平成26年度事業報告(案)

第1号議案
資料1
平成26年度事業報告(案)
1
活動概要
国は米政策を見直し、行政による生産数量目標配分に頼らずとも農業者や集荷業者・団体
が中心となり、需要に応じた米生産が行える状況になるよう取り組むこととした。
一方、全国の在庫量は、近年で最も高い水準となり、米の販売環境は、ますます厳しい状
況となっている。
このような状況を踏まえ、本協議会は、需要に応じた米生産と水田フル活用の実現に向け、
需給動向の情報提供や経営所得安定対策の周知・加入促進などに取り組んだ。
2 事業報告
(1)市町村別生産数量目標の算定ルール等の検討
○ 生産数量目標の配分廃止後の需要に応じた米生産の在り方を見据えつつ、ワーキング
チーム、全地域の農業再生協議会、農業者組織代表者との意見交換を行い、市町村別生
産数量目標の算定ルールについて県に意見具申を行った。
○ 産地交付金の地域協議会への配分方法について検討を行い、地域で有効に活用できる
よう意見具申を行った。
ア
時
市町村別生産数量目標
期
内
容
5月~
7月
(4回)
○ 県協議会事務局ワーキングチーム会議
(内容)生産者・集荷業者が中心となった需要に応じた米生産の姿について
8月~
10月
(3回)
○ ワーキングチーム会議
(内容)米政策の見直しを踏まえた平成27年度以降の市町村別生産数量目標
の算定ルールの方向性を検討
(参集者)市町村、方針作成者(JA、集荷業者、生産者)、県協議会事務局
10月16日
○ 地域協議会、農業者組織代表者との意見交換会
(内容)需要に応じた米生産のイメージと平成27年産以降の算定ルールの方
向性に関する意見交換
11月19日
12月17日
○ 県農業再生協議会
(内容)平成27年産米の市町村別生産数量目標の算定ルール、飼料用米の推
進方針等の協議
12月25日
○
イ
時
平成27年産米の生産数量目標等に関する説明会
産地交付金の検討
期
内
容
27年
1月23日
○ 県農業再生協議会
(内容)平成27年度産地交付金の地域協議会別の配分ルール等について協議
1月28日
○ 産地交付金の地域協議会別配分に係る実務担当者説明会
- 1 -
(2)需要に応じた売れる米づくりの推進と水田フル活用ビジョンの実践
○ 経営所得安定対策の見直しに対する理解促進を図るため、啓発資料やマスメディアに
よる周知活動を行った。
○ 主食用米の需給環境改善に向け、飼料用米等への転換を図るため、JA等への推進活
動を行った。
ア
経営所得安定対策の周知・加入促進活動
時
通
期
年
内
容
○ 「新潟米」情報センターのホームページを通じた情報発信
4月
○ 経営所得安定対策の加入推進に向けた農業者向けチラシ発行
(発行部数)187,500部
5~6月
○ ラジオCMによる経営所得安定対策加入の呼びかけ
(CM本数)5月1日~6月20日、延べ65本
27年2月
○ 経営所得安定対策等の周知に係るパンフレット発行
(発行部数)170,000部
3月14日
3月21日
○ 需要に応じた米生産の推進に係る新聞広告
(発行部数)新潟日報朝刊(約50万部)、日本農業新聞(約14,000部)
イ
時
需給調整等の取組推進に向けた情報の収集・提供
期
内
容
4~11月
○ 地域協議会毎の需給調整取組状況の調査
(実施回数)8回
10月
○ 地域協議会に対する経営所得安定対策の規模別加入状況調査
27年1月
○ 27年産米に係る国スキームの都道府県調整の希望取りまとめ
(結果)県内からの実施希望無し
ウ
時
非主食用米や麦・大豆等の生産振興
期
内
容
4~11月
○ 地域協議会毎の非主食用米や戦略作物等の作付状況の調査
通
○
年
27年1月
~2月
攻めの農業実践緊急対策を活用した高収益作物の導入支援
○ 27年産飼料用米等の生産拡大に向けたJAとの意見交換
- 2 -
エ
時
協議会等の開催状況
期
内
容
5月7日
○ 通常総会
(内容)25年度事業報告・収支決算、26年度事業計画・収支予算等の検討
10月23日
27年4月
○ 内部監査
(内容)26年度上期と下期の事業実績及び資金管理状況の監査
27年4月
○ 監事監査
(内容)26年度事業実績及び資金管理状況の監査
3 国補事業の活用
(1)攻めの農業実践緊急対策事業(25年度補正事業)
(事業内容) 25年度に国の助成金で造成した基金を活用し、水田フル活用等に資する
低コスト生産や高収益作物の導入に係る環境整備等の取組に対して、助成
を行う。
(認定状況) 県協議会助成:約1.3億円、地域協議会助成:約6.5億円
(支払実績) 支払額:約0.9億円
(2)稲作農業の体質強化緊急対策事業(26年度補正事業)
(事業内容) 資材費の低減や労働時間短縮、直播栽培、機械の共同利用など、稲作の
生産コスト低減に取り組む農業者に対して、取組面積に応じて助成を行う。
(認定状況) 申請者数:約4.3万件、申請面積:2.6万ha、申請額:約5.9億円
(支払実績) 支払額:約4.3億円
4 取組の成果と課題
(1)成果
○ 26年産の主食用米の作付は、生産数量目標の減少と同程度の1,800ha減少しており、
需給調整に対する理解が一定程度浸透。
○ 非主食用米の作付面積は、前年よりも2,300ha余り増加し、水田の活用面積はトータ
ルで150ha増となり、水田フル活用が進んだ。
(2)課題
○ 県産米の在庫量は依然高い水準(16万トン以上)で推移していることから、需給環
境の改善が必要。
○ 飼料用米については、多収性品種の導入が少なく、その収量も目標(配分単収+150
kg/10a)に達しない農業者が多いことから、経営所得安定対策のメリットを最大限活
用しきれていない。
<主食用水稲の作付状況>
H26
H25
前年差
生産数量目標の面積換算値
主食用水稲
当初
県間調整等 県間調整後 作付面積
①
②
③=①+②
④
99,380
1,020
100,400
105,300
101,240
1,560
102,800
107,100
▲ 1,860
▲ 540 ▲ 2,400 ▲ 1,800
※農林水産省資料より作成。
- 3 -
単位:ha
過剰作付
面積
④-③
4,900
4,300
600
<非主食用米の作付状況>
単位:ha
新規需要米
米粉用米 飼料用米 WCS用稲
H26
H25
前年差
1,107
921
186
876
651
225
324
324
0
バイオ燃
料用米
281
295
▲ 14
輸出用 その他
280
181
99
76
36
40
小計
2,945
2,407
538
加工用米 備蓄米
6,586
5,668
918
合計
6,764 16,295
5,872 13,947
892 2,348
※農林水産省調べ
<米以外の作付状況>
単位:ha
H26
H25
前年差
麦
大豆
211 4,922
228 5,121
▲ 18 ▲ 199
作物作付
飼料作物 そば
448 1,209
489 1,338
▲ 41 ▲ 129
合計
野菜 その他
5,595 2,176 14,561
5,317 2,464 14,959
277 ▲ 288 ▲ 398
不作付等
(注)
12,460
12,876
▲ 416
※県協議会調べ(11月末時点)。
(注)不作付等は、生産調整手法の青刈り、調整水田、保全管理、土地改良通年施工、養魚水田(池)林地等の合計。
<水田全体の活用状況>
(単位:ha)
活用面積
H26
136,156
H25
136,006
前年差
150
- 4 -