イーストスプリング・インドネシア・バイウィークリー Vol.140を発行しました。

ご参考資料
Vol. 140
(対象期間:2016年10月17日~2016年10月28日)
インドネシアの代表的株価指数であるジャカルタ総合指数は、今年の高値圏で推移しました。対象期間中は0.2%高、年初来の
上昇率は+17.8%となりました。債券市場では、米国の年内追加利上げ観測の強まりや英国の追加利下げ期待の後退などから
世界的に国債利回りが上昇(価格は下落)する中で、海外投資家がインドネシアの国債保有残高を減少させたことから、インド
ネシア10年国債利回りは上昇しました。為替市場では、米国の年内追加利上げ観測により円安米ドル高が進む中で、インドネ
シアルピアは対円で上昇しました。
[株式市場]ジャカルタ総合指数の推移
[株式市場]
(ポイント)
6,000
5,000
日付
終値
10月14日 5,399.89
10月21日 5,409.24
10月28日 5,410.27
個別銘柄では、石炭価格の上昇を背景とした石炭関連会社アダロ・
エナジーの上昇が続き、対象期間中に10.9%高となりました。同社
の株価は、昨年は50.5%の大幅安でしたが、今年は年初から3倍を
超える大幅高となっています(10月28日現在)。
週間騰落率
(前週末比)
0.2%
0.0%
[債券市場]
4,000
海外投資家によるインドネシア国債の保有残高を見ると、9月末ま
での1年間で161.6兆ルピア(約1.3兆円)増加しましたが、10月は27
日までで10.0兆ルピアの減少となっています。
3,000
2,000
[為替市場]
1,000
2006年12月
2009年12月
2012年12月
2015年12月
出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
上記のグラフは2006年12月28日からの推移を示しています。
[ニュース]
政権基盤が安定する中、7%の経済成長率に期待
[債券市場]インドネシア自国通貨建て10年国債利回りの推移
25%
日付
利回り
20%
10月14日
10月21日
10月28日
7.03%
7.08%
7.29%
15%
米国の年内追加利上げの観測が強まり円安米ドル高が進む中で、
インドネシアルピアは対円で0.8%上昇しました。対米ドルでは、
0.1%のルピア安でした。
変化幅
(前週末比)
0.05%
0.21%
10%
5%
政治
0%
2006年12月
2009年12月
2012年12月
2015年12月
出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベトメンツ作成。
上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。
[為替市場]インドネシアルピアの対円レートの推移
インドネシアルピア高円安
(円)
1.5
1.3
日付
為替レート
10月14日
10月21日
10月28日
0.799
0.794
0.805
週間騰落率
(前週末比)
-0.6%
1.4%
低インフレなど良好な経済状況の中、追加利下げ
1.1
0.9
インドネシア
ルピア安
円高
0.7
2006年12月
金融
2009年12月
2012年12月
ジョコ大統領が2014年10月20日にインドネシアの第7代大
統領に就任してから2年が経過しました。大統領は財政改
革や規制緩和によりインフラなどの投資拡大を図り、中長
期的な経済成長力を高める政策を推進してきました。イン
ドネシア中央銀行(BI)の適切な金融政策も奏功し、ファン
ダメンタルズは改善しています。実質国内総生産(GDP)
成長率は2015年の前年比+4.8%を底に加速する見通し
で、消費者物価指数(CPI)上昇率は2015年11月以降お
おむね政府目標の前年比+3~5%で推移しています。こ
のような状況下、最大野党であったゴルカル党が政権与
党に加わったことなどから、大統領を支持する国会議員
は政権発足時の半分以下から現在は3分の2を超えてい
ます。政権基盤が安定する中で、ジョコ大統領は任期満
了の2019年までに経済成長率を7%に押し上げるという
大きな目標に向かって邁進していくと期待されます。
2015年12月
出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 (100インドネシアルピア対
円レート)
BIは10月19~20日の金融政策決定会合で、政策金利の
7日物リバースレポ金利を5.00%から4.75%に引き下げま
した。昨年11月、BIは預金準備率の引き下げを決め、政
策の軸足を緩和方向に移しました。今年になってからは
金融緩和を一段と推し進め、1月から6月まで旧政策金利
のレファレンス金利を4回にわたって引き下げ、8月に政策
金利を現行の7日物リバースレポ金利に変更した後は9月
と10月の2会合連続で利下げに踏み切っています。BIは
今回の利下げについて、低インフレ、経常赤字の縮小、
通貨の安定などの良好なマクロ経済状況を理由として挙
げるとともに、世界経済が低迷する中で経済成長のモメ
ンタムを維持する狙いがあると述べています。
英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開
しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。
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ご参考資料
Vol.140(対象期間:2016年10月17日~2016年10月28日)
[インドネシア基礎講座] 世界銀行ビジネス環境ランキング: インドネシア、109位から91位に大きく上昇
世界銀行グループは10月25日に「ビジネス環境ランキング(2017年版)」を発表し、インドネシアの順位を前年の189ヵ国中109位から190ヵ国
中91位に大きく引き上げました。このランキングはビジネスのやりやすさを点数化したスコア(1~100、100が最も良い)に基づくもので、インド
ネシアのスコアは事業設立など多くの項目で改善し、総合スコアは前年の58.1から61.5に上昇しました(図表)。事業設立に要する日数が大
幅に短縮したことなど、ジョコ政権が推し進める改革が評価されました。しかし、インドネシアのスコアは、近隣のシンガポール(85.1、2位)や
マレーシア(78.1、23位)と比べてまだ低水準です。ダルミン経済担当調整相はランキングの発表を受けて、海外からの投資を増やすために
ビジネス環境改善の進捗状況を監視する特別チームを作る考えを明らかにしました。経済協力開発機構(OECD)も24日に発表した「インドネ
シア経済白書(2016年)」において、インドネシアの経済成長を評価する一方、一段の改革が必要だと指摘しています。インドネシア経済の
成長力を高めるための改革がさらに進むかどうかが注目されます。
(図表)インドネシアのビジネス環境スコア - 世界銀行グループ
(ポイント)
100
2016年版
80.7 80.9
76.4
75
58.1
61.5
66.0
2017年版
69.3
66.7 65.7
55.7 55.0
52.4
60.0
53.3
56.7
60.5
64.8 65.9
46.5 46.5
50
35.4 38.2
25
0
総合
事業設立
建設
許可
電力
供給
不動産
登記
資金
調達
少数
株主
保護
税制
貿易
環境
契約
執行
破綻
処理
出所:世界銀行グループ「ビジネス環境ランキング」2016年版と2017年版のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について
165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。
●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産
運用サービスを提供しています。
●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界
各国で業務を展開しています。
●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および
資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2015年
12月末現在、約5,090億ポンド(約90兆円、1ポンド=178.78円)に上ります。
アジア株式・債券の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて
■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドネシアを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行い
ます。
■株式運用においてはボトムアップ・アプローチによる銘柄選択で厳選したポートフォリオの構築とリスク管理を重視、債券運用においては金利、クレ
ジット、為替に対してファンダメンタルズ、バリュエーション、テクニカル等複数の視点で分析、ポートフォリオを構築し、トータル・リターンの最大化を目
指した運用を行います。
[当資料に関しご留意いただきたい事項]
当資料は、インドネシアの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が
株式会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融
商品取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なく
これらを変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パ
フォーマンス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するもの
ではありません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
は、必ずしもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させてい
ただいたものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。
イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号
加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会
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