · · + an b1
− ab|
n
|a1 bn − ab| + |a2 bn−1 − ab| + · · · + |an b1 − ab|
≤
n
|a1 − a| + |a2 − a| + · · · + |an − a|
≤M
n
|b1 − b| + |b2 − b| + · · · + |bn − b|
+M
n
→ 0 (n → ∞)
|
となる.