ご参考資料 Vol. 126 (対象期間:2016年3月28日~2016年4月8日) 政府の経済対策などを受けインドネシア経済に対する信頼感が高まる中、インドネシアでは海外からの資金流入を背景に株 政府の経済対策などを受けインドネシア経済に対する信頼感が高まる中 インドネシアでは海外からの資金流入を背景に株 高、債券高が続きました。為替市場では、急速に円高が進む中で、対円ではインドネシアルピア安となりましたが、対米ドルで はルピア高となりました。インドネシアの代表的株価指数であるジャカルタ総合指数は、対象期間中に0.4%上昇しました。インド ネシア10年国債利回りは、政府による燃料価格の引き下げを受けて物価安定は続くとの見方が強まり低下(価格は上昇)しまし た。政府の経済対策などについてはニュース欄、物価動向と見通しについては、2ページ目の基礎講座をご参照ください。 [株式市場]ジャカルタ総合指数の推移 [株式市場] (ポイント) 6,000 5,000 4,000 日付 終値 3月24日* 4,827.09 4月1日 4,843.19 4月8日 4,846.70 個別銘柄では、総合エネルギー会社のメドコ・エナジー・インターナ ショナルが対象期間中に53.6%の大幅高となるなど、資源関連株の 上昇が目立ちました。海外投資家によるインドネシア株式の売買状 況を見ると、2月と3月の2ヵ月連続で買越しとなった後、4月も8日ま でで1.3兆ルピア(約110億円)の買越しとなっています。 週間騰落率 (前週末比) 0.3% 0.1% * 25日は、祝日のため休場。 [債券市場] 政府による燃料価格の引き下げを受けて、物価安定は続くとの見方 が強まり、インドネシア10年国債利回りは昨年4月以来の水準であ る7.57%に低下(価格は上昇)しました。海外投資家によるインドネ シア国債の保有残高は、昨年10月から増加基調で推移し、4月も 6日までで5.9兆ルピア(約490億円)増加しました。 3,000 2,000 1,000 2006年12月 2015年12月 [為替市場] 為替市場では、1米ドル=113円台から一時107円台まで急速に円 高が進む中、対象期間中に3.0%のインドネシアルピア安円高となり [債券市場]インドネシア自国通貨建て10年国債利回りの推移 ました。しかし、海外からインドネシア金融市場への資金流入が続く 変化幅 中で、対米ドルでは0.9%のルピア高でした。 日付 利回り 25% (前週末比) 2009年12月 2012年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月28日からの推移を示しています。 3月25日 4月1日 4月8日 20% 15% 7.78% 7.60% 7.57% [ニュース] -0.18% -0.03% 相次ぐ経済対策、インドネシアの信頼感高める 10% 5% 0% 2006年12月 2009年12月 2012年12月 2015年12月 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベトメンツ作成。 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 [為替市場]インドネシアルピアの対円レートの推移 インドネシアルピア高円安 (円) 1.5 1.3 日付 為替レ ト 為替レート 3月25日 4月1日 4月8日 0.853 0.837 0.827 週間騰落率 (前週末比) -1.9% -1.2% 経済 政府による一連の経済対策などを受けて、インドネシア経 済に対する信頼感が高まっています アジア開発銀行 済に対する信頼感が高まっています。アジア開発銀行 (ADB)は3月30日に発表した「アジア経済見通し」で、イン ドネシアの実質国内総生産(GDP)成長率が、2015年の前 年比+4.8%から2016年は同+5.2%、2017年は同+5.5%に 加速すると予想しています。政府のインフラ投資拡大や民 間投資を促す構造改革を評価するとともに、金融緩和が 成長を押し上げると見ています。大手格付け会社フィッチ が31日に発表した市場関係者などへの調査では、インド ネシアへの投資を増やす好機という回答が5割を超えまし た 昨年9月より発表されている経済対策の第11弾が3月 た。昨年9月より発表されている経済対策の第11弾が3月 29日に発表され、不動産投資信託(REIT)の税制優遇、港 湾における輸入手続きの簡素化、中小輸出業者に対する 少額融資補助金などの内容が盛り込まれました。 R&I、インドネシア格上げの可能性を示唆 日本の格付投資情報センター(R&I)は4月4日、インドネシア 1.1 の外貨建発行体格付を投資適格級のBBB-に据え置き、格 付見通しを「安定的」としました。政府が相次いで打ち出し ている経済対策について、中期的に経済成長力を押し上 0.9 インドネシア ルピア安 げる内容と評価しています また インフラ整備や投資環境 げる内容と評価しています。また、インフラ整備や投資環境 格付け 円高 整備に向けた制度改革の流れが経済基盤の強化につなが 0.7 り、経済成長率が高まる見通しがつけば信用力にはプラス 2006年12月 2009年12月 2012年12月 2015年12月 に働くであろうと評価しています。ジョコ政権が進める構造 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 改革が実際に経済成長率の引上げにつながれば、将来的 上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 (100インドネシアルピア対 円レート) に格上げの可能性があることを示唆しています。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.126(対象期間:2016年3月28日~2016年4月8日) [インドネシア基礎講座] 消費者物価指数(CPI):燃料価格引き下げや物流円滑化などを背景に、安定推移が続く見通し 4月1日に発表された3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比+4.45%でした。インドネシアのCPI上昇率は、ガソリンなど燃料価 格が引き上げられた2014年11月の翌12月には前年同月比 8 36%まで加速しましたが 2015年11月以降は5ヵ月連続で政府目標の 3 格が引き上げられた2014年11月の翌12月には前年同月比+8.36%まで加速しましたが、2015年11月以降は5ヵ月連続で政府目標の+3~ 5%に収まっています(図表1)。今後についても、政府による燃料価格引き下げや物流円滑化などの政策により、物価は安定的に推移する と予想されます。政府は3月30日に、ガソリンと軽油の価格を4月1日から引き下げると発表しました。これを受け一部交通機関の運賃も引き 下げられることになりました。また、政府が進める港湾開発などによる物流の円滑化も、物価の安定に寄与すると見込まれます。年平均の CPI上昇率は2013年から2015年まで前年比+6.4%で高止まりしていましたが、アジア開発銀行(ADB)は3月30日に発表した「アジア経済見 通し」で、2016年は前年比+4.5%、2017年は同+4.2%に鈍化すると予想しています(図表2)。 (図表1)CPI上昇率の推移 (月次、2014年9月~2016年3月) 9% (図表2)CPI上昇率の推移と見通し (年次、2012年~2017年) 9% 2014年12月 年 月 8.36% 8% 8% CPI上昇率 7% 7% 6% 6% 5% 5% 2016年3月 4.45% 4% 6.4% 6.4% 6.4% 4.5%* 4.2%* 4.0% 4% インフレ目標 3% 2014年9月 *アジア開発銀行(ADB)見通し 3% 2015年3月 2015年9月 2016年3月 12年 13年 14年 15年 16年 17年 出所:アジア開発銀行「アジア経済見通し」(2016年3月)のデータに基づきイース トスプリング・インベストメンツ作成。 出所:インドネシア中央銀行のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ 作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グル プはいち早くアジアの成長性に着目し アジアでは14の国や地域で生命保険および ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年 6月末現在、約5,050億ポンド(約97兆円、1ポンド=192.72円)に上ります。 アジア株式・債券の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドネシアを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行い ます。 ■株式運用においてはボトムアップ・アプローチによる銘柄選択で厳選したポートフォリオの構築とリスク管理を重視、債券運用においては金利、クレ ジ ト 為替に対して ジット、為替に対してファンダメンタルズ、バリュエーション、テクニカル等複数の視点で分析、ポートフォリオを構築し、トータル・リターンの最大化を目 ダメ タ ズ バリ シ テク カ 等複数の視点で分析 ポ ト リオを構築し ト タ リタ の最大化を目 指した運用を行います。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドネシアの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が 株式会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融 商品取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なく これらを変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パ フォーマンス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するもの ではありません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチ はありません 当資料は信頼 きると判断された材料を使 十分な注意を払 作成し ますが 当社および株式会社 ナ シ リサ チ は、必ずしもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させてい ただいたものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 160412(03) 2/2
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