電磁気学C Electromagnetics C 5/18講義分 電磁波の性質 山田 博仁 講義について 講義に関する連絡および 講義資料のダウンロード 質問、その他問い合わせ http://www5a.biglobe.ne.jp/~babe E-mail: [email protected] TEL: 795-7101 成績評価 a) 出席点: 2点×14回 b) レポート 8点×1回、12点×2回 (6/1, 7/6予定 ) c) 定期試験: 40点 a), b), c) の合計で、60点未満D(不合格) 60点以上70点未満C 70点以上80点未満B 80点以上90点未満A 90点以上AA 追試、再試は行いません 自由空間でのMaxwell方程式 自由空間でのMaxwell方程式 (自由空間とは、真電荷および伝導電流がゼロ) B( x, t ) t D( x, t ) rot H ( x, t ) t rot E ( x, t ) 等方性、かつ線形、かつ非分散性の媒質中 D( x, t ) E ( x, t ) B( x , t ) H ( x , t ) div D( x, t ) 0 真空中 D( x, t ) 0 E ( x, t ) div B( x, t ) 0 B( x, t ) 0 H ( x, t ) 上の方程式を解くと、波動方程式 2 E ( x, t ) E ( x, t ) 0 t 2 磁場に対する式も、 2 B( x, t ) B( x, t ) 0 2 t が得られる 波動方程式の解 波動方程式 2 2 2 2 E ( x, t ) 0 2 2 2 E ( x, t ) 2 x y z t 2 E ( x, t ) E ( x, t ) 0 t 2 ここで、 v 1 と置くと、 1 2 2 2 E ( x, t ) 0 v t 1 2 E ( x, t ) E ( x, t ) 2 0 2 v t ダランベルシアン □ E ( x, t ) 0 1 2 □ 2 2 v t v は電磁波が物質中を伝わる速度 v 1 真空中の場合には、v は光速度 c となり、 c 1 0 0 2.998108 m/s 波動方程式の解は、 E ( x, t ) X1 (k x t ) X 2 (k x t ) で与えられる。 + k 方向に進む波 - k 方向に進む波 kは波の伝搬方向を示す波数ベクトル は波の角周波数 平面電磁波 波面が平面からなる波が、波面に垂直方向に伝搬していく k x t 波面 (等位相面) z x3 x2 x1 k 0 x k・x – t を波の位相と呼ぶ。 これがある一定値 を保持し たまま(等位相)、時間発展して いく様子は、等位相面(波面) が平面からなる波が波面に垂 直方向に伝搬する様子を表す k x3 t3 k x2 t 2 k x1 t1 y k: 波数ベクトル(波の進行方向を向いている) 平面電磁波 電場が e(1) 方向に偏り、正弦関数的に振動する平面電磁波を考える E( x, t ) e (1) E0 sin(k x t ) 1 2 E ( x, t ) 波動方程式 E ( x, t ) 2 0 に上式を代入すると、 2 v t 2 2 2 2 (k x k y k z ) 2 E ( x, t ) 0 v 0 上式が、任意の場所 x、任意の時刻 t で成立するためには、 つまり、 k 2 2 v2 k k k x2 k y2 k z2 角周波数 を、正の値と定義すると、 v k これを分散 (dispersion) 関係という。 2 f f は波の周波数(振動数) k 2 と置けば、 v f T 1 f T は波の周期 平面電磁波 電場が e(1) 方向に偏り、正弦関数的に振動する平面電磁波 E( x, t ) e (1) E0 sin(k x t ) を、 電場に関するガウスの法則 divE ( x, t ) 0 に代入する divE ( x, t ) ex(1) e(y1) ez(1) E0 sin(k x x k y y k z z t ) y z x (k x ex(1) k y e(y1) k z ez(1) ) E0 sin(k x x k y y k z z t ) (k e (1) ) E0 sin(k x x k y y k z z t ) 0 上式が常に成り立つためには、 k e (1) 0 でなければならない 即ち、電場の偏りの方向 e(1) は、その波の進行方向のベクトル k に直交する つまり、電波は横波である e(1) E( x, t ) e (1) E0 sin(k x t ) k 平面電磁波 磁場に対しても e(2) 方向に偏り、正弦関数的に振動する平面電磁波 B( x, t ) e (2) B0 sin(k x t ) を考え、 磁場に関するガウスの法則 divB( x, t ) 0 に代入する divB( x, t ) ex( 2) e(y2) ez( 2) B0 sin(k x x k y y k z z t ) y z x (k x ex( 2) k y e(y2) k z ez( 2) ) B0 sin(k x x k y y k z z t ) (k e ( 2) ) B0 sin(k x x k y y k z z t ) 0 上式が常に成り立つためには、 k e ( 2) 0 でなければならない 即ち、磁場の偏りの方向 e(2) は、その波の進行方向のベクトル k に直交する つまり、磁波も横波である B( x, t ) e (2) B0 sin(k x t ) 従って、 k 電磁波は横波 !! e(2) 平面電磁波 媒質中での電場と磁場の大きさの比を、媒質の電磁インピーダンスという Z H 0 1.2566371 10 6 真空中では、 Z 0 377 [] 0 8.854185 10 12 E インピーダンス Z の媒質中を伝搬する平面電磁波に関して、E と H との間には 以下の関係が成り立つ k 1 k E Z ( H ), H (E ) k Z k つまり、電場および磁場の偏りの方向(偏波方向)は、波の進行方向に対して垂 直。(電場および磁場ベクトル E, B は、波の進行方向に対して垂直面内に存在 する。) また、電場および磁場の偏波方向( E, B の向き)は互いに直交する。 x k E z y H ベクトル解析の復習 重要なベクトル恒等式 ラプラシアン 2 2 2 2 2 2 x y z rot grad ( ) 0 div rot E ( E ) 0 div grad ( ) 2 ( ) E E (スカラー場) (ベクトル場) rot rot E ( E ) ( E ) E ガウスの定理 2 2 2 1 2 □ 2 2 2 2 2 x y z c t 1 2 2 2 c t ストークスの定理 F ndS FdV S V n ダランベルシアン F dr ( F ) ndS C S F dS S V n F S dS C dr ベクトル解析の復習 演算子∇(ナブラ)と(ラプラシアン)の意味 , , x y z 2 2 2 2 2 2 x y z 勾配(gradient) ( x) ( x) ( x) ( x) ( x) ( x) grad ( x) ( x) , , ex ey ez y z x y z x 発散(divergence) divE ( x) E ( x) Ex ( x) E y ( x) Ez ( x) x y z ナブラ∇とE(x)のスカラー積 スカラー積(内積) A B Ax Bx Ay By Az Bz ベクトル解析の復習 回転(rotation) ex ey ez rot E ( x ) E ( x ) x y z Ex ( x) E y ( x) Ez ( x) E ( x ) E y ( x ) E y ( x ) E x ( x ) E ( x ) E z ( x ) e x x e z z e y y z z x x y ナブラ∇とE(x)のベクトル積 ベクトル積(外積) ex ey ez A B Ax Ay Az (Ay Bz Az B y )e x ( Az Bx Ax Bz )e y (Ax B y Ay Bx )e z Bx By Bz
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