クーベルタンのオリンピズムの重要性~これからのオリンピックの発展の

クーベルタンのオリンピズムの重要性~これからのオリンピックの発展のために~
The importance of Coubertin's Olympism~For development of Olympic games~
1K04B213
指導教員
主査 友添秀則先生
<動機と目的>
オリンピズムとは、フランスの教 育 学 者 ピエー
万波 智憲
副査 吉永武史先生
報 が不 足 しているところはインターネット検 索 によ
り情報収集する。
ル・ド・クーベルタンによって提 唱 された言 葉 であ
る。それは、世界の発展 、国際理解、平和に共存
<各章の概要>
することであり、社 会 や倫 理 教 育 においてスポー
第一章 オリンピズムの概念
ツの役 割 を強 調 するものである。オリンピズムはオ
ここでは近代オリンピックを支える根本思想であ
リンピックを支える根本思想として現在まで受け継
るオリンピズムの概 念 、そしてクーベルタンの生 い
がれてきたはずである。しかし時 が経 つにつれ、
立 ちや彼 がどのようにしてオリンピズムを提 唱 する
商業主義や勝利至上主義の蔓延、またオリンピッ
に至 ったのかについて述 べていく。またオリンピズ
クの政 治 的 利 用 など様 々な問 題 が影 響 してその
ムにこめた彼の願いにも触れていく。
概念はだんだんと薄れてしまっている。
第一節 オリンピズムとは
近代オリンピックは、スポーツを通して心身の調
和 のとれた人 間 を育 成 し、相 互 理 解 と国 際 親 善
第二節 クーベルタンがオリンピズムに到達するま
で
を通して世界平和の実 現に寄与するものとして始
まった。しかし、現 在 のオリンピックはオリンピズム
第二章 オリンピズムが薄れていった背景
とともにその本来の目的をも忘れつつあるように思
勝 利 至 上 主 義の蔓 延により、「オリンピックは参
える。オリンピックは、今 こそもう一 度 オリンピズム
加 することに意 義 がある」というクーベルタンの言
の精 神 を見 つめ直 すべきだと思 う。そこで、今 回
葉は薄れてしまった。また、オリンピックの商業的・
私はクーベルタンのオリンピズムについて取り上げ、
政治的悪用 はオリンピック本来の目的とともにオリ
オリンピックが原 点 回 帰 していけるよう研 究 してい
ンピズムも消 し去 ろうとしている。今 や、オリンピッ
きたいと考 えた。また、オリンピズムを世 界 中 の
クは国 と国 、または企 業 やスポンサー間 の競 争 の
人々に改めて浸透させていくためにはオリンピック
場となっている。
教 育 が重 要 となる。世 界 の国 々や過 去 に日 本 で
第一節 勝利至上主義の蔓延
行 われたオリンピック教 育 の実 践 例 から今 後 のオ
第二節 オリンピックの政治的利用
リンピック教育に改善できる点についても考えてい
く。本研 究において、オリンピズムの重要性を明ら
かにし、これからのオリンピックが更 なる盛 り上 がり
をみせるものへと発展していくことを願いたい。
第三章 オリンピズムの再検討
これまでオリンピックの発 展 におけるオリンピズ
ムの重 要 性 について述 べてきたが、オリンピズム
自体にも改善が必要な点があると思うのである。こ
<研究の方法>
基 本 的 には文 献 講 読 によって研 究 を行 い、情
の章 では、オリンピズムの改 善 点 について考 え、
自 分 なりの新 しいオリンピズムの形 を探 っていこう
と思う。また、どのように人 々にオリンピズムを浸 透
第一節 オリンピズムの再検討
させていくのかについても触 れていく。そこでは、
第二節 オリンピック教育の必要性
オリンピックの歴 史 や本 来 の目 的 、またオリンピズ
ムに関する学習の機会の保障が欠かせない。
結章 本論文のまとめ
現 在 、世 界 の国 々で充 実 した、またその国 や
ここでは、本 研 究 の要 約 、そして私 たちが今 ま
地 域 の特 性 を活 かしたユニークなオリンピック教
でよりも一 層 オリンピックの発 展 に貢 献 していくた
育 が展 開 されている。日 本 でも、日 本 オリンピッ
めには、今 後 オリンピック教 育 をどう改 善 していく
ク・アカデミー(JOA)が中 心 となり、オリンピック教
べきかについて述べていく。
育が展開されている。