科目名 生物有機化学 配当〔1 年次 後期 2 単位 必修 講義〕 (英語表記

科目名 生物有機化学
(英語表記)Bio-organic Chemistry
授業の概要
教育目標
(ねらい)
到達目標
成績評価方法
の割合
配当〔1 年次 後期 2 単位 必修 講義〕
〔コーディネーター 三田 明弘(生化学研究室)〕
生体は種々の化学物質により構成されていて、それぞれの物質が固有の生理機能を有している。また、生体物質は細胞
内で種々の有機化学反応(代謝)を受けるが、代謝が円滑に進行するためには酵素と呼ばれる生体触媒が必要である。
本講義では、重要な生体成分である糖質、脂質、アミノ酸、蛋白質および核酸の構造や反応を学ぶ。これらの反応を理
解するうえで必要な有機化学基本的知識である、電子配置や酸・塩基、電気陰制度などとかみ合わせて学ぶ。
人の健康や疾病を考えるにあたり,正常な人体での代謝を考える必要がある。そこで,代謝産物である有機化合物を理
解し,生体内で起こる有機化学反応を理解できるようにする。これらを学ぶことにより,生化学で学ぶ糖や脂肪そして蛋白
質また核酸の代謝が理解できる。また、ビタミンの構造や機能を知ることにより生体反応に必要な補酵素を理解できるよう
になる。さらに臨床化学における生体物質の異常の原因が何であるか知る糸口となる。
生体の構成成分の化学構造式と機能から情報を読み取ることができる。
生体成分の変化から有機反応を説明でき、疾病との関係を知ることができる。
臨床検査技師として生体成分の構成や変化を学習できる。
定期試験 80%、平常点 20%。
教科書
参考文献
教科書:マクマリー生物有機化学 生化学編 第 4 版(原書 7 版) (丸善出版)
履修条件
高校の時の生物および有機化学を見直しておく。
学習課題
高校の教科書にある生体成分の構造や特徴を見直しておく。
(予習・復習) 毎回の講義の後に見直しを行い、理解できない点をまとめ、質問する。
オフィスアワー
回
授業終了後
担当者
連絡先:生化学研究室 (生命・環境科学部棟 5 階)
授業内容
1
三 田
電子配置:s 軌道,p 軌道,d 軌道等について学ぶ。
臀筋制度と分極:電子の偏りがあるために結合や反応が起こることを学ぶ。
2
三 田
酸と塩基:酸・塩基の性質、Bronsted-Lowry および Lewis の酸・塩基について学ぶ。
誘起効果、共鳴効果および塩基性と求核性を理解し誘起反応を学ぶ。官能基と命名法について学ぶ。
3
三 田
細胞内小器官の種類とそれらの代表的な機能について学ぶ。
アミノ酸の構造と性質について学ぶ。アミノ酸の光学活性について学ぶ。アミノ酸の定性反応について学ぶ。
4
三 田
タンパク質の構造と機能について学ぶ。生体触媒である酵素の構造と性質について学ぶ。補酵素としてのビタミンについ
て学ぶ。
5
三 田
水溶性ビタミンおよび脂溶性ビタミンの構造と機能について学ぶ。
6
三 田
エネルギーと生化学反応について学ぶ。高エネルギーリン酸化合物について学ぶ。
曽 川
7
曽 川
炭水化物の構造と性質について学ぶ。
単糖、二糖、多糖類の構造と性質について学ぶ。
8
曽 川
糖類の構造においてのアノマーやエピマーなど,構造上の特徴について学ぶ。
糖類の定性反応について学ぶ。
9
曽 川
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の構造と種類について学ぶ。
中性脂肪、リン脂質について種類と構造について学ぶ。
10
曽 川
コレステロールについて構造と生理的意義について学ぶ。
アポ蛋白およびリポ蛋白の種類と機能について学ぶ。
11
曽 川
テルペン、ステロイド、プロスタグランジンについて、その構造と種類そして生物学的重要性について学ぶ。また生体膜に
ついても学び、これらがどのようにして生成されるかを説明できるように学ぶ。
12
村 山
核酸の基本単位であるヌクレオチドについて学ぶ。ヌクレオチドを構成する塩基と糖の種類と構造について学ぶ。そして
それらの命名法と反応性について学ぶ。
13
村 山
遺伝暗号について学ぶ。
翻訳とタンパク質合成について学ぶ。
14
三 田
化学メッセンジャーとしてのホルモンの種類と構造と機能につついて学ぶ。
ホルモンによる代謝調節について学ぶ。
15
曽 川
化学伝達物質の種類と機能について学ぶ。