カナダの金融市場動向

2016年5月24日
カナダの金融市場動向 Weekly Report
【2016年5月14日~2016年5月20日の推移】
【1】為替動向
【カナダ・ドル 為替推移】 (2016年4月22日~2016年5月20日)
先週のカナダ・ドル円相場はほぼ横ばいとなりました。
原油価格の上昇などはカナダ・ドルの上昇要因となりま
したが、卸売売上高や小売売上高などの経済指標が
市場予想を下回ったことは、カナダ・ドルの下落要因と
なりました。
今週は、カナダでは金融政策決定会合が行われます
が、市場予想では政策金利の据え置きが見込まれてお
り、カナダ・ドル円相場への影響は限定的とみています。
週後半のG7(先進7カ国)サミットを控えて、日本の財政
出動や消費増税延期に対する期待が継続しやすく、円
安のサポート要因になるとみています。また、引き続き、
原油価格や株価の動向にも左右されやすいとみていま
す。
(円/カナダ・ドル)
(カナダ・ドル/米ドル)
95
1.20
円/カナダ・ドル(左軸)
カナダ・ドル/米ドル(右軸、上下反転)
90
カナダ・
ドル
1.25
1.31
85
高
1.30
80
1.35
83.99
75
4/22
4/29
5/6
5/13
安
1.40
5/20
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【2】金利動向
先週のカナダ5年国債利回りは上昇しました。先週は、
FOMC(米国連邦公開市場委員会)議事録やFRB(米
国連邦準備制度理事会)高官の発言を受けて、米国の
利上げ期待が高まる中、米国債金利が上昇し、カナダ
もこれに連れて金利が上昇しました。
今週は、カナダでは金融政策決定会合が行われます。
原油価格が堅調に推移していることに加え、連邦政府
の財政支出による景気下支えへの期待もあり、政策金
利は据え置きが見込まれます。一方で、アルバータ州
の山火事の影響や足元でやや悪化傾向が見られる経
済指標に対するカナダ銀行(中央銀行)の見方には注
目です。海外ではFRB高官の講演が控えており、米国
の金利や株価、原油価格の動向にも引き続き左右され
やすいとみています。
【カナダ 金利推移】
(2016年4月22日~2016年5月20日)
(%)
1.2
カナダ5年国債
1.0
0.8
0.75
0.6
0.4
4/22
4/29
5/6
5/13
5/20
【3】主要経済指標
発表日
発表頻度
期間
指標名
データ
(参考)前回
5/17
5/19
5/20
5/20
5/25
毎月
毎月
毎月
毎月
-
2016年3月
2016年3月
2016年3月
2016年4月
-
製造業売上高(前月比)
卸売売上高(前月比)
小売売上高(前月比)
消費者物価指数(前年同月比)
政策金利
-0.9%
-1.0%
-1.0%
1.7%
-
-4.0%
-2.3%
0.6%
1.3%
0.50%
(出所)Bloomberg等より大和投資信託作成
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