DT(ジフテリア・破傷風混合)予防接種説明書(124KBytes)

はしょうふう
DT(ジフテリア・破傷風混合)予防接種説明書
◎予防接種の対象となる病気について
(1)病気の説明
◆ジフテリア
ひ ま つ かんせん
いんとう
ジフテリア菌の飛沫感染※1 でおこります。感染は主に咽頭ですが、鼻にも感染
します。
けんばいせき
いぬ
と お ぼ え
せき
症状は高熱、のどの痛み、犬吠咳(犬の遠吠えの様な感じの咳)、嘔吐などで、
ぎ ま く
ちっそく
し ん き ん しょうがい
しんけい ま ひ
偽膜を形成して窒息することや、菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起
して死亡することのある恐ろしい病気です。
はしょうふう
◆破傷風
はしょうふうきん
破傷風菌は土の中に潜んでおり、人への感染経路は傷口です。傷口から菌が体
の中へ入り体の中で増えると、菌の出す毒素のために、口が開かなくなったり、
けいれんを起こしたり、死亡することもあります。
ひ ま つ かんせん
だ え き
き ど う
(※1)飛沫感染…ウイルスや細菌が咳やくしゃみなどにより、細かい唾液や気道
ぶんぴつぶつ
分泌物に包まれて空気中へ飛び出し、約1m の範囲で人に感染
させることです。
(2)予防接種の効果
現在では患者発生はまれとなりましたが、予防接種率が低下した際、患者が多
数出たことからも予防接種の効果は高いと言えます。
はしょうふう
ちょめい
こうどくそりょう
破傷風の免疫効果は著名ですが、抗毒素量を防御レベル以上に保つために
11~12 歳で追加接種を受ける必要があります。
(3)予防接種後の副反応
ふくはんのう
ほっせき
しゅちょう
こうけつ
きょくしょ は ん の う
副反応は発赤・腫脹・硬結(しこり)などの局所反応が主です。
はつねつ
また、全身症状として発熱などを認めることがありますが、1~2 日程度で消
ほっせき
しゅちょう
失することが多く、時に接種後数日を経過してから局所の発赤、腫脹を認めるこ
ともあります。
よ ぼ う せっしゅけんこう ひ が い
きゅうさい せ い ど
(4)予防接種健康被害に対する救済制度
予防接種法に基づく定期の予防接種による健康被害救済にかかる給付につい
い ん が かんけい
むね
こうせいろうどうだいじん
ては、該当予防接種と因果関係がある旨を厚生労働大臣が認定した場合、健康被
害に対する給付を行います。