ふ か つ か 不活化ポリオワクチン予防接種 説明書 ◎予防接種の対象となる病気について ポリオ しっぺい がいよう (1)疾病の概要 しゅくしゅ ポリオウイルスの 宿 主 はヒトだけであり、他の動物への感染はありません。 ばいかいせいぶつ でんぱん また、媒介生物も存在しません。したがって感染はヒトからヒトへの伝播のみ ふんべん けいこう いんとう であり、糞便中に排泄されたウイルスが経口又は咽頭から生体に侵入します。 ふ け ん せ い かんせん しゅうせい このウイルスの感染症のほとんどは症状を呈しない不顕性感染に終わり、終 生 めんえき じょうきどうえん 免疫を獲得します。約 5~10%に夏かぜ症候群と呼ばれる軽症の上気道炎又は胃 ま ひ 腸炎症状を呈し、夏期に流行します。感染者の 1,000 人~2,000 人に 1 人に麻痺 せんぷく き か ん を生じ、一部のものは永久麻痺を残します。感染から発症までの潜伏期間は 4 ~35 日(平均 15 日)です。 (2)予防接種の効果 初回及び追加接種した時に、安定的で高い免疫原性を示し、その抗体持続時 び いん と う ぶ 間は長期にわたることが報告されています。また、接種した時に、鼻咽頭部で ちゅうわこうたい アイジーエーこうたい 中和抗体及びIgA抗体(異物が粘膜内に侵入することを防ぐ免疫)が獲得さ れ、ポリオウイルスの主感染様式である経口感染が防御されることが報告され ています。 (3)予防接種後の反応 予防接種後、一定の期間内に種々の身体的反応や疾病がみられることがあり ます。国内臨床試験において不活化ポリオワクチンの場合、局所反応として こうはん しゅちょう とうつう けいみん 紅斑・腫 脹 ・疼痛、また、主な特定全身反応としては発熱(38.0℃以上)、傾眠 じょうたい い しげきせい 状 態 、易刺激性がみられたとの報告があります。 重大な反応としてまれにアナフィラキシーショックやけいれんが生じたとの 報告があります。 (4)予防接種健康被害に汰逸する救済制度 予防接種法に基づく定期の予防接種による健康被害救済にかかる給付につい ては、当該予防接種と因果関係がある旨を厚生労働大臣が認定した場合、健康 被害に対する給付を行います。
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