特別支援教育だより 第1号 平成27年4月13日

特別支援教育だより
群馬県立高崎特別支援学校
地域連携部センター的機能係
第1号
平成27年4月13日
群馬県立高崎特別支援学校に校名変更されました!
41年間「群馬県立みやま養護学校」で慣れ親しんだ校名が、富岡分校、藤岡分校の単独校化
に伴い「群馬高崎特別支援学校」と変更されました。今後とも地域の特別支援教育のセンターとし
て活動できるよう努力して参ります。よろしくお願いします。
特別支援教育が法制化されて9年目を迎えます。通常の学級においても、障害のある子を
含めどの子にも分かりやすく過ごしやすい授業づくり(授業のユニバーサルデザイン化)、学
級づくり(個の違いを認め合える集団づくり)の実践が広まっています。不適応行動を起こし個
別の対応を余儀なくされる前に、予防的な対応としても特別支援教育の視点に立った学校づ
くりに取り組んでみてはいかがでしょうか。
【中学校】「学校全体で取り組む特別支援教育体制の整備」ーユニバーサルデザインにもとづく学習指導ー
横溝健氏(埼玉県和光市立第二中学校長)「実践障害児教育」2012 年 5 月号 学研より
学校生活の中心は授業である。支援を必要とする生徒が、授業で「わかった」「できた」という達成感や成
就感を得られるように、全職員でユニバーサルデザインの視点から、授業の工夫・改善に取り組んだ。教師や
教科によってまちまちな授業の展開や指導法を、学校としてできる限り統一した。主な取組として、
①教室の前面は余分な掲示物をなくして、生徒が集中できるようにした。
②授業の最初に、「今日の課題」と「授業の流れ」を示し、生徒が見通しをもち主体的に取り
組めるようにした。
③授業の中の学習活動を15分以内に区切り、同じ活動が続いて生徒の集中力が途切れないようにした。
④説明や指示は短く簡潔にし、抽象的な言葉は使わずに、具体的な表現で示すようにした。
【小学校】「ユニバーサルデザインの考えによる授業の5つの視点」
(一部抜粋)
福島県三春町立三春小学校著「地域支援ネットワークに支えられた特別支援教育」より
視点①
見通しを持たせる工夫
(ア)その時間の授業の流れを視覚的に伝える。
視点④
(ア)絵やイラスト、吹き出しや写真などを効
(イ)作業や活動の手順を視覚的に示す。
視点②
板書と机間指導の工夫
(ア)シンプルで構造化された板書にする。
果的に提示する。
(イ)視聴覚教材を有効に活用する。
視点⑤
(イ)色チョークの使用や文字の大
きさ、行間に配慮する。
視点③
視覚化・動作化の工夫
個の特性に合わせた学習課題・学習形
態の工夫
(ア)複数のワークシートやヒントカードを用
話し方の工夫
意し自己選択させる。
(ア)簡潔で具体的な指示を一つずつ出す。
(イ)基本課題とともに発展課題を用意し、早く
(イ)指示・説明と子どもの活動をきちんと分ける。
できた子ども、意欲の高い子どもに対応
する。
「早期対応の学校体制作り」
ー実態把握からの係わりー
昨年度、ある小学校の1年生3クラスに1学期から年間4回お伺いしました。授業参観をし、特別な支援が
必要だと思われる児童をピックアップし、継続して担任と支援を話し合ってきました。ユニバーサルデザインの
授業実践とともに予防的な早期からの対応が取られている学校の体制に協力させていただきました。
群馬県立高崎特別支援学校
特別支援教育コーディネーター紹介
狩野進(専門アドバイザー)、飯島恭江(小学部主事)、金井塚国芳(中学部主事)、飛山秀信 (高等部主事)