ご参考資料 Vol. 133 (対象期間:2016年7月11日~2016年7月22日) インドネシアの金融市場では、海外からの資金流入を背景に株高、債券高、通貨高が続いています。代表的株価指数のジャカ インドネシアの金融市場では 海外からの資金流入を背景に株高 債券高 通貨高が続いています 代表的株価指数のジャカ ルタ総合指数は対象期間中に4.5%高となり、インドネシア10年国債利回りは一時2013年10月以来の7%割れの水準まで低下 (価格は上昇)しました。為替市場では、インドネシアルピアが対象期間中に対円で6.4%高となりました。海外からの資金流入 が続いている背景には、インドネシアの経済成長に対する信頼感があると思われます。アジア開発銀行(ADB)は、英国が欧州 連合(EU)を離脱した場合、アジア新興国への影響は小さく、インドネシアの成長シナリオに変更はないとの見通しを発表しまし た。詳しくは、2ページ目の基礎講座をご参照ください。 [株式市場] [株式市場]ジャカルタ総合指数の推移 海外投資家によるインドネシア株式の売買状況を見ると、2015年 (ポイント) 6,000 5,000 日付 終値 7月1日* 7月15日 7月22日 4,971.58 5,110.18 5,197.25 週間騰落率 (前週末比) 2.8%** 1.7% 10-12月期の実質国内総生産(GDP)成長率が5%台を回復したと 発表された今年2月以降 買越し基調が続いています 6月は8 81 発表された今年2月以降、買越し基調が続いています。6月は8.81 兆ルピア(約710億円)と昨年2月以来の高水準の買越しでした。7月 も22日までで8.63兆ルピア(約700億円)の買越しとなっています。 [債券市場] 4,000 海外投資家によるインドネシア国債の保有残高を見ると、政府が昨 年9月から相次いで打ち出した経済対策を好感して、昨年10月以降 は増加基調が続いています。6月は22兆ルピア(約1,780億円)の大 幅増で、7月も21日までで15.6兆ルピア(約1,260億円)の増加となっ ています。 3,000 * 7月4日から8日までは、祝日のため休場。 ** 7月1日からの騰落率。 2,000 11,000 000 2006年12月 2009年12月 2012年12月 2015年12月 [為替市場] 為替市場では、海外からインドネシアへの資金流入が続く中、対象 期間中に対米ドルで0.7%のルピア高となりました。対円では、7月8 [債券市場]インドネシア自国通貨建て10年国債利回りの推移 日の1米ドル=100円台から22日の106円台に円安が進む中で、 25% 変化幅 6.4%のルピア高となりました。 日付 利回り (前週末比) 20% [ニュース] 7月1日* 7.38% 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月28日からの推移を示しています。 7月15日 7月22日 15% 7.16% 7.06% -0.22%** -0.10% 追加利下げの可能性高い 10% 5% 0% 2006年12月 *7月4日から8日までは、祝日のため休場。 ** 7月1日からの変化幅。 2009年12月 2012年12月 2015年12月 金融 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベトメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 [為替市場]インドネシアルピアの対円レートの推移 (円) インドネシアルピア高円安 1.5 1.3 日付 為替レート 7月8日 7月15日 7月22日 0.761 0.807 0.810 週間騰落率 (前週末比) 6.0% 0.4% 外貨準備高、1年ぶりの高水準 1.1 0.9 インドネシア ルピア安 円高 0.7 2006年12月 経済 2009年12月 2012年12月 インドネシア中央銀行(BI)は7月20~21日の金融政策決 定会合で、利下げという市場の大方の予想に反して、政 策金利を6.50%に据え置きました。BIは昨年11月に預金 準備率の引下げを決めて政策の軸足を緩和方向に移 し、政策金利を今年1月から6月まで4回にわたって7.50% から6.50%に引き下げていました。BIは今回利下げを見 送りましたが、金融政策担当者は「一段の金融緩和余地 はある」と述べており、物価と通貨が安定する中で追加 利下げの可能性は高いと考えられます。インドネシアの 消費者物価指数(CPI)上昇率は 昨年11月以降8ヵ月連 消費者物価指数(CPI)上昇率は、昨年11月以降8ヵ月連 続で政府目標の+3~5%の範囲内で推移しています。ま た、インドネシアルピアは今年に入って対米ドルで5.6% 上昇(7月22日現在)しています。 2015年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 (100インドネシアルピア対 円レート) 7月14日に発表された6月末の外貨準備高は1,098億米ド ル(約11.7兆円)で、5月末の1,036億米ドルから増加し、 昨年5月以来の高水準となりました。ユーロ建てと円建て 国債の発行や石油・ガス輸出の増加などが背景にあると 国債の発行や石油 ガス輸出の増加などが背景にあると 考えられます。BIの広報担当者は、外貨準備高の水準 について「国際的に十分とされる輸入の3ヵ月分を大きく 上回る8.4ヵ月分」と述べ、高水準の外貨準備高が「外部 要因に対するリスク耐性を強めており、インドネシアの経 済成長持続に寄与している」と語っています。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.133(対象期間:2016年7月11日~2016年7月22日) [インドネシア基礎講座] アジア開発銀行(ADB): 英EU離脱の影響小さく、インドネシアの成長加速シナリオに変更なし ADBは3月に公表した「アジア経済見通し」について、7月18日に改訂版を発表しました。英国のEU離脱問題は、世界経済の不透明要因と な ていますが アジアの実体経済に対する短期的な影響は小さいとして 見直しは小幅に留めました インドネシアについては 実質GDP なっていますが、アジアの実体経済に対する短期的な影響は小さいとして、見直しは小幅に留めました。インドネシアについては、実質GDP 成長率が2016年は前年比+5.2%、2017年は同+5.5%に加速するとした3月の見通しから変更はありません(図表1)。物価が安定する中で好 調な民間消費は、4月のガソリン価格などの引下げや公務員ボーナスの増額、6月に政府が発表した個人所得税控除額の50%引上げなど で、拡大ペースを加速させると予想しています。さらに、政府による資本的支出の加速など内需の改善が成長を後押しすると見ています。物 価については、4月のガソリン価格などの引下げを受けて、2016年のCPI上昇率の見通しを3月時点予想の前年比+4.5%から同+3.9%に引き 下げました(図表2)。 (図表2)CPI上昇率の推移と見通し (2012年~2017年) (図表1)実質GDP成長率の推移と見通し (2012年~2017年) 7% 2016年以降はADB見通し 括弧内は今年3月時点の予想 7% 6.4% 6.4% 6.4% 2016年以降はADB見通し 括弧内は今年3月時点の予想 6.0% 6% 5.6% 5.2% (5.2%) 5.0% 5% 6% 5.5% (5.5%) 4 8% 4.8% 5% 4% 4% 4.0% 3.9% (4.5%) 4.3% (4.2%) 3% 3% 12年 13年 14年 15年 16年 17年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 出所:上記の図表はいずれも、ADB「アジア経済見通し」(2016年3月、7月)のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グル プはいち早くアジアの成長性に着目し アジアでは14の国や地域で生命保険および ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年 12月末現在、約5,090億ポンド(約90兆円、1ポンド=178.78円)に上ります。 アジア株式・債券の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドネシアを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行い ます。 ■株式運用においてはボトムアップ・アプローチによる銘柄選択で厳選したポートフォリオの構築とリスク管理を重視、債券運用においては金利、クレ ジ ト 為替に対して ジット、為替に対してファンダメンタルズ、バリュエーション、テクニカル等複数の視点で分析、ポートフォリオを構築し、トータル・リターンの最大化を目 ダメ タ ズ バリ シ テク カ 等複数の視点で分析 ポ ト リオを構築し ト タ リタ の最大化を目 指した運用を行います。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドネシアの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が 株式会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融 商品取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なく これらを変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パ フォーマンス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するもの ではありません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチ はありません 当資料は信頼 きると判断された材料を使 十分な注意を払 作成し ますが 当社および株式会社 ナ シ リサ チ は、必ずしもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させてい ただいたものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 160726(01) 2/2
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