インド:2020 年石炭生産目標(15 億トン/年)達成には国防予算の 4 倍の投資が必要 2016 年 9 月 15 日掲載 9 月 8 日付けの地元報道によると、政府は 2020 年までに石炭需要は 15 億トンと推定している。しかし、 Brookings India 社の最近の報告によると、多めに見積もっても、石炭需要は今後 4 年間では 12 億トンは越 えないとした。また、石炭需要の減少見込みの別の理由は、15 億トンの達成には、10 兆ルピーの投資が必要 で、その規模は国防予算の 4 倍(会計事務所(Price Waterhouse Coopers : PwC)の 2016 年 6 月報告)との問 題がある。 石炭省(MOC)次官は、政府目標を 2015 年初めに決定した際には、石炭生産量は、石炭公社(CIL)で 10 億トン、民間企業で 5~6 億トンであったとした。 米国シンクタンク(Brookings)は、インドの 6 年後の石炭需要量を 3 通りの条件にて推定し、11.39~ 13.11 億トンとしている。 PwC は、インドは、15 億トン目標を確かなものとするため環境整備(土地取得の改善、十分なる水源の確 保、物流基礎設備の増強、選炭工場の開発、鉄道労働者の育成)が必要だとした。また、PwC のエネルギ ー・設備・採掘担当者は、インドの経済成長には、石炭分野の開発は重要であり、過去 2 年間、大きな政 策変更は、石炭分野に刺激を与えたとした。政府は、石炭分野の成長を推進するため、基礎的設備、財政、 技術向上、技術開発の面で、良好なる環境整備を主導しなければならないとした。 (石炭開発部 辻 誠) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確 な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとら れた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の 図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願 い申し上げます。
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