設計審査とチームデザイン違反

シリーズ:著者の回答
030901
質問-012(Sf社、システム開発、I.H氏)
設計書の重要性を強く感じました。Design Review時は、単に過去実績からの言葉のみで済
ませていることが多くありました。後継機の開発時に、前任機の「設計書が有無(ありなし)」で
は、設計力として大きく違うと感じました。
回答―012
設計審査、、、最近は「審査」という言葉を嫌って「Design Review」(デザイン・レビュー)と呼
ぶ企業も増えてきました。本Home Pageの目的でも記述しましたが、「勝つための設計力」を
養うためには「設計審査の充実化」がもっとも最短で有効な方法です。
最近、これを省く企業や実行できない企業が存在します。設計を総合的に リーディングでき
る人材がいない のです。設計リーダの育成を怠ったのです。
「設計審査の充実化」には、頭の中で設計する、いわゆる、「チームデザイン違反」の設計者
が一人でも存在するとそのチームの「和」なり、「リズム」が狂ってしまいます。
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國井 良昌 All rights reserved.
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シリーズ:著者の回答
030901
このような「頭の中で設計する」設計者は、別に適材適所が社内に必ず存在しますので、
是非、ローテーションをお勧めいたします。
またまた話がずれました。講師の悪い癖ですね。
「設計審査の充実化」には、頭の中で設計する設計者が存在すると、アドリブ的な審査とな
ってしまいます。
3D-CADを使用して、その時たまたま眼に飛び込んできた画像や設計情報や、たまたまそ
の時の設計者の発言のみで設計審査を実行している “ つもり ”になっているのです。
従いまして、ここに設計書というシナリオがあれば、二日酔いの上長でも「審査」できますし、
審査員が代わってもある程度の水準を保てるのです。
そして、何よりもその審査内容は、その企業の技術ノウハウとして蓄積されていくのです。
あなたの将来のためにも再考してみてください。
以上
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