患者の立場から提案する 小児医療提供体制のありかた 小さないのち 代表 坂下 裕子 あゆみ 1歳 1998年2月 微熱・鼻汁あり 急変5時間前に近医受診 22:30高熱で意識がない 救急車は到着するも病院 が1軒も見つからない けいれん持続 夜間診療所からスタート 転送を重ね 治療までに4時間半 死因は急性脳症 1999年 「小さないのち」発足 インフルエンザ脳症の共通体験 ①元気にくらす子どもに突然起こった ②一気に終わってしまった ③家族の心の傷が回復しない 体験者で構成する家族会 「小さないのち」が担うもの 本日は インフルエンザ脳症からみた 小児救急のあり方を中心に 子どもの最重症を経験して知ったこと そこを通った者しか言えないことを いま子どもを育てている多くの保護者へ 話していく役割があるのだと思う 98年当時の状況 ①特に夜間、病院がなかなか見つからなかった ②異常を訴える親の声が軽視されていた 願い⇒「いつもと違う」に十分対応できる体制 ⇒医師の複数体制 ③帰宅途中、直後に急変している 願い⇒経過観察するベッド ⇒医師の複数体制 重症児の 保護者が望む医療体制 ①必ず診てくれるところがあり、それがどこ か分かっていること。 ②症状に合った病院に、速やかに運ばれる 体制・・・救急車の場合 ③初期症状を見極め、振り分けるシステム ④転送先を探したり、再び遠くへ運ぶことな く重症の治療が行われる体制 *インフルエンザ脳症の救命率はかなり上がり 時間が勝負 一般の保護者に見えない要点 子どもに異変が起きた あの時 もっと早く もっと近くで 診てほしかった でも 本当の恐怖は 先が見えないこと 治療がつながっていないことだった 最初 少し遠く連れて行くことになっても そこに十分な治療体制があることを願う 集約化・重点化は 重症の子どもの 「命」を護るための 体制の強化であってほしい 「2つの体制」が必要 ① 日常的な安定供給 ② “急場しのぎ”的な危機対応 =インフルエンザ大流行の危機管理体制 いざという時に備えて準備 これがあれば日常はガマンできる まとめとして ①軽症から重症まで対応しうる医療 体制 ②並行して、インフルエンザ流行期 の特別体制の準備 ③現状に理解が進むよう保護者側と の関係性の重視
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