ご参考資料 Vol. 125 (対象期間:2016年3月14日~2016年3月25日) インドネシアの金融市場では海外からの資金流入が続き、代表的株価指数であるジャカルタ総合指数は対象期間中には小幅 インドネシアの金融市場では海外からの資金流入が続き 代表的株価指数であるジャカルタ総合指数は対象期間中には小幅 高、年初来の上昇率は5.1%となりました。インドネシア10年国債利回りは、昨年12月半ばから大幅に低下(価格は上昇)してい ますが、対象期間中はほぼ横ばいとなりました。為替市場では、対米ドルでインドネシアルピア高が進んでいましたが、インド ネシア中央銀行(BI)アグス総裁のルピア高を牽制する発言もあって、対象期間を通して見ると、対円、対米ドルともにルピア安 となりました。 [株式市場] [株式市場]ジャカルタ総合指数の推移 (ポイント) 6,000 5,000 4,000 日付 終値 3月11日 4,813.78 3月18日 4,885.71 3月24日* 4,827.09 ジャカルタ総合指数は、対象期間中0.3%の小幅高となりました。 個別銘柄では、米IT大手IBMとの提携を発表した通信サービス会社 のインドサットが対象期間中に11.0%上昇しました。海外投資家によ るインドネシア株式の売買状況を見ると、2月の4.1兆ルピア(約350 億円)の買越しに続いて、3月も24日までで3.2兆ルピア(約270億円) の買越しとなっています。 週間騰落率 (前週末比) 1.5% -1.2% * 25日は、祝日のため休場。 [債券市場] 3,000 インドネシア10年国債利回りは、物価上昇率の鈍化からBIが金融緩 和姿勢を強める中で、昨年12月半ばの9%を超える水準から大幅に 2,000 低下(価格は上昇)していますが、対象期間中はほぼ横ばいとなりま した。海外投資家によるインドネシア国債の保有残高は、昨年10月 1,000 から増加基調で推移し、3月も23日までで18 0兆ルピア(約1 500億 2006年12月 2009年12月 2012年12月 2015年12月 から増加基調で推移し、3月も23日までで18.0兆ルピア(約1,500億 円)増加しました。 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月28日からの推移を示しています。 [為替市場] [債券市場]インドネシア自国通貨建て10年国債利回りの推移 25% 20% 15% 日付 利回り 3月11日 3月18日 3月25日 7.78% 7.66% 7.78% インドネシアの金融市場に海外からの資金流入が続く中、対米ドル ではルピア高が進んでいました。しかしながら、対象期間中には アグスBI総裁の「ルピアが強過ぎることは望まない。現在の水準は ファンダメンタルズを反映している」というルピア高を牽制する発言も あって、対米ドルで1.7%、対円で2.4%のルピア安となりました。 変化幅 (前週末比) -0.12% 0.12% [[ニュース]] 金融緩和続く:政策金利、3会合連続の引き下げ 10% 5% 0% 2006年12月 2009年12月 2012年12月 2015年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベトメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 金融 [為替市場]インドネシアルピアの対円レートの推移 インドネシアルピア高円安 (円) 1.5 1.3 日付 為替レ ト 為替レート 3月11日 3月18日 3月25日 0.874 0.850 0.853 週間騰落率 (前週末比) -2.7% 0.4% ジョコ政権、無駄な予算削減と公務効率化に努める 1.1 0.9 BIは3月16~17日の金融政策決定会合で、政策金利を 7.00%から6.75%に引き下げることを決めました。政策金 利の引き下げは、1月から3月まで3会合連続です。BIは昨 年11月に政策の軸足を緩和方向に移し、3月までに、預金 準 備 率 を 8.00 % か ら 6.50 % に 、 政 策 金 利 を 7.50 % か ら 6.75%に引き下げました。BIが金融緩和を進める背景とし ては、国内の物価安定と世界の金融政策が緩和基調であ ることが挙げられます インドネシアの消費者物価指数 ることが挙げられます。インドネシアの消費者物価指数 (CPI)上昇率は、昨年11月から今年2月まで4ヵ月連続で 政府目標の前年同月比+3~5%に収まりました。米国の利 上げペースが従来の市場予想よりも緩やかになるとの見 通しが強まる一方、日欧は緩和姿勢を強化しています。 インドネシア ルピア安 円高 0.7 2006年12月 政治 2009年12月 2012年12月 2015年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 (100インドネシアルピア対 円レート) ジョコ政権は、無駄な予算の削減と公務の効率化に取り組 んでいます。カラ副大統領は補正予算案を協議する3月22 日の会議で、政府支出を増やすことで経済成長に高い効 果のある事業を優先させる考えを強調し 補正予算で効 果のある事業を優先させる考えを強調し、補正予算で効 果の低い事業への割り当てを削減する可能性に言及しま した。ジョコ大統領は同日、大臣をはじめ政府高官を集め て、「絶え間なく変化する世界の経済情勢に対して、インド ネシア政府が迅速に適応できるよう」事務手続きの簡素化 に重点を置くことを指示しました。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.125(対象期間:2016年3月14日~2016年3月25日) [インドネシア基礎講座] アグスBI総裁講演:人材育成とインフラ開発が構造改革の柱 BIのアグス総裁は3月23日、ジャカルタで開催されたアジア開発銀行(ADB)との共同会議「新興アジアの構造改革」で講演し、インドネシア の構造改革では人材育成とインフラ開発が柱との認識を示しました インドネシアは若年層が厚く(図表1) 高い経済成長が期待できる人口 の構造改革では人材育成とインフラ開発が柱との認識を示しました。インドネシアは若年層が厚く(図表1)、高い経済成長が期待できる人口 構成です。しかし、アグス総裁は「人口の相当な割合が高度な教育を受けなければ、中所得国の罠(新興国の成長が、先進国入りを前に停 滞すること)を抜け出すことは難しい」と述べて、(先進国入りするには)若年層が多いだけでは不十分で、教育が重要であると強調しました。 また、「インフラの問題は、インドネシア経済の成長加速に大きな制約となっている」と述べて、交通網の整備や電力供給の拡大などが産業 発展の条件との見方を示しました。インドネシア政府は、ガソリン補助金を廃止してインフラ予算を増やす財政改革を断行するなど構造改革 に取り組んでおり、具体的な目標を掲げてインフラ開発を進めています(図表2)。 (図表1)インドネシアの人口ピラミッド(2016年) (図表2)インドネシア政府のインフラ開発目標 (中期開発計画[2015~2019年]より、抜粋) 年齢層(歳) 2014年基準 100+ 男 女 90-94 発電能力 電化率 80-84 9 6 3 81.5% 96.6% (3) 1,200KWh (4) 0Ha 843KWh 60-64 都市スラム面積 50-54 道路建設(5年間累計) 1,202km 2,650km 40-44 鉄道総延長距離 5,434km 8,692km 30-34 港湾開発 278港 450港 20-24 港湾係留日数 6~7日 3~4日 10-14 空港数 237ヵ所 252ヵ所 75% 95% 0-4 12 86.6GW 50.7GW (2) 1人あたり電力消費量 70-74 2019年目標 (1) 0 (百万人) 0 38,431Ha 空港定時運航率 3 6 9 12 出所:米国勢調査局のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 米国勢調査局予測値。 (1) ギガワット、(2) 総人口のうち電気を利用可能な割合、(3) キロワット時、(4) ヘクタール 出所:BIの資料に基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グル プはいち早くアジアの成長性に着目し アジアでは14の国や地域で生命保険および ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年 6月末現在、約5,050億ポンド(約97兆円、1ポンド=192.72円)に上ります。 アジア株式・債券の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドネシアを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行い ます。 ■株式運用においてはボトムアップ・アプローチによる銘柄選択で厳選したポートフォリオの構築とリスク管理を重視、債券運用においては金利、クレ ジ ト 為替に対して ジット、為替に対してファンダメンタルズ、バリュエーション、テクニカル等複数の視点で分析、ポートフォリオを構築し、トータル・リターンの最大化を目 ダメ タ ズ バリ シ テク カ 等複数の視点で分析 ポ ト リオを構築し ト タ リタ の最大化を目 指した運用を行います。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドネシアの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が 株式会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融 商品取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なく これらを変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パ フォーマンス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するもの ではありません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチ はありません 当資料は信頼 きると判断された材料を使 十分な注意を払 作成し ますが 当社および株式会社 ナ シ リサ チ は、必ずしもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させてい ただいたものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 160329(03) 2/2
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