PowerPoint プレゼンテーション

地元の祭りと人が織りなす関
係についての研究
11-1-016-0297
木村 康佑
目的
大阪の南部の方では、だんじりといった祭が行
われている。このだんじり祭は由緒ある祭りで、
260年ほど前から現代に語り継がれている。しか
し現在では、楽な環境や、一人で生活していける
環境、親が毛嫌いしてしまう環境があり、祭人口
が低下している。このままでは由緒正しく行われ
てきた伝統がなくなってしまう。それを回避する
ために、祭人口を増加させ、後世に残していくこ
とが私の目的である。
結論
だんじり人口を増やすためには、曳くだけで理
解してもらうことは難しいことが分かった。理由
としては、ただ単にしんどすぎるといった意見が
出てきた。しかし、そこで既存のメンバーが新規
メンバーに対して相手の考えも伺いながら語りか
けていくことで、だんじりの魅力を感じてもらえ
ることも分かった。実際に団員は、前人数30人に
対し現47人と増えている。したがって、いかに新
規メンバーに対しての問いかけや本気で伝えると
言ったことをする必要がある。という結論が出た。
方法
① 参加しようと思っている人達と打ち解けあう実際にバーベキュー
や懇親会を行い話しやすい環境を作る。
② 実際にだんじり祭を体験してもらう。
③ 今年新加入してくれた人たちにアンケート調査
・なぜ青年団員になろうと思ってくれたのか?
・何が魅力だったか?
・バーベキューや懇親会は実際必要であったか?
・だんじりを曳いてみてどう感じたか?
・祭が終わり落作(打ち上げ)を行った際、何を感じたか?
④ 人との繋がりと信頼関係はどのように作用しているのかを調査。
意義
現在だんじり祭がおこなわれている地区は少子
高齢化が進んでいる。そのため人があまりいない
といった現象が起きている。お父さんお母さんた
ちの意見もあまり良い意見を聞かない。このまま
ではだんじり祭がなくなってしまう。それだけは
避けたい、そして今より繁栄させたい、良い意見
や考えを持ってもらいたい、理解してもらいたい、
これが、この研究を行った私の意義である。
概要と歴史
• 地車祭り(だんじり祭)とは、地車と呼ばれる山車
を曳く祭りであり、地車囃子の演奏を奉納する祭礼
の総称で、大阪府・兵庫県南東部・奈良県を中心に
近畿地方の各地で、夏から秋にかけて行われるもの
が多い。
• 祭礼に於けるだんじりや太鼓台の運行は伝染病を流
行しないことを祈願する神社の夏祭り、或いは農・
漁業の収穫を感謝し、今後の豊作・豊漁を願う秋祭
りに曳き出される催しであり、氏子・講が主体とな
る世話人・保存会、若中・青年団で運営されている。
実際に行ったこと
1. イベントの実施
• 今年一年を通して、青年団員の友達や興味を
持ってきてくれた子たちに対し、バーベキュー
や懇親会、新年会、盆踊り、フットサル大会、
だんじり体験、落作(打ち上げ)などを実施し
た。
• 目的としては、軽い気持ちで打ち解けてもらお
う、楽しんでもらおうと考えたからである。
新団員の参加人数と過程
新団員
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
新団員
重点に置いたこと
• やはり話しづらい、一人でいる、固まっていることが多く見られ
た。これではその子たちが孤立してしまうので、青年団全員で協力
し、まずは自分から新規メンバーに歩み寄ることにした。すると、
話しづらそうにしていた子たちが少しずつではあるが話してくれる
ようになり、環境にも溶け込んでくれたように思う。
• だんじり体験では、だんじり練習が本格的に始動するまでランニン
グや筋力トレーニングなどを主に行った。練習が本格的に開始にな
るとKトラックに綱をつけてだんじりをイメージして曳いてみた
り、他町と合同練習をしてみた。
• 地車囃子というものがあり、このリズムに合わせてだんじりが動き
出すようになっている。この地車囃子も練習が本格化すると同時に
練習を開始するのだが、この練習に興味を持ってくれている新規メ
ンバーがいた。なので、新規メンバーと一緒に練習をすることにし
た。
ヒアリング調査
以下の二点をヒアリングした。
①
②
なぜ青年団になろうと思ってくれたのか?
何が興味であったか?
実施期間:10月上旬
実施対象:新規メンバー(男性)17人
ヒアリング調査
12%
17%
47%
24%
人
達成感
環境
文化
考察
• ①と②のヒアリング調査の結果より、主に人に
魅力を感じてくれていることが分かった。しか
し、人と言われても呆然とし過ぎていてあまり
答えになっていない。このことから、人のどの
部分に魅力を感じているかを細分化すれば、よ
り一層、祭人口も増加するのではと推測した。
なので、ヒアリング調査の結果を細分化した内
容をアンケート調査することにした。
アンケート調査
• 実際に人のどのような部分に魅了されたか、どういった状況下でそ
う思ったかといった内容を踏まえ調査を実施した。
アンケート内容
質問1 人のどのような部分に魅了され、青年団に入ろうと思いま
したか?
質問2 なぜそう思いましたか?
質問3 バーベキューや懇親会は実際必要でしたか?
質問4 意味があったと答えてくれた人は理由を教えて下さい?
質問5 だんじりを曳いてみてどう感じましたか?
• 実施期間:10月下旬~11月上旬
• 実施対象;新規メンバー(男性)17人
アンケート結果
• 【質問1】
人のどのような部分に魅了されますか?と質問
した際、人の中にある熱い気持ちに共感を得た意
見が多かった。このことからわかるように、人は
相手がどんな事を想っていて、どれだけ本気なの
かを感じとろうとする傾向があるように感じた。
したがって、伝える側の本気度が高いほど相手は
関心を持ってくれると感じた。
アンケート結果
• 【質問2】
人が周りと団結していることや、①で述べたよ
うに人の本気な姿に対してかなり興味を持ってい
ることが分かった。やはり気持ちがこもっている
人間の言葉は重く、その人に深く浸透していくよ
うである。団結力に対して多数の意見が上がった
のも、一人で行動するのではなく、集団で一つの
目標を達成しようとしている行動に対して共感し
たことが分かった。
アンケート結果
• 【質問3】
バーベキューや懇親会を行ったことに対して、意味
があったと答えてくれた人は(11人)、意味がなかっ
た(2人)、どちらでもよい(4人)であった。意味
があったと答えてくれた人たちが圧倒的に多く、意味
がなかったと答えてくれた人(2人)の意見として
は、人が熱すぎるという意見が上がった。なぜ青年団
に入ったのですか?と聞いたところ、友達が青年団に
入っているからと言った意見が上がり、まだまだ打ち
解けることができていないことが分かった。
アンケート結果
• 質問4
意味があったと答えてくれた人たちは、すごく
親近感が湧いた、イベント行事があったほうが入
り込みやすかったなどの意見を伺えた。中にはお
酒も入っていたせいかとことん話し込めたと言っ
た意見もあり、バーベキューや懇親会を行ったこ
と自体は凄く良かったことが分かった。
アンケート結果
• 質問5
祭終わりの落作では、皆仲が良い。思いが飛び交っ
ている、来年のことをもう考えているなどの意見が出
た。来年のことを既存の青年団員と一緒になって考え
てくれている人もいて、かなり打ち解けてくれている
ことが分かった。中には熱くなりすぎて取っ組み合い
になっている人達がいたが、それだけ気持ちがこもっ
ているからこそだと感じた。やはり意見が飛び交って
いることでお互いが相乗効果を生みだし、互いに成長
し合っていることが分かった。
全体の考察
• 自分主体で考えて行動するのではなく、相手のこと
を第一に考えた行動をする必要がある。そこで出て
くるのが、「なぜ俺がここまでしなければいけない
の?」であり、既存メンバーの危険信号でもある。
このようなメンバーは自分のプライドが勝っている
ためにこのような発言になるのである。したがっ
て、青年団存続の危機を詳しく伝え、相手に同意を
貰い、一緒に進めていくことが肝心である。結果、
全メンバーが一致団結し、新規メンバーのことを思
いやった行動をすれば、しっかり答えてくれるので
ある。
まとめ
•
この研究を行った結果、自分たちのことだけを考え青
年団に介入しようとしても断られることが分かった。最
初は興味本意で来てくれるが、実際に経験してみると良
い意見が返ってこない。それは既存メンバーが全く関与
しようとしていなかったためであり、人任せにしていた
からであった。そこをバーベキューや懇親会を通して少
しずつであるが改善していった。内容としては前章の全
体の考察で述べたとおり、相手のことを考えて発言して
いるか?行動しているかである?といった内容である。
新規メンバーが一人の場面がかなり多く見られることが
あった。そこでまずは自ら近づくことで少しでも相手の
不信感を解消できるのである。最初であれば話す内容は
なんでも良い。しかし、相手に関わっていることを話し
たほうが新規メンバーも話しやすいことが分かった。
まとめ
•
まとめると、まずは相手のことを考えた行動
をし、打ち解けることを考える。打ち解けだし
たら少しずつ青年団とは?を話す。そこから実
際にだんじりを体験してもらう。体験しても
らっているときは声掛けを忘れず行う。祭が終
わってそこまでではなく、終わった直前から打
ち上げを企画し参加してもらう。ということを
行うと相手も少しずつであるが馴染んでくれる
のである。
アンケート
近畿大学・木村康佑
①
(
人のどのような部分に魅了され青年団に入ろうと思いましたか?
)
②
(
なぜそう思いましたか?
)
③
バーベキューや懇親会は実際必要でしたか?
・意味があった
・意味がなかった
・どちらでもよい
④
(
意味があったと答えた人は理由を教えて下さい。
)
⑤
(
だんじりを曳いてみてどう感じましたか?
)
ご協力ありがとうございました