カナダの金融市場動向

2016年4月12日
カナダの金融市場動向 Weekly Report
【2016年4月2日~2016年4月8日の推移】
【1】為替動向
先週のカナダ・ドル円相場は下落しました。原油価格
の上昇を背景に資源国通貨が買い戻されたことや、カ
ナダで市場予想を大きく上回る雇用統計が発表された
ことから、カナダ・ドルは対米ドルで上昇しました。しかし、
日本の当局による介入姿勢が弱いとの観測から米ドル
円相場が110円を割れて円高が進行したため、対円で
はカナダ・ドルは下落しました。
今週は、カナダ銀行(中央銀行)が政策金利決定会
合を開催します。ここもとの経済指標の好転やカナダ連
邦政府の財政支出拡大方針を受けて、利下げ見送りの
可能性が大きいですが、四半期ごとに発表される経済
見通しで景気見通しがどの程度上方修正されるかが注
目されます。また、17日(現地)にドーハで予定されてい
る産油国の生産調整に関する協議への期待から原油
価格は下支えされやすく、カナダ・ドルにはプラスの材
料が多いとみています。
【2】金利動向
先週のカナダ5年国債利回りは上昇しました。債券市
場は米国の利上げ観測の後退から金利が下押しされ
やすい展開が続いておりますが、先週はカナダの経済
指標で住宅や雇用に関する強い統計が材料視され、
利下げ観測の後退から金利は上昇しました。
今週は、カナダ銀行が政策金利を発表します。利下
げの見送りが予想されますが、先に連邦政府が発表し
た財政支出による景気刺激策により、カナダ銀行の景
気見通しがどの程度上方修正されるかが注目されます。
また、今週はIMF(国際通貨基金)が世界経済見通しを
発表する予定ですが、すでに景気見通しが下方修正さ
れるとの方針が明らかになっていることから、材料視さ
れないとみています。また、週末には産油国の生産調
整に関する協議を控えており、原油価格の動向によっ
て金利が上昇する可能性もあるとみています。
【カナダ・ドル 為替推移】 (2016年3月11日~2016年4月8日)
(円/カナダ・ドル)
(カナダ・ドル/米ドル)
95
1.20
円/カナダ・ドル(左軸)
カナダ・ドル/米ドル(右軸、上下反転)
90
1.30
1.25
85
カナダ・
ドル
高
1.30
80
1.35
安
83.20
75
1.40
3/11
3/18
3/25
4/1
4/8
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【カナダ 金利推移】
(2016年3月11日~2016年4月8日)
(%)
1.2
カナダ5年国債
1.0
0.8
0.72
0.6
0.4
3/11
3/18
3/25
4/1
4/8
【3】主要経済指標
発表日
発表頻度
期間
指標名
データ
(参考)前回
4/5
4/8
4/8
4/13
4/14
4/15
毎月
毎月
毎月
毎月
毎月
2016年2月
2016年3月
2016年3月
2016年2月
2016年2月
貿易収支(実額)
住宅着工件数(年率、件数)
雇用者数(前月差)
政策金利
新築住宅価格指数(前年同月比)
製造業売上高(前月比)
-19.1億カナダ・ドル
204.3千件
40.6千人
-
-6.3億カナダ・ドル
219.1千件
-2.3千人
0.50%
1.8%
2.3%
(出所)Bloomberg等より大和投資信託作成
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