日本脳炎予防接種 説明書(110KBytes)

日本脳炎予防接種
説明書
しっぺい
(1)疾病の概要
感染しても症状が現れずに経過する場合がほとんどですが、症状が出る場合には
せんぷくき
潜伏期7~10日で突然の高熱、頭痛、嘔吐、意識障害及びけいれん等を主徴とするウイ
きゅうせいのうえん
ルス性の 急 性 脳炎です。かつては死亡率、後遺症を残す率が高く、現在でも死亡率20
しんけいがくてきこういしょう
~40%程度と考えられており、なお神経学的後遺症を残す例が多いです。
ウイルスはブタ等の動物の体内で増え、その動物を刺した蚊(コガタアカイエカ等)
でんぱん
がヒトを刺すことで感染します。ヒトからヒトへの伝播はありません。
(2)予防接種の効果
日本脳炎の予防接種は、1期の初回接種2回と次年度の追加接種1回の計3回の接種をも
き
そ めんえき
って基礎免疫がつき、抗体産生は良好です。標準として9歳の時に2期の接種を1回行い、
予防接種の終了となります。
(3)予防接種後の反応
はつねつ
せき
せっしゅ ぶ
い こうはん
ワクチンの添付文書によると、発熱・咳・接種部位紅斑等で、このほとんどは接種3
日後までにみられたとされています。平成21年6月2日から平成23年1月31日までに厚生
ふくはんのう
ぜんしんほっしん
労働省に届けられた副反応報告は182件で、発熱74件・全身発疹14件等で重大な副反応
報告はありませんでした。(平成23年1月31日現在)
きゅうせいさんざいせいのうせきずいえん
なお、アナフィラキシー様症状やADEM( 急 性 散在性脳脊髄炎)等の重篤な副反応の
発生も否定できません。
(4)予防接種健康被害に対する救済制度
予防接種法に基づく定期の予防接種による健康被害救済にかかる給付については、当
い ん が かんけい
該予防接種と因果関係がある旨を厚生労働大臣が認定した場合、健康被害に対する給付
を行います。