余剰分析の応用 - MATSUO`S PAGE (トップページ)

余剰分析の応用
前回の復習
p
D
価格が
ここのとき
消費者のト
クの合計
消費者余剰
需要はこれだけ
x
p
前回の復習
S
価格が
ここのとき
供給者のもう
けの合計
生産者余剰
供給はこれだけ
x
p
市場均衡では
D
S
消費者余剰
両者の合計が
社会的余剰
生
産 p*
者
余
剰
x*
x
p
市場均衡では
D
S
両者の合計が
社会的余剰
p*
社会全体の
トクの合計
x*
x
さて、価格の上限規制問題
• 例) ニューヨークの家賃規制
→ 住宅不足、スラム化の元凶とされる
p
政府が上限価格規制をしたら
D
S
価格上限をp1に
公定
生産はS1。この場
合は、D1 >S1だ
から、価格は上限
p1に張り付く。
p*
p1
S1 x*
D1
x
政府が上限価格規制をしたら
p
D
生 p
産 p*
者 1
余
剰
S
消費者余剰
消費者余剰・生
産者余剰は
S1 x*
x
政府が上限価格規制をしたら
p
D
S
社会的余剰は
p1
S1
x
政府が上限価格規制をしたら
p
D
S
社会的余剰は
p1
S1
x
政府が上限価格規制をしたら
p
D
S
競争均衡のとき
と比べると
p*
x*
x
政府が上限価格規制をしたら
p
D
S
社会的余剰は
この分少ない。
死荷重
p1
S1 x*
x
価格保証政策
• 例) 日本のかつての食糧管理法体制
(1995年廃止)
政府が農家からコメを公定価格で買い
上げ(生産者米価)、消費者に公定価格で
販売する(消費者米価)
→逆ざや(高く買って安く売る)
「食管赤字」
p
政府が価格保証政策をとると
D
S政府がp の生産者価
S
格を公定し買い上げ
pS
生産者はx’を生産
p*
pD
それが全部売れる
消費者価格はpD
x*
差額は税金から
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
消費者余剰は
pS
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
生産者余剰は
pS
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
両者合わせると
pS
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
他方、政府の損
失は、これだけ
pS
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
すると、社会的
余剰は、
pS
消費者余剰に
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
生産者余剰をた
して
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
政府の損失の分
を引くと
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
政府の損失の分
を引くと
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
この分が純粋に
マイナス
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
つまり、
市場均衡のときの
社会的余剰から
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
この分を引いた
もの
p*
pD
x*
x’
x
p
政府が価格保証政策をとると
D
S
pS
よってこれが
死荷重
p*
pD
x*
x’
x
現実の食管は・・・
食管赤字→消費者米価引き上げ
市場均衡価格よりも高かったかも
p
現実の食管は・・・
D
S
pS
S-Dの間売れ残りが
出る
pD
コメ余り。減反政策
p*
このときの余剰分
析を考えてみよう。
D
x*
S
x
p
社会的余剰は
D
S
消費者余剰に
pS
生産者余剰をたして
pD
政府の支出を引くと
p*
D
x*
S
x
p
社会的余剰は
D
S
pS
pD
この部分が
純粋なマイ
ナス
p*
D
x*
S
x
p
ここが死荷重
D
S
pS
pD
p*
D
x*
S
x
輸入規制政策
• 例) 日本のかつての食糧管理法体制
コメの輸入は禁止だった。
p
輸入が自由ならば
D
国内の供
給曲線
S国際価格はp で一定
**
(小国の仮定)
需要はD 、国内の
供給はS
p*
p**
両者の差が輸入
S x*
D
x
p
輸入が自由ならば
D
S
消費者余剰は
p*
p**
S x*
D
x
p
輸入が自由ならば
D
S
生産者余剰は
p*
p**
S x*
D
x
p
輸入が自由ならば
D
S
二つ合わせると、
社会的余剰は
p*
p**
S x*
D
x
p
D
輸入しなければこうだから
S
p*
x*
x
よって、輸入禁止政策をとると
p
D
S
この部分が
死荷重
p*
p**
S x*
D
x
p
D
ただし、自給と比べて
S
p*
x*
x
p
輸入が自由ならば
D
S
消費者余剰は増
えて、生産者余
剰は減っている。
p*
p**
S x*
D
x
p
輸入を自由化したら
D これは、生産 S
者から消費者
への余剰の
移転
これは、消費者余
剰の純増
輸入解禁しても
誰も損しない関
税政策を考え
てみよう
p*
p**
S x*
D
x
p
関税付き輸入解禁で
D
S
この面積が等しく
なるように関税率
を決める
p*
p**
この関税収
入を生産者
にわたす!
この率の関税を
かけて輸入開始
Sx* D
x
p
すると、
D
S
消費者はこの分
余剰が増える
生産者余剰は
変わらない
p*
p**
Sx* D
x
完全自由化
と比べた死荷
重
間接税を課税したら
• 従量税(生産1単位あたり〜円と課税)
の場合を考える。
→供給曲線の正体は各生産単位の1単
位あたり費用だったから、すべての生
産単位で従量税分費用が上乗せされる
ことになる。
→よって供給曲線が従量税分だけ上に
シフトする。
p
従量税を課税すると
D
S
p*
x*
x
p
従量税を課税すると
D
S′ S
従量税
p*′
p*
x*′ x*
x
p
従量税を課税すると
D
S′ S
消費者余剰は
p*′
p*
x*′ x*
x
p
従量税を課税すると
D
S′ S
生産者余剰は
p*′
p*
x*′ x*
x
p
従量税を課税すると
D
S′ S
政府の税収は
p*′
p*
x*′ x*
x
p
従量税を課税すると
D
S′ S
以上三者を合
わせたのが
社会的余剰
p*′
p*
x*′ x*
x
p
D
課税しなければこうだから
S
p*
x*
x
p
従量税を課税すると
D
S′ S
この部分が少な
い
死荷重
p*′
x*′ x*
x
p
なお、これは、
D
S′ S
p*′
p*
x*′ x*
x
p
こんなふうにもかける
D
S′ S
すなわち、
p*′
p*
x*′ x*
x
p
従量税を課税したとき
D
S′ S
これが消費者による
税負担
p*′
p*
これが生産者による
税負担
x*′ x*
x
p
需要の価格弾力性が小さく
供給の価格弾力性が大きいとき
D
S′
p*′
S
p*
x* ′ x*
x
p
需要の価格弾力性が小さく
供給の価格弾力性が大きいとき
D
これが税収だから
S′
p*′
S
p*
x* ′ x*
x
p
需要の価格弾力性が小さく
供給の価格弾力性が大きいとき
D
消費者の負
担が大きく、
生産者の負
担が小さい
S′
p*′
S
p*
必需品や他に代替物
のない品の場合
x* ′ x*
x
庶民の足下を見てもうける必需品業者が
けしからんから、課税してこらしめよう
p
D
必需品物価
が上がって
生活苦
S′
p*′
S
p*
裏目に出る
x* ′ x*
x
需要の価格弾力性が大きく
供給の価格弾力性が小さいとき
pD
S′ S
p*′
p*
x*′ x*
x
需要の価格弾力性が大きく
供給の価格弾力性が小さいとき
pD
S′ S
これが税収だから
p*′
p*
x*′ x*
x
需要の価格弾力性が大きく
供給の価格弾力性が小さいとき
pD
S′ S
生産者の負
担が大きく、
消費者の負
担が小さい
p*′
p*
奢侈品や他に代替物
のある品の場合
x*′ x*
x
贅沢品を消費する金持ちがけしから
んから、課税してこらしめよう
pD
S′ S
p*′
p*
倒産・失業増加。
金持ちは苦しま
ない
裏目に出る
x*′ x*
x