ヒブ(Hib)ワクチン予防接種 しっぺい 説明書 がいよう (1)疾病の概要 ヒブ(Hib)とはb型インフルエンザ菌という細菌で、この細菌が血液や肺に侵入 ずいまくえん はいけつしょう はいえん こつずいえん すると、髄膜炎・敗 血 症 ・肺炎・骨髄炎などを引き起こします。そして、引き起こ さいきんせいずいまくえん される病気のうち、もっともおそろしいのは細菌性髄膜炎です。 ヒブは新生児期以降の髄膜炎の原因菌の第1位で、患者の年齢は0~1歳が7割を しめます。発病のピークは生後9ヶ月で、逆に5歳以上での発病はまれになります。 ヒブによる髄膜炎の初期症状はかぜと似ており、早期診断は困難です。また、急速に 症状が進行するのが特徴です。国内では年間約600人が発症しています。治療として、 化学療法を行っても予後不良となる場合が多く、発症すると約5%は死亡、約20%に 後遺症(てんかん・難聴・発育障害など)が残ります。 (2)予防接種の効果 ヒブワクチンはb型インフルエンザ菌による感染症、特に侵襲性の感染症(髄膜 炎・敗血症・肺炎・骨髄炎など)を予防するワクチンです。 ヒブワクチンはすでに 世界100ヵ国以上で接種されています。 (3)予防接種後の反応 ふくはんのう あか は れ いた はつねつ ふ き げ ん しょくよく ふ し ん 主な副反応は、接種部位の赤・腫れ・しこり・痛、発熱、不機嫌、食 欲 不振、 下 痢などです。副反応のほとんどは2日後までに現れ、3日以内に軽快しています。 また、非常にまれにショックやアナフィラキシー様反応、けいれん等の重篤な副反 応が あります。このような症状が認められた場合はすぐに医療機関に受診してくだ さい。 せいせいこうてい ※ワクチンは製造の初期段階でウシの成分が使用されていますが、その後精製工程を経て製品化され て でんたつせいかいめんじょうのうしょう います。理論上のリスクは否定できませんが、ワクチン接種によるTSE(伝達性海 綿 状 脳 症 )の 報 告もなく、かかる危険性はほとんどないものと考えられます。 (4)予防接種健康被害に対する救済制度 予防接種法に基づく定期の予防接種による健康被害救済にかかる給付については、 当該予防接種と因果関係がある旨を厚生労働大臣が認定した場合、健康被害に対する 給付を行います。
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