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基礎物理学演習 (後期 第2回)
担当:岡林潤
1. (1) 各辺が dx , dy , dz である微小六面体を考えることにより、ガウスの法則
の積分形よりガウスの法則の微分形
dE x dE y dE z ρ
+
+
=
dx
dx
dx ε 0
r
を導け。ただし、 E x , E y , E z は E の各成分とする。
(2) ある空間電荷密度をもつ半径 a の球による電場の方向は r 方向について
E=
ρ0r
ρ a3
(r < a) , E = 0 2 (r > a) 大きさを持つ。各領域における電荷密度を
3ε 0
3ε 0 r
r
r
求めよ。ただし、 A = ( Ar , Aθ , Aϕ ) に対する divA の球座標表示は、
r 1 ∂
1
∂
1
∂
divA = 2 (r 2 Ar ) +
(sin θAθ ) +
Aϕ となる。
r ∂r
r sin θ ∂θ
r sin θ ∂ϕ
r r
r r
r r
r
2. 電位 φ (r ) と電場 E (r ) の間の関係式 E (r ) = −∇φ (r ) を用いて、次の問いに答え
よ。
(1) 電場は等電位面に対し垂直であることを示せ。
r
(2) 点 電 荷 q が 原 点 に 置 か れ て い る と き 、 点 r = ( x, y, z ) に お け る 電 位 は 、
r
q
1
r
と与えられる。この φ (r ) について、電場を計算せよ。
φ (r ) =
2
2
2 1/ 2
4πε 0 ( x + y + z )
(3) V = − kx3 で与えられる電位があった場合、一辺 a の立方体に含まれる全電荷
を求めよ。ただし、立方体の 1 つの角は原点にあり、3 辺は x, y, z の正の方向に
沿って置かれているものとする。また、 k は定数とする。
3. Gauss の法則を用いて次に示す電荷分布 ρ (r ) に対する電界と無限遠点を基準
点とする電位を求め、動径座標 r の関数として電界の強さと電位を図示せよ。
(1)半径 a の球内に ρ (r ) = ρ 0 の電荷密度で一様に分布する場合。
(2)原点に点電荷 q ,さらに電荷密度が ρ (r ) = −
する場合。ただし、 α > 0 とする。
qα 2 e −αr
で与えられる電荷が共存
4π r
4. 無限に広い平板状導体の表面に一様な面密度 σ で電荷が分布している。この
平板状導体から距離 x にある点における電場と電位を求めよ。ただし、導体面上
の電位を V0 とする。
5. 点 A (0,0, d ) と点 B (0,0,−d ) にそれぞれ q と − q の点電荷が置かれているとき、
電気双極子モーメント p = 2qd として、点 P ( x, y, z ) における電位 V ( x, y, z ) および
電場ベクトル ( E x , E y , E z ) を求めよ。
6. 内半径 a 、外半径 b の同心の導体の球殻がある。いま、その中心に電荷 Q を
置いたとき、導体表面(内側および外側)に現れる電荷密度と電位の分布を求め
よ。
7. 半無限の導体の表面の前方 a の距離に点電荷 Q がある。点電荷と導体面との
間に働く引力を求めよ。また、導体の前方の点 P ( x, y, z ) につくられる電位、電
場を求めよ。
8. 半径 a の接地した導体球の外部で中心 O から距離 b (a < b) のところに点電荷
Q がある。この場合の電気鏡像と点電荷が導体から受ける引力を求めよ。
9.
(1) 内球の半径 a 、外球の半径 b の 2 つの同心導体球よりなるコンデンサーがあ
る。外球を接地した場合の電気容量を求めよ。
(2) 軸方向に十分長い、半径 a , b (a < b) の同軸円筒コンデンサーの単位長さあ
たりの電気容量を求めよ。
(3) 半径 a の十分長い直線状導体が、互いに a 離して平行におかれているときの、
単位長さあたりの電気容量を求めよ。
レポート課題 2-1
電荷が半径 a の球内で ρ = ρ 0 r / a という球対称分布をしているとき、電場と電位
を求め、グラフに示せ。
レポート課題 2-2
2 次元空間において、点電荷 Q と − Q が (a,0) と (− a,0) にある。以下の問いに答え
よ。
(1) 点 ( x, y ) における電位を求めよ。
(2) ここで a << x, y と近似し、電気双極子モーメント p = 2Qa として、電位を
あらわせ。
p(2 x 2 − y 2 )
(3) x , y について偏微分を行うことにより、 E x , E y が E x =
、
4πε 0 r 5
Ey =
3 pxy
とあらわせることを示せ。ただし、 r = ( x 2 + y 2 )1 / 2 とする。
5
4πε 0 r
レポート課題 2-3
電場の成分が次のように与えられるとき、電位が存在するか調べよ。存在する
場合は、電位を求めよ。 A は定数とする。
(1) E x = 2 Axz , E y = 2 Ayz , E z = A( x 2 + y 2 − 2 z 2 )
(2) E x = A( y 2 + z 2 ) , E y = A( z 2 + x 2 ) , E z = A( x 2 + y 2 )
(3) E x = 2 Axy , E y = A( x 2 − y 2 ) , Ez = 0
レポート課題 2-4
r
任意のベクトル F およびスカラー場 φ に対して、以下の式を証明せよ。
r
(1) div(rot F )=0
r
(2) rot(grad φ )= 0
r
r r r r r r
r r
(3) rot(rot F )= ∇ × (∇ × F ) = ∇(∇ ⋅ F ) − ∇ 2 F
レポート課題 2-5
電源 V に対して回路の式をつくり、 I1 , I 3 を V,
R, R1, R2, R3, R4により表せ。そして、 I は下記の
ようになることを示せ。
( R2 R3 − R1R4 )V
I=
R( R1 + R2 )( R3 + R4 ) + R1R2 ( R3 + R4 ) + R3 R4 ( R1 + R2 )
V