小テスト(微分積分)

微分積分学演習第二(O クラス)小テスト略解(10/3)
t1-2. f (x) = tan x とする。f (x) = a + bx + cx2 + dx3 + o(x3 ) (x → 0) が
成立するように a, b, c, d を定めよ。
t1-1. f (x) = 1/(2 + 3x) とする。f (x) = a + bx + cx + o(x ) (x → 0) が
2
2
成立するように a, b, c を定めよ。
配点:1 点
答え: a =
1
−3
9
,b=
,c= .
2
4
8
解説.
1
1
1
=
2 + 3x
2 1 − (−3x/2)
なので、1/(1 − t) = 1 + t + t2 + o(t2 ) (t → 0) に t = −3x/2 を代入すれば
良い。ここで、x → 0 ⇔ t → 0 となっていることに注意。
もちろん、f (0), f ′ (0), f ′′ (0) を計算してから Taylor の定理を使っても
良い。
二通りのやり方を知っていれば、検算にも使えるし、どちらの考え方も重
要である。
配点:1 点
答え: a = 0, b = 1, c = 0, d = 1/3.
解説. Taylor の定理を用いて計算すれば良い。
sin x − xex + x2
の x → 0 での極限を求めたい。
x(cos x − 1)
(i): cos x を x = 0 の近くで、2 次式で近似せよ。
t1-3. 関数 f (x) =
(ii): sin x を x = 0 の近くで、3 次式で近似せよ。
(iii): ex を x = 0 の近くで、2 次式で近似せよ。
(iv): limx→0 f (x) を求めよ。
配点:2 点
答え: (i): cos x = 1 − x2 /2 + o(x2 ).
(ii): sin x = x − x3 /6 + o(x3 ).
(iii): ex = 1 + x + x2 /2 + o(x2 ).
(iv): limx→0 f (x) = 4/3.
解説. (i)–(iii): Taylor の定理を使えば求まる。
(iv): (i)–(iii) の結果を用いると、
sin x − xex + x2
(x − x3 /6 + o(x3 )) − x(1 + x + x2 /2 + o(x2 )) + x2
=
x(cos x − 1)
x((1 − x2 /2 + o(x2 )) − 1)
−x3 /6 + o(x3 ) − x3 /2 − x o(x2 )
=
−x3 /2 + x o(x2 )
−1/6 + o(x3 )/x3 − 1/2 − o(x2 )/x2
=
−1/2 + o(x2 )/x2
と計算出来る(代入して展開・整理した)
。ここで x → 0 とすれば、結論が得
られる。
t1-4. 関数 f (x) =
配点:1 点
(1 + 2x) sin x − x cos x
の x → 0 での極限を求めよ。
x2
答え: 2.
解説. sin x = x + o(x2 ), cos x = 1 + o(x) を用いると、t1-3 と同様に計算
して、
(1 + 2x)(x + o(x2 )) − x(1 + o(x))
x2
x + 2x2 + o(x2 ) + 2x o(x2 ) − x − x o(x)
=
x2
2
2
=2 + o(x )/x + 2x o(x2 )/x2 − o(x)/x
となり、x → 0 とすれば結果が得られる。