平成26年度 学校評価書 学校(園)名: 静岡市立久能幼稚園 Ⅰ 1 経営の重点に関わること A たいへんよい B まあまあよい C あまりよくない 学校教育目標: 心豊かでたくましい子 2 重点目標: 「夢中になっ て遊ぶ子」 (1) 個性を生かし 自己発揮でき る遊びの場の 工夫 ① 好きな遊びを見つけ、遊びの中で自分の思いを出す。 D 全然よくない 自己 評価 学校関係者評価委員会から A 【学校説明】 ・ いろいろな遊びの経験を通して、自分のやりたい遊びを見つけ、自分 なりの思いや考えを表現しながら遊ぶことができるようになってきた。 ・ 日々の遊びの振り返りを通して、子どもの興味・関心、時間や場の確 保、時季の遊びの経験などの視点から自己発揮できるよう取り組んでき た。 ① 楽しみながら興味あることを継続し、成就感を味わう。 B (2) 自信につなが る指導(支援) 【学校説明】 の構築 ・ やりたい遊びを自分で見つけ、興味・関心をもって継続し、自分が納 ・ 保育を参観する中で、園児が 落ち着いていると感じた。 ・ 小規模園では、小一プロブレ ムが心配である。その対策の必 要性を感じる。 A B 得するまで取り組むようになってきた。 ・ 個々の取り組みを教師が見届けたり、周りから認められたりすること で、一人一人が自信をもって生活するようになってきた。 ① 豊かな感動体験やひと・ものとの出会いを楽しむための場の工 A ・ 畑の活動を、熱心に取り組ん (3) 大好きな人、も 夫をする。 でいることがわかる。PTAも の や 場 所 が あ 【学校説明】 参加したらどうかと思う。 る 環 境 構 成 の ・ クラス、異年齢の友達、教師、小学生、地域の方などいろいろな人と A 工夫 のかかわりの場をもつことで、園児はいろいろな人に親しみをもてるよ うになってきた。 ・ 園の畑に花や野菜の世話や収穫のために随時通い、そこでの自然物と の触れ合いの中での発見、驚き、喜びなど実体験、感動体験ができた。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 子どもの変容には、重点目標に向けた成果を得ることができた。小規模園の課題として慣れない人とのかかわりに消極的 になりがちであった。一人一人がどのような場でも自己発揮できるような様々なかかわりの場を教育課程に位置づける。 Ⅱ 各指導部・領域に関わること 大項目 1 教育課程・指導 中項目 (1)生きる力の 基礎の育成 (2)一人一人を 大切にした 保育 評価指標 ① 基本的な生活習慣を習得し、自分から取り組む。 自己 評価 学校関係者評価委員会から A ・ 子ども達の成長過程が、園を 訪問するたびに感じられる。 ・ 年少の早い段階でかなりの生 活習慣が身についていたように 感じた。 【学校説明】 ・ 園生活のリズムができてくると自分から取り組み、生活習慣が身につ A いてきた。 ・ 子どもに必要感を知らせ、教師の見届けや繰り返しのていねいな指導 がなされた。 ② 自己選択・自己決定の場を意図的に設けることで、自己判断力 ・ 指標の文章表現等が難しいの B を養う。 ではないか。 【学校説明】 B ・ その時期の遊びの流れや環境構成を打ち合わせ等で確認し、自分で遊 びが選択できる環境や援助に心がけてきた。 ・ 一人一人が育ち、自ら遊びにかかわり、目当てをもって取り組むよう になった。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 教師が意図的に発達に応じた自己選択や自己決定の場を設け、自己判断力を養う工夫をする。指標は評価しやすく、わ かりやすい表現にする。 ① 人とのかかわりの中で社会生活に必要なことを身につけ、他 ・ 子ども一人一人に寄り添うと A 者と心を通わせる喜びを感じる。 いう小規模園の強みを生かしき れていると感じる。しかし、教 【学校説明】 育は幼稚園、小学校、中学校単 ・ 教師や友達とのかかわりの中で信頼関係を築き、安心して自分を出し、 A 位のぶつ切れではなく、連続性 集団生活の仕方を身に付けるようになってきた。 を考えると少し不安を感じる面 ・ いろいろな人とのかかわりを繰り返すことで、かかわり方がわかり もある。 心を通わせるようになってきた。 (近隣の方・小学生・未就園児親子・久能山東照宮など) ② 日々の保育の振り返りや子どもを語る会を通して、幼児理解 ・ 実際に会議の内容などは、見 A を深め、一人一人の良さを引き出し、自己肯定感を高める。 て い な いの で 少し わ かり に く い。 【学校説明】 A ・ 子どもを語る会では、保育の場を全職員が共有した実践から、多面的 に深く見取ることができ、担任が保育に生かすことができた。 ・ 教師の姿勢を通して子どもたちのかかわり方も育ち、子ども同士で受 け入れたり認め合ったりするようになり、自信や自己肯定感へとつなが ってきている。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 日々の保育の中で温かさ、厳しさ、見守り、見届けなど個への対応を具体的に振り返り、全職員で多面的に捉え一人一 人を大切にした保育を実践する。 2 安全管理・指導 3 保健管理・指導 ① 自ら求めた遊びを存分に行うことができるよう、時間や場を ・ 狭い園庭だが、子ども達はの B (3)豊かな心を 保障する。 びのび遊んでいる。 育む ・ いつも楽しそうに遊んでいる 【学校説明】 B 園児たちの顔は、満足している ・ やりたい遊びができるよう時間や場を確保してきた。 感じだった。 ・ 遊びを繰り返したり、存分に遊び込んだりするよう、先を見通した計 画や遊びの流れなど、教育課程の構成に工夫が必要であった。 ② 地域の自然環境や人・物など様々なことに触れ、知的好奇心 ・ なかよし農園の野菜を使って B や探究心をもつ。 の料理等はとても良いことだと 思う。 【学校説明】 B ・ もう少し、裏山などの身近な ・ 恒例のいちご摘み・梅干し作りなどを通して、地域の高齢者や東照宮 自然を活用できないか。 などいろいろな方々とのかかわりや経験ができた。 ・ 身近な自然に触れる機会をもつようにした。近隣への散歩は年間を通 して実施することで変化に気づき、好奇心や探求心をもつことができる ので引き続き、環境の工夫をする。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 身近な自然や人・ものなど様々なことに触れた体験を「なかよし農園」での活動を通して行い、豊かな心を育むように する。イノシシ等の出没情報の収集をし、安全に十分配慮する。 (1)学校安全シス ① 全職員による報告・連絡・相談の体制を整え、安全意識を ・ 地震、津波が起きた時のマニ A テムの見直し 高めることで事故を未然に防ぐ。 ュアル通りの訓練はできている と思う。 【学校説明】 A ・ 安全面には常に配慮しながら保育に取り組むことができた。 ・ 地震、津波を想定した避難訓練を通して、PDCAサイクルを生かし た指導の定着がなされてきた。 (1)健康教育の 充実 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 様々な想定をした避難(防災)訓練を実施し、それぞれに応じた避難ができるよう訓練を重ねる。 特に津波を想定した訓練に重点を置くなかで、自分の身を自分で守る気持ちを育てる。 ① 心と体づくりの基礎となる生活リズムを整えることや、食育 ・ 家庭と協力しながらできてい A A についての意識を高めるための実践と家庭への啓発をする。 たと思う。 【学校説明】 ・ 毎日の健康カードのやり取りから、家庭と連携しながら健康管理を進 めることができた。より、家庭の意識を高めるための啓発の工夫に努め たい。 ・ 登降園時に畑を見たり、栽培したものを活用したクッキングを通した りして家庭につなげることができた。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 野菜作りや収穫等を親子で体験する場を設け、親子で収穫の喜びを共有し、家庭への食育の啓発に努めたい。 4 特別支援教育 5 組織運営 6 研修 (1)支援体制づく りの推進 ① よりよい支援をするためにサポートプランを作成し、関係機 ・ 職員のサポートは、充実して A 関と連携を図りながら全職員で継続的に見守る。 いたと感じた。 【学校説明】 ・ 気になる子についてサポートプランを作ったり、「きらり」と連携し A て指導を受けたりしたことで、指導の方向性を全職員で共通理解するこ とができた。 ・ 気になる子の保護者との信頼関係もでき、子どもを中心においた話し 合いがされるようになってきた。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 子どものために園と家庭が一緒に考えていく姿勢で保護者の理解を得、よりよい対応ができるように専門機関との連携 を継続していく。 (1) 組 織 ・ 運 営 の ① 全職員が自己の役割を自覚し責任を持ち取り組む。 B ・ 具体的な内容がわからないの 改善 P(計画)D(実行)C(評価)A(改善)サイクルを充実させる。 で評価しづらい。 【学校説明】 B ・ 少人数の組織の中で、それぞれがのりしろをもち協力体制で運営にあ たってきた。PDCAサイクルの取り組みは、充実には至らなかった。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 新制度のスタートにより職員の新体制のなかで、職員の報告・連絡・相談を密にしてよりよい運営ができるようにす る。 (1)研修体制の ① 重点目標に迫る保育実践の充実と糸口になる研修の推進。 ・ 具体的な内容がわからないの B 充実 で評価しづらい。 【学校説明】 B ・ 日々の研修を積み重ね、全職員が同じ方向で共通実践してきた。今後 も研修テーマに視点を据えて深めていきたい。 ・ 研究保育は自分たちの保育力を高める学びになった。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 研修テーマの受けとめについて年度当初に職員で十分話し合い、共通実践を通してより研修を深める。 7 教育環境整備 8 家庭との連携・ 協力 9 地域との連携 (1)環境整備の 充実 ① 安全点検を実施し、安心・安全な環境作りに心がける。 A ・ のびのびとした子ども達の表 情から、安全が確保されている ことが感じられた。 【学校説明】 A ・ 安全点検を確実に行い、不備な点についてその都度対処することがで きた。職員の意識が高く、子どもの表れを通した声掛けが早期改善につ ながった。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 子どもが自ら選択しようとする遊びの環境づくりを工夫し、教育課題の解決に向ける。 (1)家庭教育への ① 便りやホームページ等で幼稚園の取り組みや園児の姿を ・ 以前はその日の様子をお便り A 支援機能の 適時に分かりやすく伝えることで、子どもを中心においた家 帳で知らせてもらい、とてもあ 充実 庭との連携を積み重ねていく。 りがたかった。今は、子どもの 迎え時の先生の話やホームペー 【学校説明】 A ジがそれに代わるものになって ・ 子どもの迎え時に保護者にその日の子どもの様子を知らせたり、便り いる。 やホームページ等で園の様子を発信したり、保護者にも共通体験の場を 設けることで園理解につなげ、家庭と連携することができた。 ・ メール配信が活用され、定着することができた。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 降園時の引き渡しの仕方について、クラスの活動の報告と共に一人一人に一言伝えられる工夫をする。 栽培活動等に保護者を巻き込み、子どもの感動体験を共有する場を作り、園と家庭が連携できる窓口とする。 (1)信頼される 地域の自然や文化に触れる機会をもち、地域の園として、親し A ・ 「なかよし農園」での取り組 幼 稚 園 作 り の まれるように工夫をする。 みは素晴らしい。 推進 ・ 国宝である久能山東照宮が身 【学校説明】 近にあり、地域の素晴らしい文 ・ 園の畑「なかよし農園」は、園児と近隣の方との触れ合いの場となり、 化に触れ親しんでほしい。 A 園児が地域の方に親しみをもつとともに、地域の方には園の教育を理解し てもらうことができた。 ・ 年間を通して東照宮への園外保育を継続することで、園児が地域の文 化に親しむことができた。また、その様子を地域の方が地域の幼稚園と して支援してくれている。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 なかよし農園での栽培活動や久能山東照宮にかかわる活動は、年間を通して計画し、地域の自然や人、文化に触れる機 会を継続してもち、地域の園としての文化を構築していく。 学校から 経営のまとめ 1 学校から 経営のまとめ(成果と課題) 重点目標に向けた取り組みについて、前期の反省では子ども達がじっくり遊びにかかわれる生活リズムや遊 びの環境が課題となった。全職員の話し合いで改善したことにより、子ども達が遊びを繰り返したり継続した りする場と時間、環境作りの工夫により子どもの育ちにつながった。PDCAサイクルが生かされた実践とな った。 課題としては、安定した環境の中では自己発揮できるようになったが、日常と環境や人が変化する中での自 己発揮や自分の思いが伝えられにくいことがあるため、次年度は「かかわり」に重点をおき、研修を窓口にし て重点目標に迫りたい。 2 学校関係者評価の意見を受けて(改善策) 地域の幼児教育のセンターとして、地域の文化や自園の特色を生かした教育を継承していく。特に国宝久能 山東照宮の梅や特産物のいちご、園の畑などを活用し、年間を通した実体験から地域の人材の活用や自然との かかわりを重視した、地域に根差した教育・保育に取り組む。 また、新制度や園の取り組み等を地域に理解して頂けるよう、ホームページや園便りの回覧等で発信してい く。 学校関係者評価委員会まとめ 最近の社会問題でもある児童虐待等 は、この地域(久能幼)では無縁と思わ れる。家庭、園、地域のつながりが密で ある証拠とも言えると思う。また、農園 での作物の成長を身をもって感じると ともに、自然界の生態系をも学んでいる ことと思う。強いては、避難訓練で自己 防衛力(危機管理力)を身に付けること は日常の生活でも大いに役立つ教育だ と思う。(交通マナー等)素晴らしい環 境の中で熱心な教育、指導をありがたく 感じる。すべてのことが命の大切さ、生 きる力となりうると思う。久能幼で鍛え られたこども達は皆幸せである。 当地区は農業振興地域に指定され、新 しい住宅地が確保できにくく、高齢化も 進み、人口の減少と共に子どもの数も減 っている。地域の特色を生かした魅力あ る教育に取り組み、久能に親しみのもて る子どもを育ててほしい。
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