平成25年度 学校評価書 学校名:静岡市立籠上中学校 Ⅰ経営の重点に関わること 1 学校教育目標 2 重点目標 聽 きく 「こころざしと思いやる心をもって行動する生徒」 (1)自 ら 学 ぶ 籠 中生 (自己のよさ を見つけ、伸 ばすことので きる生徒の育 成) ①学習活動において、生徒は、相手の話をしっかり 聴き、自分の考えを持とうとしている。 評 価 学校関係者評価委員会から ②の評価について、全てを10 0%の結果にするのは難しい。取 り組み(過程)で判断してAで良 いとの意見を頂いた。 B 【学校説明】 聴く姿勢をとらせ、話し合いのポイントを明示すれば、相手の 意見を聽き参考にしながら自分の考えをもとうとする姿が見られ る。基礎基本の定着を図りながら、次の課題に向けて具体的な手 だてを示し、より多くの生徒が自分の考えをもつように継続指導 していく必要がある。 ②生活全般において、生徒は、相手の考えや思いを し っ か り 聴 き と り 、自 己 の 成 長 を 図 ろ う と し て い る 。 B 【学校説明】 相手のことを理解しよう、言われたことを受け入れようとする 姿勢はある。ただ、集中して聴く力が十分でないため、理解でき ずに間違ったことをしてしまうことがある。 ( 2) 思 い や り が ① 生 徒 は 仲 間 を 大 切 に し て 、 共 に 高 め 合 お う と し て ある籠中生 いる。 A (仲間のよさ を 認 め 、 支 え 【学校説明】 合うことので 龍門祭や合唱発表会などの行事や部活動に意欲的に取り組む生 き る 生 徒 の 育 徒が多い。その中で仲間と共に高め合うことの素晴らしさや、自 成) 己の成長を実感する生徒が増えている。しかし、一方で、インタ ーネットや携帯電話のメール等のやりとりや、日常生活のうえで の言葉遣いにより、トラブルを引き起こしやすい面もあるため、 友人との接し方についての指導は継続していく必要がある。 ( 3) た く ま し く ① 生 徒 は 、 時 と 場 に 応 じ て 適 切 な 行 動 が で き る 。 生きる籠中生 A (心身ともに た く ま し い 生 【学校説明】 徒の育成) 昼休みには予鈴が鳴る前に教室に戻り始める、集会の前には服 装を正す、黙って集合するなど、学校生活の中ではとるべき行動 がわかっており、実行できている生徒が多い。ただし、地域での あいさつや交通マナーなど、校外での活動に課題が残る。 ②生徒は、物事に最後まで粘り強く取り組もうとし ている。 B B A A A 「欠席した生徒にノートを貸し てくれるなど、仲間を助けてくれ る 姿 が 見 ら れ た 。」「 気 分 が 沈 ん だ 生徒をまわりの子が盛り上げてく れ る 。」「 仲 間 意 識 が 強 い 。」 と の ご指摘を頂いた。 「部活動の取り組みなどを見て いると、先生方のご指導もあって 一 般 常 識 が 身 に つ い て き て い る 。」 とのご指摘を頂いた。 【学校説明】 B 体育の授業では頑張る生徒が多い。テキスト学習や日記も頑張 って毎日提出している生徒が多い。毎日コツコツと続けることは できる生徒が多い反面、困難なことやできそうにないことに対し てはすぐにあきらめてしまう生徒も多い。 【学校関係者評価を受けての改善策】 ・ 「 聽 く 」 指 導 は 、 単 に 耳 を 傾 け る こ と だ け で な く 、「 感 謝 す る 心 」「 優 し い 心 」 … 等 、 1 4 の 心 に つ な がることを意識し、指導していく。 ・ 授業改善、家庭学習が充実する指導等により、一層の学力向上を図る。 ・ 行事や学習活動で、生徒の思いを大切にしながら達成感や自治の心を高めていく。 Ⅱ各指導部・領域等に関わること 中 項 目 評 価 指 標 大項目 評価 (目 標 ・ 取 組 の 括 り ) (小 目 標 等 ・ 具 体 的 取 組 ) 1 (1) ①学校は教えることをしっかり指導し、問題解決的 確かな学力の育成 な学習、体験的な学習等により、生徒に達成感を味 B 教育課程 【市共通項目1】 わわせる授業を行っている。 ・ 【学校説明】 学習コンクールでは事前・事後指導を丁寧に行い、苦手な 学習指導 生徒も達成感を味わわせることができた。各教科の授業にお いて、問題解決的な学習や体験的学習を組み、人とかかわる なかで学習を深めるような活動を実施した。 学校関係者評価委員会から A 「学習コンクールについて、全 員が合格しなければならないかと いうことになるが、学習の方向性 をつかんでいれば良いのではない か。点数は二の次で、学習活動に 取り組めるかが大切だと思う。 3 年生になって良い方向に向かえば よいと思う。プロセスを大事にし て 評 価 は A で 良 い と 思 う 。」 と の ご意見を頂いた。 【学校関係者評価を受けての改善策】 今後、家庭学習を充実させ、さらに学習内容の定着を図っていきたい。 (2)道 徳 教 育 の 充 実 【市共通項目2】 (3)特 別 活 動 の 充 実 【市共通項目3】 ①学校は、心に響き、心を耕す道徳教育を実践し、 生徒の道徳的実践力を高めている。 B 「防災訓練の折に、お年寄りを 気 遣 う 優 し い 姿 が 見 ら れ た 。」 と のお話を頂いた。 【学校説明】 生徒の実態に合わせた教材を工夫しながら、生徒の思いを B 引き出し揺さぶる道徳の授業を工夫している。どの教室にも 道徳コーナーが設置され、道徳の授業で生徒一人ひとりが考 えたことがわかり、交流できるような工夫がされている。家 庭、地域と連携し、さらに道徳的実践力を高めたい。 【学校関係者評価を受けての改善策】 年間指導計画に沿った道徳授業の実施、各教室での道徳コーナーの設置などは今後も継続していく。 今後さらに道徳的実践力を高めていくために、生徒の実生活につながる道徳教材の工夫、年間指導計画 を基本にしながらも生徒の表れに即した柔軟な対応、道徳授業以外の様々な教育活動における道徳教育 の工夫などに取り組んでいきたい。 ①学校は、生徒の思いや願いを生かし、生徒を前面 「自分たちでつくりあげていこ に出して行事等の計画・運営をしている。 A うとする仲間意識ができてきてい る。皆で感動し合おうという意識 【学校説明】 が あ る 。」 と の お 話 を 頂 い た 。 生徒会本部や各種実行委員会を中心にして、例えば龍門祭 A や合唱発表会といった計画や準備を行っている。各学年では 学年委員会による学習や生活の向上を意識した企画や、レク リエーションなど、学年や学級の絆を強くする活動を行うこ とができている。 【学校関係者評価を受けての改善策】 今後も生徒の思いを大切にし、より教育的効果をねらう立場で計画・運営をしていくことで、自治の 心や達成感を高めていく。 中 項 目 評 価 指 標 評価 学校関係者評価委員会から (目 標 ・ 取 組 の 括 り ) (小 目 標 等 ・ 具 体 的 取 組 ) 2 (1)一 人 一 人 を 大 切 に ① 職 員 は 「 生 徒 の た め に 」 を す べ て の 基 準 判 断 に 据 「学年毎、遅くまで先生方が話 した指導 え、親身な姿勢で接し、自立を支援している。 A し合って、皆で学年を盛り上げて 生徒指導 【市共通項目4】 いこうとしている。全体で話をし 【学校説明】 ていってもらえると、さらにあり どの場面においても「生徒を迎え入れる姿勢」で指導にあ A が た い 。」 と の ご 意 見 を 頂 い た 。 た る こ と を 全 職 員 が 意 識 し て い る 。生 徒 の 変 化 を 早 期 に 掴 み 、 対処していくことが学校を安定させ、安心して生活できる環 境づくりにつながることを全職員が認識している。朝のスタ ートから放課後まで生徒に寄り添い、支援、指導にあたって いる。 【学校関係者評価を受けての改善策】 来年度も「生徒を迎え入れる姿勢」で指導に当たることを全職員で共有し、生徒の変化に即対応でき るための密着指導体制を継続していく。 大項目 3 (1)自 己 の 進 路 に つ い ① 学 校 は 指 導 計 画 に 基 づ き 、 学 活 や 職 業 体 験 等 の 行 て主体的に考えた 事を通して発達段階に応じた進路指導をしている。 A 進路指導 り選択したりする 能 力 や 態 度 を 育 て 【学校説明】 る進路指導 どこの学校に進学するかだけではなく、自分の将来の生き 方を視野に入れ、1年生では職業インタビューやパーソナリ ティー分析をしたり、職業講話を実施したりした。2年生で は職業体験学習を実施したり、上級学校調べをしたりした。 3年生では個別に面談を行い、具体的な進路実現に向けた指 導を行っている。 【学校関係者評価を受けての改善策】 今後も生徒の実態にあった計画を立て、実施していく。 4 (1)学 校 安 全 シ ス テ ム ① 学 校 は 、 生 徒 の 安 全 ( 災 害 対 策 ) に 対 す る 意 識 を の構築 高める指導を継続的に行っている。 安 全 管 理 【市共通項目5】 ・指導 A A 「地域の防災訓練への参加率が 良好であった。中学生の参加に引 っぱられ、高校生や小学生の参加 も あ っ た 。」 と の お 話 を 頂 い た 。 【学校説明】 防災訓練、下校指導、自転車通学生への指導を計画に従っ A て定期的に実施している。本年度は、K(籠上校区)J(地 震防災)P(パートナーシップ)プロジェクト始動の年度と 位置付け、指導を行った。地域防災訓練への参加率も高かっ た。また、日頃から休み時間、昼休み等に、生徒のようすを 見守っている。 【学校関係者評価を受けての改善策】 平成26年度は、KJPプロジェクトの本格的実施年となるので、1つ1つの取り組みを確実に実施 するとともに、その内容や成果などを検証し、改善を行っていく。 中 項 目 評 価 指 標 評価 (目 標 ・ 取 組 の 括 り ) (小 目 標 等 ・ 具 体 的 取 組 ) 5 (1)健 康 教 育 の 充 実 ①学校は、生徒に基本的な生活習慣を身につけさせ 【市共通項目6】 るために、指導内容を明確にして指導にあたってい A 保健管理 る。 ・指導 【学校説明】 朝の健康観察、口腔衛生指導、夏の熱中症対策、インフル エンザ対策(換気、手洗い、防寒対策)等、場に応じてより 良い生活習慣を身につける指導を行っている。 大項目 学校関係者評価委員会から A 朝の健康観察をどのように行っ ているか、子ども一人ひとりのよ うすを把握しているかの質問があ った。 【学校関係者評価を受けての改善策】 生徒一人ひとりの心身の健康をきちんと把握するとともに、保健意識が高まるように指導を継続して いく。また、インフルエンザ、ノロウィルス等の対策についての指導を徹底する。 6 (1)学 校 の 実 態 に 応 じ た校内支援体制づ 特別支援 くりの推進 教育 【市共通項目7】 7 「特別支援担当教員が一人ひと ①学校は、個別の教育支援計画のもと、特別支援教 りに対してよく指導してくれてい 育コーディネーターを中心に校内支援体制の充実を A る。特別支援だからといって、生 図っている。 徒 、 教 師 が 距 離 を 置 い て い な い 。」 【学校説明】 A とのご指摘を頂いた。 生徒支援部会を毎週火曜日に行い、カウンセラーや教育相 談員と連携し、課題や悩みなどを抱える生徒とその保護者の 支援を進めた。必要に応じて外部機関と連携し、個々の生徒 に対するより良い支援を行った。 【学校関係者評価を受けての改善策】 生徒、保護者に対して迅速な対応ができるよう、生徒支援部会での情報共有や他機関との連携を図っ ていく。 (1)組 織 ・ 運 営 の 改 善 ① 職 員 は 望 む 生 徒 の 姿 を 共 有 し 、 全 校 、 学 年 、 学 級 【市共通項目8】 等、縦横のつながりに配慮した動きをしている。 A 組織運営 【学校説明】 職員は、学校教育目標、重点目標を意識し、同一方向、同 一歩調で教育活動を実践できた。 A 【学校関係者評価を受けての改善策】 引き続き、職員は同一方向、同一歩調で職務にあたっていく。 8 研 (1)研 修 体 制 の 充 実 【市共通項目9】 修 ①職員は研修テーマの達成をめざし、互いの授業を 公開授業とはどのような取り組 見合ったり、意見交換をしたりして、授業改善に努 B みかの質問があった。 めている。 【学校説明】 B 各 自 授 業 改 善 に 努 め 公 開 授 業 も 行 っ て い る 。「 か か わ り 合 い 」「 聴 く 」 と い っ た 研 修 テ ー マ に つ い て 共 通 理 解 し 、 さ ら に研鑽していくとともに、より組織的な研修を進められるよ うにする。 【学校関係者評価を受けての改善策】 研修部を組織し、研修テーマの達成を目指し、継続して研修を進めていく。 中 項 目 評 価 指 標 評価 学校関係者評価委員会から (目 標 ・ 取 組 の 括 り ) (小 目 標 等 ・ 具 体 的 取 組 ) 9 (1)信 頼 さ れ る 学 校 づ ① 学 校 は 、 教 育 活 動 に 関 す る 意 見 や 要 望 に 真 摯 に 耳 ホームページの内容の更新を随 くりの推進 を傾け、保護者や地域にこまめな情報発信をしてい B 時行っているかどうかの質問を頂 保 護 者 ・ 【市共通項目10】 る。 いた。 地域住民 【学校説明】 B 「インフルエンザ対策(情報) 等との連 個々の相談業務等において、生徒・保護者の思い、願いを についてホームページで発信して 携 受けとめ、対応することができた。学校だより、学年だより い く と 良 い 。」 と の ご 意 見 を 頂 い の各種たより等で学校のようすを伝えたが、HPを確実に改 た。 善する必要がある。 【学校関係者評価を受けての改善策】 学校HPの改善を図る。また、健康・衛生面等を含めた情報発信を行っていく。 大項目 10 (1)教 育 環 境 整 備 の 充 ① 職 員 は 、 生 徒 と と も に 心 温 か な 雰 囲 気 を 醸 し 出 す 実 教室、校舎などの環境づくりに努めている。 A 施設設備 【学校説明】 廊下、教室等において、写真等を活用した掲示物や生徒手 作りの掲示物を充実させ、心温かな雰囲気を醸成できた。ま た、安全点検を定期的に行い、施設の安全利用を徹底すると と も に 、必 要 な 教 育 機 器 等 を 計 画 的 に 購 入 す る こ と が で き た 。 A 「各学年毎、色彩豊かに掲示物 を工夫してくれていて、子どもの 活動がよくわかる。これからもお 願 い し た い 。」「 ト イ レ の カ ー テ ン が 汚 い の で 、 何 と か し た い 。」 と のご意見、ご指摘を頂いた。 【学校関係者評価を受けての改善策】 引き続き、温かな雰囲気のある環境作りや教育機器等の充実に努める。 学校から 経営のまとめ 1 学校から経営のまとめ(成果と課題) 各指導部・分掌が、各々の評価指標を意識して、同一方向・同一歩調で指導に あたることができた。その結果、学校全体としては、比較的安定して教育活動に 取り組むことができたといえる。 学力向上、研修体制、HPの改善が平成26年度の課題として挙げられる。 2 学校関係者評価の意見を受けて(改善策) 評価委員からは、概ね高い評価を頂くことができた。子どもたちの好ましい表 れ に つ い て 伺 う こ と が で き 、 励 み と な っ た 。 平 成 2 6 年 度 は 、「 生 徒 に 寄 り 添 う 」 ことを基盤に、学年間の連携を一層意識して、教育活動に臨む。 評 価 指 標 に 対 し て は 、「 評 価 が し に く い 」 と の ご 指 摘 を 頂 い た の で 、 平 成 2 6 年度は成果指標を導入し、評価しやすい指標にかえていく。 学校関係者評価委員会まとめ 平成25年度の卒業証書授与式が全てを物語っ ていると感じた。卒業していく生徒達の態度、希 望に満ちた顔の表情、雄雄しく将来に向かって描 く夢。これらの原点は、一般の人達が見えないと ころで先生方が相当な努力をしてくれての結果で あ る 。そ の 結 果 が 生 徒 同 士 の 助 け 合 い で あ っ た り 、 仲間意識の助長に表れていると感じた。朝、生徒 と先生が顔を合わせたときに、その生徒の表情か ら気分・健康状態まで察するには、生徒と教師と 言う垣根を越えて家族に接するような思いやりが 日頃から育まれていることを物語っている。地域 との関わり合いも校長先生をはじめ先生方の一貫 した指導によるものであり、地域にあっても素晴 らしい人間を育て上げてくれていることに敬意を 表したい。早咲き、遅咲きの子もある中で真っ直 ぐな幹に育っていく教育と人間造りを感じた。
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