資料4 食の輸出拡大に向けた商流・物流の構築 ~ 東アジア・東南アジア ~ 台北 中華人民共和国 台湾 香港 北海道 マカオ タイ ベトナム バンコク ホーチミン クアラルンプール マレーシア コタキナバル シンガポール (ボルネオ島) インドネシア ジャカルタ 2015(平成27)年3月10日 販路拡大支援部 目 1. 次 北海道の輸出の現状 ①~②(2014年の輸出実績) P1~P2 2-1.道内生産者・企業の現状と課題 ① ~ フード特区機構の支援内容 2-2.道内生産者・企業の現状と課題 ② ~ 目指すべき姿 3. H24~H26年度の取組状況 および H27年度の取組予定 ①~② P3 P4 P5~P6 4-1.H26年度の主な成果①(輸出実績) P7 4-2.H26年度の主な成果②(商流・物流の構築および拡充) P8 5. P9~P10 主な輸出対象および進出国・地域の概要 ①~② 6-1.商流・物流の構築① ~ ターゲットの明確化 P11 6-2.商流・物流の構築② ~ 輸出相手国の諸問題 P12 (参考) 輸出条件① ~ 植物(果物、野菜など)の検疫条件 P13 (参考) 輸出条件② ~ 食肉の受入れ状況 P14 6-3.商流・物流の構築③ ~ 輸出者側の課題 P15 6-4.商流・物流の構築④ ~ 輸出チャレンジの意味 P16 <参考資料> 別紙1 輸出実績①~④ 別紙2 商流・物流構築支援プロジェクト P17~P20 ①~④ P21~P24 1-1.北海道の輸出の現状①(2014年の輸出実績) 貿易統計(財務省)より、「北海道から輸出された食品の輸出額」を独自に集計・分析した。 (注) この輸出額は、北海道内の港湾・空港から輸出された金額であり、道外の港湾・空港から輸出 された金額は含まれていないため、北海道の正確な輸出額は不明 (出所) http://www.customs.go.jp/toukei/ ✔2014年の輸出実績(総額) 667.5億円 2013年(580.5億円)比 +87.0億円 ※輸出先は38の国・地域 図表1 国・地域別の輸出額の推移(2009年~2014年) 億円 900 800 700 ✔輸出国・地域別の輸出額 ☞ 以下の上位4ヶ国で 561.9億円(+97.3億円) ①中 国:240.5億円(+50.6億円) ②香 港:146.1億円(+12.7億円) ③ベトナム: 88.9億円( -0.8億円) ④アメリカ: 86.5億円(+34.8億円) 2年で300億円増加 10.8% 10.8% 11.2% 15.5% 16.0% 全国シェア 15.0% 12.3% + 87.0 667.5 580.5 600 + 215.9 10.0% 87.7 337.8 375.8 339.3 5.0% 121.3 146.1 300 200 100 112.5 143.6 183.5 2009年 2010年 北 米 ASEAN 133.4 87.5 81.4 欧 州 台 湾 119.3 364.5 0.0% 113.6 90.5 111.9 2011年 2012年 240.5 189.9 2013年 香 港 中 国 -5.0% 0 ✔輸出品目別の輸出額 オセアニア 500 400 その他 2014年 全 国 シェア ☞ 以下の上位4品目で508.7億円(+85.8億円) ①ホタテ貝(冷凍): 292.7億円(+56.2億円) ②太平洋さけ(冷凍):97.2億円(+22.8億円) ③なまこ(乾燥以外):70.5億円(+2.3億円) ④なまこ(乾燥): 48.4億円(+4.4億円) ✔水産品が612.7億円と輸出額全体の9割以上を占める 水産品以外は次の3品目のみ(輸出額5億円以上の14品目中) ⑥ながいも:15.1億円、 ⑪チョコレート調整食料品:7.0億円(チョコレート菓子等)、 ⑭ミルク及びクリーム:5.3億円(LL牛乳等) (注) 丸数字は順位を示す 1 1-2 .北海道の輸出の現状②(2014年の輸出実績) 図表2 国・地域別輸出額 (輸出額1億円以上) 国・地域 中国 香港 ベトナム アメリカ 台湾 タイ ニュージーランド オランダ シンガポール 韓国 ロシア マレーシア 英国 フィリピン フランス リトアニア インドネシア カナダ ノルウェー ベルギー (その他18ヶ国) 合 計 2014年 順 輸出額 1 240.5億円 2 146.1億円 3 88.9億円 4 86.5億円 5 29.6億円 6 16.5億円 7 12.5億円 8 7.8億円 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 7.6億円 6.9億円 6.0億円 2.6億円 2.5億円 1.7億円 1.6億円 1.5億円 1.4億円 1.3億円 1.2億円 1.0億円 2013年 順 輸出額 1 189.9億円 2 133.4億円 3 89.7億円 4 51.7億円 5 31.5億円 6 19.0億円 7 16.1億円 8 11.1億円 10 9 11 15 16 18 13 17 14 20 37 12 図表3 品目別輸出額 (輸出額5億円以上) 2014-2013比較 順 増加額 1 +50.6億円 3 +12.7億円 -0.8億円 2 +34.8億円 -1.9億円 -2.5億円 -3.6億円 -3.4億円 6.8億円 7 +0.8億円 7.8億円 -0.9億円 億円 6.2 -0.2億円 1.3億円 4 +1.3億円 1.2億円 5 +1.3億円 1.1億円 9 +0.6億円 3.0億円 -1.4億円 1.1億円 10 +0.4億円 2.9億円 -1.5億円 0.6億円 8 +0.7億円 0.0億円 6 +1.2億円 億円 3.1 -2.1億円 (3.8億円) (2.8億円) 667.5億円 580.5億円 +87.0億円 台湾 29.6 2013年 順 輸出額 1 292.7億円 ホタテ貝(冷凍) 2 太平洋さけ(冷凍) 97.2億円 3 なまこ(乾燥以外) 70.5億円 4 なまこ(乾燥) 48.4億円 5 すけそうだら(冷凍) 20.7億円 6 ながいも 15.1億円 7 ホタテ貝(生鮮/冷蔵) 11.5億円 8 10.6億円 その他冷凍魚(たら科) 9 貝柱 10.1億円 10 その他貝類 9.5億円 11 チョコレート調整食料品 7.0億円 12 かに(生鮮) 5.8億円 13 ホタテ貝(調整) 5.7億円 14 ミルク及びクリーム 5.3億円 (57.5億円) (その他の品目) 合 計 667.5億円 :水産品以外の品目 1 2 3 4 5 6 11 7 8 15 12 17 9 16 236.5億円 74.4億円 68.2億円 43.9億円 23.3億円 15.0億円 5.9億円 12.8億円 9.2億円 4.8億円 5.2億円 4.2億円 7.4億円 4.6億円 2014-2013比較 順 増加額 +56.2億円 2 +22.8億円 6 +2.3億円 5 +4.4億円 -2.7億円 +0.1億円 3 +5.6億円 -2.3億円 10 +0.9億円 4 +4.7億円 7 +1.8億円 9 +1.6億円 -1.7億円 11 +0.7億円 1 (65.0億円) 580.5億円 タイ 16.5 すけそうだら (冷凍) 20.7 その他 ホタテ貝 (冷凍) 292.7 なまこ (乾燥以外) 70.5 ニュージーランド 12.4 アメリカ 86.4 +87.0億円 ながいも 15.1 なまこ(乾燥) 48.4 ベトナム 88.8 ※詳細は別紙1「輸出実績 ①~④」参照(P17~P20) 2014年 順 輸出額 輸出品目 太平洋さけ (冷凍) 97.2 中国 240.4 (単位:億円) 香港 146.1 2 2-1.道内生産者・企業の現状と課題① ~ フード特区機構の支援内容 【現状と課題】 ○生産者・企業のみなさまが 困っていること ★輸出ターゲットが 分からない、明確ではない 何を? ✔ 輸出対象商品? ✔ 輸出対象国・地域? どこの? ✔ 小売? 業務用? 誰に? ✔ 価格? 取引条件? いくらで? どうやって? ✔ 商流? 物流? ☞ 生産者・企業の“単独での 取り組み“には限界があり、 支援が必要 【必要としている支援(例)】 ○売り込みたい商品の詳細説明・商談 ができる専門家の配置・活用 (道内、現地の相談窓口) ○現地の最新ビジネス情報の提供 (輸入規制、価格、市場ニーズ、 買いたい企業・商品 等) ○現地の卸・小売事業者とのマッチン グの実施、商談の支援 【フード特区機構の支援内容】 輸出に関する諸課題の解決と、輸出に意欲 のある生産者・企業が必要としている支援の 実施により、「海外市場の獲得」を目指す。 ①コーディネーター(食ビジネスや海外マー ケットに精通した専門家)を、道内、タイ、 シンガポールに配置 ✔ 最新ビジネス情報の収集・提供 (食習慣、商取引、法規制、市場動向、 価格情報等) ✔ 売り込み先(海外バイヤー等)の発掘、 買いたい商品(現地ニーズ)の把握 ✔ 生産者・企業の商談支援 ②商流・物流のコーディネート (国別・商品別に最適な組み合わせ) ✔ 道内貿易商社と連携し、輸出対象国・ 地域や輸出対象商品に最適な貿易商社 等の選定・活用 ✔ 低コスト物流(小口混載等)の選定・活用 ✔ 低率関税の適用 ✔ 現地通関を円滑に進めるため、現地の通 関業務に精通した輸入通関事業者等の 選定・活用 ※詳細は別紙2「商流・物流構築支援プロジェクト ①~④」参照(P21~P24) 3 2-2.道内生産者・企業の現状と課題② ~ 目指すべき姿 図表4 北海道から現地への輸出商品の流れ(目指すべき姿 = 「輸出支援ネットワーク」 の構築後) ✔ 商流・物流を構築することで、「道内の生産者・企業(売りたい人)」と「現地の 卸・ 小売事業者(買いたい人)」を繋げる(マッチングの実施等) ✔ 商流・物流のトータル・コーディネートを実施(国別・商品別に最適な組み合わせ) ✔ 現地の卸・小売事業者とのネットワークを構築(海外販路の拡大) ① 道内の 生産者 ・企業 ② ( 【 北海道(国内) 】 【 現地(輸出対象国・地域) 】 ③ 商流・物流 道内貿易商社 物流事業者等 (輸出手続き or 国内取引) (北海道・国内 → 現地) 現地の通関・ 物流事業者等 卸・小売 卸・小売 事業者 等 【販売先】 スーパー 飲食店 等 ) 海外進出(新規出店など) 輸 出海 ・外 現市 地場 売の 上獲 の得 増 加 支 援 国内の 支援機関等 現地ニーズ に対応した 商品の発掘 道内貿易商社 約20社と連携 連携 フード特区機構 低コスト物流 (小口混載等) の選定・活用 通関業務に精通 した通関事業者 等の選定・活用 連携 海外の 支援機関等 日本大使館、JETRO、 企業 (現地法人等)等 現地販路(売り先)の発掘・拡大 現地ニーズの把握 輸出に関わる課題整理とテスト輸送・販売等の実施 ⇒ 課題解決の分析・実証を実施 道内コーディネーターと海外コーディネーターが一体となって、 輸出に関する諸課題の把握・解決、生産者・企業が必要として いる支援を実施することにより、「海外市場の獲得」を目指す。 4 3-1.H24~H26年度の取組状況 および H27年度の取組予定① 市場調査・把握 ⇒ 個別商談・取引 ⇒ 商流・物流の構築・拡大 ⇒ 輸出支援ネットワークの構築(仕組みづくり)・活用 (予定) H24年度 H25年度 ✔ 輸出環境の整備 ✔ 商流・物流の構築 ①輸出対象国・地域(現地) の最新ビジネス情報の収 集・企業等への提供 ②現地の卸・小売事業者の 発掘、商品の提案・商談 支援を実施 商社OB3名の配置・活用 左記①、②に加えて、 ③現地の卸・小売事業者の ニーズの把握 ④道内の輸出対象企業・商 品の発掘 商社OB3名の配置・活用、 タイ・シンガポールに駐 在する専門家に業務委託 (H24.11~H25.3、北海道の 委託事業) (委託期間:H25.10~H26.3) (H25.4~H26.3、経産省の 補助事業) 【主な輸出実績】 【主な輸出実績】 ✔タイ:無洗米 ✔シンガポール:水産品 等 ✔タイ:無洗米、牛肉、 ミネラルウォーター ✔シンガポール:水産品 ソフトクリームミックス ✔インドネシア:米 他 ✔マレーシア: アイスクリーム ✔台湾・香港・マカオ: 水産品 他 等 スタート 海外市場の調査・把握 および企業等への提供 トライアル・実践 個別商談・取引の実施による 商流・物流の構築 H26年度 ✔ 商流・物流の構築 および拡充 左記①~④に加えて、 ⑤現地の卸・小売事業者と 道内企業とのマッチング ⑥道内貿易商社・物流事業 者との連携、国別・商品 別に最適な組合せ ○「輸出支援ネット ワーク」の構築・活用 ⑦各種情報の整備・活用 (①~⑥による成果) 商社OB1名の配置・活用、 タイ・シンガポールに駐 在する専門家に業務委嘱 (H26.3~H27.2、北海道の 委託事業) 仕組みづくり (輸出実績の創出) 商流・物流の構築・拡大による 「輸出支援ネットワーク」の構築 H27年度 ✔ 「輸出支援ネット ワーク」の拡充と 有効活用 左記①~⑦に加えて、 ⑧既に構築された「商流・ 物流」を活用して、輸出 実績を拡大するとともに、 「輸出支援ネットワーク」 の拡充・有効活用を図る 現地の最新ビジネス情報の 収集や個別商談・取引等の 結果を踏まえて、各種情報 を整備(DB化等)すること で、企業等が活用できる仕 組みを構築 輸出実績の 更なる拡大 成果の拡大 (輸出実績の拡大) 「輸出支援ネットワーク」の 拡充・有効活用 5 3-2.H24~H26年度の取組状況 および H27年度の取組予定② 〇H24年度:スタート ・専門家(コーディネーター)を配置して、海外市場の調査を実施するとともに、いくつかの商 品の提案や商談支援を一部実施するなど、「輸出環境の整備」を進めた。 ○ H25年度:トライアル・実践 ・前年度に引き続きコーディネーターを配置し、さらに下期からはタイ・シンガポール駐在の コーディネーターを配置して、現地ニーズの把握と道内企業および輸出商品の発掘、ならび に個別商談・取引の実施により、「商流・物流の構築」を進めた。 ○H26年度:仕組みづくり ・前年度に引き続きコーディネーターを道内およびタイ・シンガポールに配置して、現地の 卸・小売事業者と道内企業とのマッチングを図るとともに、道内貿易商社や物流・通関事業 者との連携を通じて、「商流・物流の構築および拡充」を進め、輸出実績の拡大に努めた。 また、これらの仕組みとして「輸出支援ネットワーク」の構築を進めた。 (注) 詳細は「4.H26年度の主な成果」(P7~P8)を参照 ○これまでの取り組みを通じて輸出実績を上げるとともに、商流・物流が構築されつつある。 ○また、実際に輸出手続きを進める中で、新たな課題を把握することができた。 ・物流コストの低減 ・輸出入通関(特に植物検疫、動物検疫、ISO等) ・低率関税の適用 など ○今後、 「輸出支援ネットワーク」を活用して、商流・物流の拡充を図ることで輸出実績を 拡大していくとともに、これまでの活動を継続実施するともに、新たな課題の解決を図って いく。 6 4-1.H26年度の主な成果①(輸出実績) 国・地域 タ イ 輸出商品 主な販売先 米(ゆめぴりか、ななつぼし) ミネラルウォーター(2ℓ、550mℓ) 伊勢丹、Fuji Super 等(小売) 牛肉(和牛) 焼き肉レストラン 等 水産品 等 Waku Ghin(高級レストラン)、 はし田(高級寿司店) 等 Fuji Super 等(小売) (生ウニ・カレイ等の高級鮮魚 他) ソフトクリームミックス 等 シンガポール (ミルク味、チョコレート味) インドネシア マレーシア 飲食店(ラーメン店)、 伊勢丹「SEASONAL SWEETS」(期間限定) メロン スーパー(Fair Price) 野菜(たまねぎ、葉物野菜等) 飲食店(ジンギスカン店) 米 (ななつぼし、ゆめぴりか) スーパー(Papaya 等)、 飲食店等 アイスクリーム(各種味) 卸売事業者(小売、飲食店) 【タイ】 (鮮魚定期便) 【シンガポール】 【インドネシア】 ウニ ミネラルウォーター ジャカルタの スーパー「Papaya」 (2ℓ) ㊤ タイ航空機内 (新千歳→バンコク) ㊦ 「Fuji Super」 「Waku Ghin」 (Marina Bay Sands) 野菜 「HITSUJI CLUB」 ㊤ ゆめぴりか ㊦ ななつぼし 7 4-2.H26年度の主な成果②(商流・物流の構築および拡充) 個別の取引を通じた「商流・物流の新規構築」や、既に構築された商流・物流を活用した 「新たな取引先の発掘」、「既存取引先の取扱量の増大および新たな商品の取扱い」を目指すこと、 すなわち、「輸出支援ネットワーク(仕組み)」の構築とその活用を実施した結果、 前ページで示したとおり、輸出拡大を実現した。 ★輸入通関手続きを実施する タイとシンガポールの「商流」「物流」を以下に示す。 卸売事業者を通じて輸出 (小売が輸入する例は少ない) <タイ> <シンガポール> ☞ 商流 【輸出品目】 米、ミネラルウォーター、牛肉 等 ☞ 商流 【輸出品目】 メロン ※農産品(3月予定) 【商談中・検討中】 ペットフード、牛乳・乳製品、 飲食店の出店 等 【輸出品目】 農産品、乳製品、冷凍野菜、 スィーツ 等 【商談中・検討中】 スープ 、スィーツ 等 ☞ 物流 【冷凍混載コンテナ便】 石狩港 ⇒ バンコク(釜山経由) 【冷蔵混載コンテナ便】 苫小牧港 ⇒ バンコク(釜山経由) A社 B社 (新規 取引先) 【商談中・検討中】 ミネラルウォーター C社 等 【輸出品目】 鮮魚定期便(鮮魚、果物・野菜 等) ソフトクリームミックス、野菜 (卸売 事業者) 卸売 事業者 ☞ 物流 【航空便】鮮魚定期便 新千歳 ⇒ シンガポール(羽田経由) 函 館 ⇒ シンガポール(羽田経由) ※鮮魚、野菜、果物等を積載 【航空便】※季節定期便の就航(12月~1月) 新千歳 ⇒ シンガポール(直行) ※おせち、クリスマスケーキを積載(冷凍) 8 5-1.主な輸出対象および進出国・地域の概要① 図表5 東アジア・東南アジアの各国・地域の比較 国・地域名 (★=ASEAN加盟国) 人口 首都人口 名目GDP (百万人) (百万人) (US億$) 所 得:一人当たり名目GDP 市場規模:人口 一人当た り(US$/人) 日本のコンビニ(注) (店舗数) ★ シンガポール 5.4 5.4 36位 2,979 55,182 493 セブンイレブン 493 ★ マレーシア 30.0 1.7 35位 3,132 10,457 1,745 セブンイレブン 1,745 ★ タ イ 64.4 8.2 30位 3,873 5,676 9,351 セブンイレブン ファミリーマート 8,127 1,195 ★ インドネシア 248.8 10.0 16位 8,683 3,510 274 セブンイレブン ローソン 187 61 ★ フィリピン 98.2 12.5 40位 2,721 2,791 1,824 セブンイレブン MINI STOP 1,282 455 ★ ベ ト ナ ム 89.7 ハノイ 6.9 58位 ホーチミン 7.8 1,712 1,902 87 ファミリーマート MINI STOP 70 17 7,987 セブンイレブン ファミリーマート 5,040 2,947 3,805 セブンイレブン ファミリーマート 2,064 1,298 8,997 セブンイレブン MINI STOP 7,231 2,000 台 湾 23.3 3 27位 4,891 20,925 香 港 7.2 7.2 39位 2,740 37,955 中 国 1,360.7 21.1 2位 94,691 6,959 韓 国 50.2 10.0 14位 13,043 25,975 日 本 127.3 9 3位 48,985 38,468 48,427 セブンイレブン ローソン ファミリーマート 17,277 11,606 11,271 (注) セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、MINI STOP、サークルKサンクス、セイコーマートの店舗数 (サークルKサンクス、セイコーマートは国内のみ) (出所)各社のホームページより最新の店舗数を集計 9 5-2.主な輸出対象および進出国・地域の概要② ★ 中 国 ☞ 有望な市場はどこか?(国・地域) A ① 所得は高いが、市場規模は小さい ✔ シンガポール、香港、台湾、マレーシア ※北海道の知名度高い(マレーシアは今後期待) ② 所得は低いが、市場規模は大きい B (今後の所得向上が期待される) ✔ インドネシア、フィリピン、ベトナム ③ 所得・市場規模ともに中程度であるが、 コンビニの店舗数が多い ✔ タイ ※北海道の知名度高い C ※各国・地域の首都圏は国の平均よりも所得が高い 千万人 25 大 (多) B インドネシア ★ 人口多 所得低 15 市 場 規 模 ( 人 口 ) 人口増加 所得向上 20 10 9 8 7 6 5 日 本 ★ ★ フィリピン ★ C ベトナム ★ タ イ ★ 韓 国 人口少 所得高 4 例:バンコク都市圏(JETRO BANGKOK調べ) 12.8%が月 5万バーツ超(≒US$19,000/年) ≒ 台湾 3.4%が月10万バーツ超(≒ US$37,000/年)≒ 香港 3 ★ マレーシア 2 ★ 台 湾 小 (少) 1 ☞ 輸入しやすいか?(輸入規制等) ○輸入規制が厳しい ✔ インドネシア ※輸入許可・輸入割当枠が必要 ✔ ベトナム ※登録制 ○輸入規制がやや厳しい ✔ タイ ※登録制。最低限HACCPがないと輸入は困難 ✔ 台湾 ※植物検疫が厳しい ○輸入商品によっては“ハラール認証”が必要 ✔ インドネシア、マレーシア等 ※上記の他に、植物検疫・動物検疫にも注意が必要(日本・相手国) また、関税率にも注意が必要(特恵関税の適用など) 香 港 ★ A シンガポール ★ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 1,000US$ /人 小 大 所得(一人当たりGDP) (低) (高) ➽ シンガポール、香港は、他の国・地域と比 較すると輸入規制は厳しくないが、その分 世界各地から輸入されるため、競合品との 価格競争が厳しい ※最大のライバルは日本産(他府県産)商品 ➽ 輸入規制等をクリアするのは難しいが、 他社に先駆けて市場を獲得した方が良い 10 6-1.商流・物流の構築① ~ ターゲットの明確化 ターゲット(売り先)はどこでしょうか? 高級スーパーマーケット・百貨店 • 商品棚へ陳列 ○ターゲット(売り先)によって、 商談相手、価格、取引条件等が 異なる 外食・レストラン ○自社商品のコンセプトやセール スポイント(他商品との差別化、 優位性など)等を把握の上、相 応しいターゲット(輸出対象 国・地域、売り先、価格帯等) を想定する必要がある。 • 語り部(説明者)が必要 対面販売 • 試食が必要 • 付加価値創造 工場売り • 半加工原料 ○併せて、輸出可能性(可・否)や 商流・物流についても、事前に 検討する。 ○以上を踏まえて、売り先候補に 商品を提案の上、関心度合いの 把握や評価をいただく。 ○その後、具体的な商談を進めて いく。 作成:多田羅コーディネーター(タイ在住) ※一部修正 11
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