平成26年度 岐阜工業高等専門学校専攻科学力選抜検査試験(前期) 科 目 E 群 電気磁気学 電子システム工 学専攻専門科目 1枚目 受験 3枚中 番号 小 合 計 計 1.電荷 Q[C]が半径 a[m]の球の内部に一様な電荷密度で分布するとき(ケース A)、また、 電荷 Q[C]が半径 a[m]の球の表面に一様に分布するとき(ケースB)、それぞれの場合の球 内外の電界を求めよ。また、それぞれの電界分布(横軸:半径方向距離 r、縦軸:電界 E とし て、図中に電界の最大値も記載)を図示せよ。 (30 点) (ケース A) 各 部 5 点 × 6 (電界の式:4つ 電界分布:2つ) 計30点 (ケースB) 外部( r > a ) 外部( r > a ) r>a r>a ∫ E ds = E ⋅ 4π r S 2 = Q Q --->E = ε0 4πε 0 r 2 ∫ E ds = E ⋅ 4π r S 内部( r < a ) 2 = Q Q --->E = ε0 4πε 0 r 2 内部( r < a ) r<a r3 Q Q" Q" Qr a3 E ⋅ 4π r 2 = --->E = = = 2 2 ε0 4πε 0 r 4πε 0 r 4πε 0 a 3 r<a E ⋅ 4π r 2 = Q" Q" 0 --->E = = =0 2 ε0 4πε 0 r 4πε 0 r 2 E ! QE $ # & 2 " 4πε0 a % ! Q $ # & 2 " 4πε0 a % 0 a 0(ケース A) r 0 a 0 r (ケース B) 平成26年度 岐阜工業高等専門学校専攻科学力選抜検査試験(前期) 科 目 E 群 電気磁気学 電子システム工 学専攻専門科目 2枚目 受験 3枚中 番号 小 合 計 計 2.図 1 のように半径が a[m]である2本の導体からなる無限長平行導線がある。導線の中 心同士の間隔は d[m]である。a<<d であるとき、この平行導線の単位長さあたりの電荷量 を+q,-q[C/m]と置き、単位長さあたりの静電容量を求めよ。(20 点) +q a a -q d 図1 左側の導線の中心から r[m]の位置の電界 E は q q E = E1 + E2 = + 2πε 0 r 2πε 0 (d − r) となるから、単位長さ当りの静電容量は次のようになる。 したがって、両導体間の電位差 V は C= V =−∫ a d−a Edr = q d−a [ ln r − ln(d − r)]a 2πε0 q πε0 = [F/m] V ln d − a a いま、a<<d であるから、静電容量は次のようになる。 d−a = = q # r & q d−a ⋅ 2l n %$ln (' = 2πε0 d −r a 2πε0 a C= q d−a ln πε0 a πε 0 [F/m] d ln a E, V の式、 V の答え、 C:各5点 計20点 3. 図2のように、二個の点電荷 Q1, Q2 が 20[cm]離れて置かれている。これらの電荷によ る電界が0となる位置は Q2 から右に 30[cm]の位置であった。Q1 の電荷量を 1.0×10-6[C] として、Q2 の電荷量を求めよ。また、1/(4πε0)= 9.0×109 として、電界0の点の電位 V[V] を求めよ。 (20 点) Q2 Q1 20cm Q1 、Q2 による電界を E1 、E2 とすれば E= V = V1 + V2 Q1 Q2 = + 4πε 0 r1 4πε 0 r2 = 9.0 × 10 9 ( 電位 V は 30cm 図2 Q --->E1 + E2 = 0 4πε0 r 2 Q1 Q + 22 = 0 2 0.5 0.3 0.09 Q2 = − Q1 = −3.6 × 10 −7 [C] 0.25 電界 0 Q2, V:各10点 計20点 1.0 × 10 −6 3.6 × 10 −7 − ) = 7200 [V ] 0.5 0.3 平成26年度 岐阜工業高等専門学校専攻科学力選抜検査試験(前期) 科 目 E 群 電気磁気学 電子システム工 学専攻専門科目 3枚目 受験 3枚中 番号 小 合 計 計 4.図3のように、上向きの一様な磁界(磁束密度 B[T])中に水平に置かれた平行な無限 長の金属レールの上に質量 M[kg]、単位長さあたりの抵抗 r[Ω/m]の導体棒が垂直に置かれ ている。レールには起電力 E[V]の直流電源が接続され、t=0 でスイッチを閉じると導体棒 がレール上を右向きに滑り始めた。以下の問いに答えよ。ただし、レールの間隔を a[m]、 レールの電気抵抗、レールと導体棒の間の摩擦は無視できるものとする。(30 点) (1) 導体棒が右向きに滑り始めた理由をフレミングの法則を用いて説明せよ。また、 t=0 の瞬間に導体棒が受ける力の大きさ F を求めよ。 F = ( I × B)a 力が働く方向は I と B の外積 の方向、右方向となる F = IBa = スイッチ E E EB Ba = ar r v B 90˚ a 図3 (2) 導体棒の速度が v[m/sec]となったとき、 レールと導体棒からなる回路に流れる電流 I を求めよ。 I= (3) E − e E − vBa = ar ar 導体棒の速度 v[m/sec]を t の関数として E,r,M,B,a を用いてどう表すことができ るか、導体棒の運動方程式から導け。 dv E − vBa = IBa = ( )Ba dt ar dv B 2 a BE M + v− =0 dt r r Mr dv dt = B E − Bav Mr dv ∫ dt = B ∫ E − Bav Mr t = − 2 ln(E − Bav) + C Ba t = 0, v = 0 Mr Mr 0 = − 2 ln E + C ---> C = 2 ln E Ba Ba M Mr {ln(E − Bav) − ln E } B2a Mr E = 2 ln B a E − Bav 2 Ba E t = ln( ) Mr E − Bav t=− e B 2a t Mr = 合計30点 E E − Bav E − Bav = Ee − (1)理由、F:各5点 計10点 (2):5点 (3)運動方程式、積分 定数、v:各5点、 計15点 B 2a t Mr B 2a − t E ∴v = (1− e Mr ) Ba
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