事業報告書(様式5) 外部指導者と協力して競技力向上 を目指した実践例 ~フェンシング競技~ 学校名 川俣中学校 部活動名 フェンシング部 部員数 11人(男子8人,女子3人) (本事例に係る問合せ先) 電話番号: 024-566-4111 E-mail:[email protected] Action Plan 活動の質をさらに高めるため に、今後どのように指導・支援 すればよいか? 【指導やマネジメントの改善】 各部の活動目標・方針 は? 【目標・方針の明確化】 地域スポーツ指導者と 学校が連携した 運動部活動指導体制の 構築に向けた マネジメントサイクル Check Do 指導・支援の結果、 どのような力をどの 程度、身に付けさせ ることができたか? 【到達度の把握】 目標の実現に向けて、どのよ うに活動を仕組み、指導・支援 したか? 【指導内容・方法の工夫】 Do:目標の実現に向けて、どのように活動を仕組み、指導・支援したか?【指導内容・方法の工夫】 (1) 練習日程については,月ごとに外部指導者と打ち合わせをして計画を立てた。外部指導者による指導は、週2~ 3回を目安にしている。 (2) 生徒は,小学生からフェンシングを続けている生徒と中学校入学から始めた生徒がおり、技能体力の個人差が大 きいため,個人にあった指導をしていくことを確認した。 (3) 外部指導者はフェンシングに関する技能全般を指導し,中学校顧問は体力向上,健康安全に関することを中心 に指導していくことを確認した。 Check:指導・支援の結果、どのような力をどの程度、身に付けさせることができたか?【到達度の把握】 (1)フェンシングは,剣を使用し,マスク,メタルジャケットなど身につける物が多いが,定期的にほころび等のチェック をすることにより,安全に対する意識を高めることができた。また,夏の熱中症対策のため,休憩,水分補給を習慣 化させることができた。 (2)生徒それぞれの資質にあった練習を繰り返していくことにより,体力,技能を向上させることができた。その結果, 全員が川俣町大会へ,経験者は東北,全国レベルの大会へ参加できるまでに向上させることができた。 Action:活動の質をさらに高めるために、今後どのように指導・支援すればよいか?【指導やマネジメントの改善】 (1)部活動の顧問と外部指導者の連絡を密にし,生徒それぞれにあった練習をこれからも継続していきたい。 (2)フェンシングの競技人口が少ないため,練習試合などを組むのは容易でない。そこで,今までも川俣高校フェンシ ング部との合同練習会を行ってきたが,今後も連携を取り定期的に取り組んでいきたい。 (3)フェンシングは,ユニフォーム,器具等に多額の費用がかかる。その上大会等で遠征が多いため,保護者負担が 大きい。川俣町からの補助等があるが,さらに援助等があれば安心して競技に専念することができる。 生徒の安全を確保するために工夫・配慮したこと (1)フェンシング競技は,剣を用いて相手を刺すという,非常に危険なスポーツであることを,競技している選手をはじ めまわりにいる生徒も全員が認識して行動するように,繰り返し指導した。 (2)剣,ユニフォーム等の点検を定期的に行い,古い物は廃棄し,計画的に購入していくことにした。 (3)フェンシングはマスクを付け,厚いユニフォームを着用して練習,試合に臨むので,夏は熱中症が心配される。そ のため,長時間の練習にならないこと,休憩時間,水分補給時間の確保などに気をつけながら行った。 顧問と外部指導者が連携して指導・支援するために工夫・配慮したこと (1)顧問と外部指導者は,生徒の体力・技能の状況などについて情報交換し,練習内容の検討をした。情報交換は毎 週土曜日を基本として行った。 (2)顧問はフェンシング指導経験がないので,技能面については外部指導者を中心に指導してもらい,体力づくり等に ついて顧問が主に行うことにした。 (3)年間の大会予定を念頭に,月ごとの練習計画を立案し,計画的に練習に取り組めるようにした。 【基本練習の様子】 「構えの姿勢,足の運び方,剣のつきかた, 声の出し方など基本の繰り返しが多い。」 コーチと1対1の基本練習 【各種大会への参加】 「県内の中学校では,練習相手がいないため, 大会に参加することは貴重な実践練習になる。」 生徒と生徒の基本練習 部活動の様子がわかる写真② 【器具の点検】 「常に危険が伴っていることを指導し,マスク, 防具等の点検を欠かさないようにしている。」 マスク,メタルジャケット等にキズやほころびがないか, 電気の接点不良はないかなどの確認 【各種講習会への参加】 「福島県フェンシング協会,川俣町,川俣高校をはじめとして フェンシングの競技力向上のために開催される行事に参加し ている。」 福田佑輔選手(警視庁)を招いた講習会(川俣町体育館にて) 【フェンシング部員へのアンケート】 アンケートの結果を見ると,指導者の技能が高く,熱心に指導に当たっていることがわかる。 質問項目 質問1 外部指導者や顧問は、あなたの部活動に対する想いや要望を理解して指導していたと思いますか。 質問2 外部指導者や顧問は、活動にあたって安全に配慮して指導していたと思いますか。 質問3 部活動をとおして、専門的な技能は高まったと思いますか。 質問4 部活動をとおして、体力や運動能力は高まったと思いますか。 質問5 部活動の専門的な技能について、外部指導者の指導力は優れていると思いますか。 質問6 外部指導者の言葉づかい・態度は、指導者として適切だと思いますか。 質問7 部活動の目標や方針、計画や練習内容等が具体的に示されていたと思いますか。 部活動についてアンケート結果 100% ウどちらともいえない 95% イ思わない 90% ア思う 85% 質問1 質問2 質問3 質問4 質問5 質問6 質問7 【フェンシング部の取り組み】 フェンシング部の現状,次年度へ向けて 指導者について ・ フェンシングが中学校の部活動として設置されているのは,福島県内では本校のみである。川俣中学校の顧問教師はフェンシングに 関して全くの素人で,教員で指導できるものは県内でも数人しかいない。フェンシングの特性上,危険が伴う競技であり,指導には専門 的な知識,技能が不可欠である。よって,外部コーチによる指導は今後も必要不可欠である。 ・ 川俣町は,ふくしま国体においてフェンシング競技が開催された経緯から,フェンシングを指導できる指導者が数名いる。また,川俣 町も大会を主催するなど協力的である。 ・ 今後も,フェンシングの競技力向上のため,県フェンシング協会,川俣町,川俣高校,フェンシング指導者等と協力していきたい。 費用について ・ フェンシングは,剣,マスク,ユニフォーム,試合のための器具など高価なものが必要である。また,大会への参加は県外が多くなるた め旅費や宿泊費もかかる。川俣町からの補助もあるが,保護者の負担は他の競技と比較してかなり大きい。競技者を増やすためにも, 負担軽減策を検討していきたい。
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