2008 年度 Canon 筆記試験の問題 (注意) 問題内容を間違って解釈している場合もありますので、問題傾向を参考にする 程度にしてください。 解答や解説も正しくない場合があるので、確かめてください。 テスト形式 ① マークシート方式で 5 つの選択肢から答えを選び、塗りつぶすものでした。 ② 時間は 60 分で、数学(必須)10 問、専門が 10 問です。 数学 必須 10 問 専門 必須 自分の系統(例えば物理系)の指定問題 5 問 専門 選択 機械 5 問、電気 5 問、情報 5 問、物理 5 問、化学 5 問 の 25 問から 5 問選択し回答する <数学の必須問題> 1. 3元連立方程式が解をもつための条件 ⎧ax1 + bx 2 + cx 3 = 20 ⎪ ⎨ dx1 + fx2 + gx 3 = 0 ⎪ hx + kx + lx = m 2 3 ⎩ 1 ここで、 a, b, c, d , f , g , h, k , l は実際には整数で、変数 x1 , x2 , x3 が解をもつための m の条 件を求めます。 3 つの式から変数を消去して1つにしたとき、残った変数の係数が 0 になったので、簡単 に m = ○となりました。 2. 複素数の有理化 4 + 2i 3+i 3. 3×3行列の逆行列 行列式、余因子行列から正当に求めるより、選択肢の行列と実際に、掛け合わせた方が 早いかもしれません。 4. ロピタルの定理による極限 lim x →0 5. x 2 + 2x x 極限 lim x →0 x2 +1 x−i 分子を因数分解して解けると思います。 6. 確率 Aが 2 枚、Bが 3 枚コインを同時に投げる。AがBより表を多く出す確率を求めよ。 7. 定積分 8. 1 1 ∫ 1+ x 0 2 dx 一階線形微分方程式 9. dx x =− dy 4y 二階非斉次微分方程式 d2y dy − 3 + 2 y = e3x 2 dx dx <物理系の必須・選択問題> 1. ニュートンリング 光の干渉縞ができる理由を説明した選択肢から正しい回答を選びます。 例えば、上側の球面ガラスで光が半波長ずれ、下側のガラスで波長のずれなかった光と 干渉するため、など。 2. モンキーハンティング 質点A、Bは距離 l だけ離れた位置で地面にあり、AはBに向かって地面からの角度 α で 斜方投射、Bは真上に鉛直投射を行う。このとき、Aの最高点でBと衝突した。Aの初速 度を v 、Bの初速度を V として、距離 l を求めよ。 自由落下などの公式は高校のときに習った、微分の入っていない方が解きやすいかもし れません。 3. 万有引力の問題 第 1 宇宙速度や第 2 宇宙速度を使った問題ではないかと思います。 4. コンデンサの静電エネルギー 片方を接地したコンデンサに対して、電荷 Q を与える。次に電荷を ΔQ だけ増やした ときの静電エネルギーの比を求めよ。 公式を使えば簡単です。 5. 井戸型ポテンシャルの問題 ⎧ ∞ ⎪ V ( x) = ⎨ 0 ⎪V ⎩ 0 (0 > x ) (0 < x < a ) ( x > a) 基底状態のエネルギーなどの問題でした。 E = 6. h2k 2 h2k 2 、 E − V0 = が重要だと思います。 2m 2m 2 つの同心円筒コンデンサの問題 電磁気学Ⅰの教科書 P136 例題 1 に似た問題でした。 ただし、溶液は誘電率が ε ʹ′ で、コンデンサの充電とともに液面が上昇するらしいです。 その上昇速度を求めるのですが、選択肢として 1 r 上昇速度は電荷量 Q に比例し、 ln( − 1 1 1 ) に反比例する、など。 ln( − ) などの形 R r R は正確には覚えていません。 7. 熱力学 定積熱容量 CV と定圧熱容量 C P の比や公式を用いた難問でした。 <電気系の選択問題> 電気系の問題は点電荷や磁場など電磁気学関連が多く、電磁気をしっかりやっておけば 選択問題では物理系より解けるかもしれません。 1. アンペールの法則を使った問題 無限に長い直線電流が周囲に作る磁場を求めよ。 2. キルヒホッフの法則を使った問題 電流 I を求めよ。 抵抗 R と電源 V は全て数字だったと思います。 3. オペアンプの入出力特性の問題 Vout を Vin 、 C 、 R を使って求めよ。 基本的な反転微分回路なので、 Vout = − RC dV in dt となります。抵抗とコンデンサの位置を逆にした反転積分回路も出しやすいと思います ので、覚えておいたほうがいいかもしれません。
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