新しい入札・契約制度について 平成17年12月21日 北海道開発局函館開発建設部 0 目次 Ⅰ.背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 Ⅱ.今後の入札・契約の実施方針・・・・・・・・・・・・3 Ⅲ.一般競争方式の競争参加資格について・・・7 Ⅳ.総合評価の種類について・・・・・・・・・・・・・14 Ⅴ.簡易型総合評価の適用について・・・・・・・・・17 1 Ⅰ.背景 品確法 入札談合再発防止対策 「価格と品質で総合的に 競争性向上のための入 優れた調達」への転換 札方式の改善等 すべての工事において 総合評価方式を適用す ることを基本(例外は、特に 小規模な工事等だけ) 一般競争入札の拡大 総合評価方式の拡大と 充実 2 Ⅱ.今後の入札・契約の実施方針(札幌、石狩川の運用) H 1 7年度の入札・ 契約方法の方針( ゼロ 国ま で ) H 1 8 年度( 4 月1 日) から 主な工事区分 の等級 鋼 予定価格 一般 舗 橋 土木・ 装 上 建築 部 主な工事区分 の等級 鋼 予定価格 一般 舗 橋 土木・ 装 上 建築 部 入札方式 一般競争入札 (WTO対象) 7.3億円 一般競争入札方式 (条件付き) A 4.5億円 A ・ A B 3.0億円 2.5億円 2.0億円 落札方式 (実施時期未定(簡易総 合評価方法の整理後)) 技術的な工夫の余地等 に応じ、 ・高度技術提案型 ・標準型 ・簡易型 の総合評価を実施 (一部価格競争) ※ただし、ゼロ国は、手 続期間を考慮し、簡易型 総合評価 A 公募型指名競争入札 B 1.0億円 0.8億円 C 0.5億円 0.4億円 多くは指名 競争入札(年 度内工事の 工期を考え た場合、手 B 続期間が厳 B しい) 工事希望型 競争入札方 式 (10~20社を 選定し、技 術資料の提 出を求め、 条件を満た す者すべて が入札に参 加。) 入札方式 一般競争入札 (WTO対象) 7.3億円 A 4.5億円 A ・ A B 3.0億円 一般競争入札方式 (条件付き) A 落札方式 技術的な工夫の余地等 に応じ、 ・高度技術提案型 ・標準型 ・簡易型 の総合評価を実施 ※ただし、ゼロ国は、手続 期間を考慮し、簡易型総 合評価 2.5億円 簡易型総合評価 (一部価格競争) (簡易型総合評価) 2.0億円 B 拡大 試行 1.0億円 簡易型総合評価 (一部価格競争) 0.8億円 価格競争 C 工事希望型競争入札方式 0.5億円 B B 0.4億円 D (価格競争) D 0 0 工期的に余裕が あるもの 鋼橋上部、PC上部、年間維持・除雪、管渠清掃、堤防除 草、区画線、鋼橋塗装の各工事については、金額によら ず、すべて一般競争 分任官 3 入札方式の説明 一般競争入札方式 工事の概要等を示した公告をし、原 則として資格のある希望者すべてを 競争に参加させる入札方式 •WTO対象工事は、予定価格7.3億円以上で、入札 公告を官報により告示 •経営事項評価点数1,100点以上が競争資格とし て必要(一般土木) •今回拡大の一般競争(7.3億円未満)については、 入札公告は、掲示及びホームページへの掲載 •競争参加資格については後掲 4 入札方式の説明 新工事希望型競争入札方式 選択した10数社から20社の会社に対 し、受注意欲の確認と技術資料の提出 を求めて、競争参加資格に該当する業 者すべてを入札に参加させる入札方式。 指名競争入札(公募型指名、工事希望型 指名、通常指名)は廃止 5 新工事希望型において、技術資料の提出 を要請する業者選定のガイドライン • • • • • • 工事成績、優良表彰の有無 地理的条件 手持ち工事の状況 技術的特性 不誠実な行為の有無、安全管理の状況 その他 6 Ⅲ.一般競争方式の競争参加資格について • 以下に、今回拡大する一般競争入札(7.3億円未 満)の競争参加資格について概要を示す。 • 重要なポイントについては、太字・下線で示す。 1. 予決令第70条及び第71条の規定に該当しない者であ ること。 2.北海道開発局における工事区分「○○」 に係る○等級の一般競争参加資格の決定 を受けていること。 3. 会社更生法に基づき更生手続開始の申立てがなされ ている者又は民事再生法に基づき再生手続開始の申 立てがなされている者でないこと。 7 4.対象工事と同種の工事の施工実績がある こと。なお、当該施工実績が国土交通省(北海道開 発局、官庁営繕部、地方整備局(旧地方建設局))が 発注した工事のうち一定のものに係る施工実績であ る場合にあっては、工事成績評定表の評定点合計が 65点未満のものを除くこと。 5.対象工事に配置を予定する主任技術者、 監理技術者等が適正であること(技術者の 資格及び同種の工事の経験)。同様に65点未満のも のを除く。 6. 北海道開発局工事契約等指名停止等の措置要領に基 づく指名停止を受けていないこと。 8 7.施工計画が適正であること。 ①工程管理に係わる技術的所見 ②材料の品質管理に係わる技術的所見 ③施工上の課題に対する技術的所見 ④施工上配慮すべき事項 の4種類の様式から、工事内容に応じて1~2 種類選択する。ただし、農業部門において は、「工程管理に係る技術的所見」を含む 2種類選択することを標準。 ※簡易な施工計画については、後掲。 9 8. 北海道開発局が発注した工事で、過去2年間に 完成した工事に係る評定点合計の平均が 73点以上であること。 標準を73点とするが、工事内容、工事の社 会的条件等に応じて、設定。 • 平均以上の施工管理能力を有する企業に よる競争が必要な工事(78点) • より幅広い範囲での競争が妥当な工事( 65点) 10 9. 対象工事に係る設計業務等の受託者又は当該受託 者と資本若しくは人事面において関連がある建設 業者でないこと。 10. 入札に参加しようとする者の間に資本関係又は人 的関係がないこと。 11.北海道内に建設業法に基づく本店、支 店又は営業所が所在すること。 11 参考 低入札工事の状況について(開発局全体) • 低入札工事が発生した場合については、発注 者側による重点監督を行っている。 • その一方で、平成15~16年度に完成した低入 札工事については、低入札以外の工事に比べ て、工事成績の平均で、5.3ポイント低く なっている。 • 同様に、低入札工事については、75件中5件 (6.7%)で工事成績が65点の基準点を下回って いた。低入札工事以外の工事で65点未満の工 事成績のものは、5,757件中28件(0.49%)で ある。 12 参考 低入札工事への対応 品質・出来形等の確保 ① 従来どおり監督員による重点監督を実施 ② 改善すべき点等について、文書での改善 指示を徹底 ③ 定期的な施工体制のチェック ④ 工事コスト調査の実施 13 Ⅳ.総合評価の種類について 今後、基本として、すべての工事におい て総合評価落札方式を適用することに伴 い、難易度や予定価格等に応じて次の3 つの方式のいずれかを選択して実施 A)高度技術提案型 B)標準型 標準点 + 加算点 評価値=――――――――― C)簡易型 入札価格 14 A)高度技術提案型 工事目的物の変更を認めるなど、高 度な技術提案を要する工事 技術提案後に予定価格を設定 設計施工一括発注方式を行う必要も 技術提案を評価して点数化 B)標準型 施工方法の改善等、従来行ってきた 総合評価 15 C) 簡易型 簡易な施工計画により技術力を評 価 その他、過去2年間の工事成績の 平均点、表彰の有無、地域精通度 を評価 以降で簡易型総合評価の実施方針に ついて説明する。 16 Ⅴ.簡易型総合評価の適用について 簡易型総合評価を実施する際のフロー 総合評価方式の選択 標 準 型 or 高 度 技 術提案型 簡易型 総合評価項目を設定し、 技術提案を求め、審査。 A、Bの状況 によっては、 標準型への変 更も考える 当該工事の工種等に応じて、 求める簡易な施工計画を選択 当該工事において配慮すべき事項(A 、B)等を判断し、施工計画①~④の うちのいずれか(1つまたは複数)を 選択する。 ①工程管理に係わる技術的所見 ②材料の品質管理に係わる技術的所見 ③施工上の課題に対する技術的所見 ④施工上配慮すべき事項 A 社会的要請事項 B 工事目的物に求め られる性能機能 17 施工計画の評価(点数化) 簡易型総合評価による評価値の算出 評価値=(標準点(基礎点)+加算点)/入札価格 →落札者の決定 18 A 社会的要請事項 19 B 工事目的物に求められる性能機能 20 21 22 23 上記、A、Bの表から判断して、求める簡易な施工計画を決定 A) 工期的な余裕が少ない、特定の工種等の完了時期に制約が あるなど、工程管理に関する配慮の重要度が比較的高い場 合については、①「工程管理に係わる技術的所見」を求め る。 B) 品質管理に関して重要度が高いと判断される場合は、 チェックした項目を指定して、②「材料の品質管理に係わ る技術的所見」を求める C) 社会的要請事項、施工課題に関して重要度が高いと判断さ れる場合は、チェックした項目を指定して③「施工上の課 題に対する技術的所見」を求める。 D) 社会的要請事項、品質管理、施工課題の内容が標準的・一 般的な配慮である場合は、広く④「施工上配慮すべき事 項」を求める。 24 • 簡易な施工計画は、工事毎に1~2種類を 選択する。 • 選び方は、「①~④のうちから1種類 を選ぶ。」又は、「①を含む2種類を 選ぶ。」 • ただし、農業部門については、 「①を 含む2種類を選ぶ。」ことを標準 25 簡易な施工計画の様式 26 27 28 29 加算点の配点について 1. 基本的な考え方 ① 簡易型の加算点については、当面、10点を基本とする。 ② 配点割合は、「簡易な施工計画」を重視する。 ③ 表C-1を標準とし、工事に応じて表C-2の中から追 加で評価する。この場合、満点が10点を超える配点を設 定することを妨げない。 2. 配点(次のスライド) ① 以降の表に基づいて配点 ② 施工計画を2種類提出させた場合は、1つの施工計画の 満点を2点とし、2種類の合計で4点満点となるように 配点する。(※) ③ 適宜、表C-2、3を配慮。 30 31 32 33 施工計画の評価方法について 1. 考え方 ① 簡易な施工計画について、優・良・可の3段階で 評価する。 ② 優:配点×1.0、良:配点×0.5、可:配点×0.0 の点数。 2. 評価方法 ① 次表(表D)に基づき、発注者の意図が十分に反 映されていると判断できる場合は「優」、発注者 の意図がある程度反映されていると判断できる場 合は「良」、そうでない場合は「可」とする。 ② 目安としては、「評価対象として選択したものの うち、チェックされたものの割合が8割以上を優、 34 4割以上8割未満を良、4割未満を可」とする。 35 36 37 38 ペナルティについて 工事の施工段階において、施工計画の内容を履 行しなかった場合は、以下の考え方により不履 行の度合いに応じて工事成績の減点を行う。 ① 明らかな不履行が認められる場合に減点を行う ② 入札時にチェックリストでチェックした項目数と 工事施工後にチェックした項目数を比較し、優良 可の評価が下がる場合に、減点の対象とする。 ③ 減点数 (入札時のチェック数ー施工後のチェック数) ー5× 入札時のチェック数 39 ④2種類の施工計画を求めた場合のチェック数は2 種類の施工計画のものを合わせた数で算定する。 ⑤工程表の月日に作業進捗上差違がでても、それを もってペナルティとはしない。「工程管理に係わ る技術的所見」については、作業の手順や施工量 の把握が適切かどうかを評価するものである。 ⑥不履行の原因が自然災害によること等、受注者の 責によらない場合はペナルティとしない。 その他 簡易型総合評価の技術提案は、資格審査で技術 評価点数の算定に用いるVE評定の対象とはなら ない。 40 今日のワンポイント • • • • • • • • • 入札方式と落札方式 頭を切り換える 技術力よりも、まず国語力(読み書き) 問題は簡単 慣れるしかない パソコンとインターネットは必須 (資料作成、情報収集、etc ) 新工事希望型は2種類 間違えると地獄 総合評価は、「トップタイ」を目標に 辞退は恥ではないが・・・・・・・ 過去10年間の資料整理 (会社と技術者の実績) やはり、工事成績が大事 41
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