科目名 有機化学 (英語表記)Organic Chemistry 配当〔1 年次 後期 2 単位 選択 講義〕 〔コーディネーター 紙透 伸治(基礎教育研究室・化学)〕 授業の概要 生命を構成する多くの物質が有機化合物からできており、また生命のいとなみに有機化合物の反応は不可欠である。有 機化合物をグループごとに分類し、それぞれの特徴をとらえ、生命との関わりを学んでいく。 教育目標 (ねらい) 有機化学は、分子生物学、生化学などの専門科目に直結している。有機化学の基礎学力を十分身につけることで、これ らの専門科目の理解をスムーズにする。 到達目標 成績評価方法 の割合 教科書 参考文献 履修条件 ・有機化合物の分子構造と性質について、グループごとにその特徴を説明できる。 ・代表的な化合物の構造式、反応式を書くことができる。 ・生体に存在する有機化合物である脂質、アミノ酸、糖類について、構造や性質を説明できる。 定期試験 100%。 教科書(マクマリー生物有機化学‐有機化学編 丸善) 参考文献(マクマリー生物有機化学‐生化学編 丸善、ウォーレン有機化学‐上 東京化学同人) 有機化学は、初めてでも容易に理解できると思いますが、授業は前回までの内容の上にどんどん新しい内容が積み重ね られていくので、復習をきちんとすることが必要です。 学習課題 RENANDI に教材をアップするので、各自ダウンロードして予習する。講義内容を整理し、ダウンロードした教材及び教科 (予習・復習) 書・参考書をもとに復習する。 オフィスアワー 回 月曜 17:00-17:30 担当者 連絡先:基礎教育研究室・化学(獣医学部棟6階) 授業内容 1 紙透 飽和炭化水素(アルカン)(1):有機化学のはじめの一歩としてアルカンから学ぶ。有機化合物の構造の描き方を習得し、 基本的な性質を理解する。官能基による有機分子の分類を学ぶ。 2 紙透 飽和炭化水素(アルカン)(2):アルカンの一般的な性質、反応、命名法について学ぶ。構造異性体について理解する。 3 紙透 不飽和炭化水素(アルケンとアルキン):不飽和結合を含むアルケンとアルキンについて学ぶ。不飽和結合の電子構造、 反応性、シス・トランス異性体について学ぶ。 4 紙透 芳香族炭化水素:ベンゼン環をもつ芳香族炭化水素の電子構造、反応について学ぶ。付加反応、置換反応の違いを理 解する。 5 紙透 酸素、硫黄あるいはハロゲン含有化合物(1):酸素を含むアルコール、フェノールの命名法、性質、反応性を学ぶ。 6 紙透 酸素、硫黄あるいはハロゲン含有化合物(2):エーテルの命名法、性質を学ぶ。硫黄を含むチオールの性質や反応性を 学ぶ。ハロゲン含有化合物の命名法、性質を学ぶ。 7 紙透 アミン:窒素を含むアミンの性質、反応性を学ぶ。また、含窒素化合物の性質・反応を学ぶ。 8 紙透 アルデヒド、ケトン(1):カルボニル基をもつアルデヒドとケトンの性質を学ぶ。カルボニル基の分極を理解する。 9 紙透 アルデヒド、ケトン(2):アルデヒドとケトンの酸化及び還元反応を学ぶ。ヘミアセタール及びアセタールの生成と加水分解 を理解する。 10 紙透 カルボン酸:カルボン酸の酸としての性質、反応性を学ぶ。カルボン酸のエステル化及びアミド化、加水分解の反応メカ ニズムを理解する。 11 紙透 脂肪酸、油脂:脂肪酸と油脂の化学構造と一般的な性質について学ぶ。油脂は細胞膜を構成し、エネルギーを蓄積する 役割をもつ。飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の性質の違い、脂質代謝についても学ぶ。 12 紙透 アミノ酸:タンパク質を構成しているαアミノ酸の構造と双性イオンとしての性質を学ぶ。各アミノ酸の特性が側鎖にどのよ うに依存しているかを理解する。また、アミノ酸のキラリティーについて学ぶ。 13 紙透 タンパク質:タンパク質の一次構造(アミノ酸配列)、二次構造(αヘリックス、βシート)、三次構造(立体構造)、四次構造 (サブユニット)について学ぶ。タンパク質の構造は、分子間力(水素結合、ジスルフィド結合、Van der Waals 力)などで維 持されていることを理解する。 14 紙透 炭水化物:グルコース、フルクトースを中心に、単糖類の構造、光学活性、化学的性質(ヘミアセタールの形成、還元性) について学ぶ。多糖類のグリコシド結合を理解し、でんぷんやセルロースの構造や性質を学ぶ。 15 紙透 総まとめ、演習。
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