インド:石炭ブロック競売 無期限延期 2016 年 5 月 26 日掲載 5 月 18 日付けの地元報道によると、インド政府は、商業採炭への石炭ブロック配分競売を無期限に延期 した。ブロック配分競売の延期理由は示さず、また、新しい計画は、速やかに公表するとの声明も行わな かった。 政府は、4 月には、州政府管理・操業の石炭会社に対して、8 石炭ブロックを商業採炭へ配分する申請プ ロセスを開始した。石炭会社は、5 月 31 日までに申請書類を提出し、選考委員会プロセスは 6 月 1 日に 開始し、ブロック配分の最終決定は 7 月 19 日の予定であった。プロセスは途中で中止されたが、国とし て初の商業採炭に先鞭をつけるはずであった。 政府は、2015 年 12 月の 9 石炭ブロック入札では、入札者の反応および市場の状況から、入札を中止し た。9 石炭ブロックでは 15 の入札があったが、政府は、入札者の反応が少なく、入札額が資産価格を反映 していないと判断した。 今回、政府は石炭ブロック配分競売の延期理由は、正式には発表していないが、政府高官は、考慮され るべき点が幾つかあるとした。政府高官は、非公式だが、州政府系の石炭会社の多くでは、会社自体の貸 借対照表の圧力にて、石炭ブロックへの開発投資が妨げられ、新規石炭ブロックへの投資が冷え込んでい るとした。 また、国内では石炭供給が過剰であり、石炭公社(CIL)には貯炭量が 5,800 万トンもあり、小規模の州政府 系レベルの石炭会社には、商業販売先を確保するという困難な仕事がある。 (石炭開発部 辻 誠) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確 な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとら れた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の 図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願 い申し上げます。
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