ホンバン テスト オリゴクローナルバンド [髄液]

一次サンプル採取マニュアル
5436
PM共通0001
5.免疫学的検査 >> 5A.免疫グロブリン
Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital
5th Apr. 2016
オリゴクローナルバンド
[髄液]
oligoclonal bands
基本情報
分析物 5A150 オリゴクローナルバンド
識別
JLAC11
JLAC10
(暫定案)
材料
098
ペア材料
測定法 236
等電点電気泳動
第2章 特掲診療料
第3部 検査
第1款 検体検査実施料
(尿・糞便検査等)
D004
穿刺液・採取液検査
診療報酬 14 オリゴクローナルバンド
543点
測定物
識別
材料
測定法
E1391
0001
930
オリゴクローナルバンド
ペア材料
第1節
検体検査料
検査オーダー・検体採取
患者同意に関する
要求事項
検査結果に影響を
与える臨床情報
検体 ⇒ 検査項目分類 ⇒ 免疫学的検査 ⇒ 免疫グロブリン(Oligo) ⇒ オリゴクローナルバンド
検体 ⇒ 検体検査 ⇒ 外注検査(一般) ⇒ 外注オリゴクローナルバンド ⇒ オリゴクローナルバンド
オーダーボタン
検査予約
至急オーダー
検体ラベル(単項目オーダー時)
不可
ホンバン テスト
検査予約について
オーダーについて
注 800 外
N60
患者の検査前準備
検体採取の
タイミング
記号
添加物(キャップ色等)・採取容器
フ
丸底プレーン(白)
G
凝固促進剤+血清分離剤(オレンジ)
R
採取材料
◎髄液
◎血液
採取量
2mL
4mL
測定材料
オリゴ.
09.03
リコール
外注2
フ
採取容器について
検体採取について
血清と髄液をペアで採取
検体搬送について
病棟での検体保存方法
髄液上清と遠心分離後の血清を冷蔵保存
再検査・追加検査の対応可能日数 検体到着後30日(検体量ある場合のみ)
http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~kensa/reference/index/
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@
**-****-87001*
2ml
**-***-***
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5.免疫学的検査 >> 5A.免疫グロブリン
Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital
5th Apr. 2016
オリゴクローナルバンド
[髄液]
oligoclonal bands
検査結果報告
測定機器
検査所要日数
7~10日
まいこネット開示までの目安 8~11日後(土日祝日を除く)
検査部門
外部委託(ビー・エム・エル)
基準値
期間
現行
測定方法
等電点電気泳動法
項目
01 バンド数
基準値設定材料
髄液
男性
女性
0 - 1 陰性
0 - 1 陰性
緊急異常値
電話連絡対応
判定・解釈等
バンド数1本とは, 血清中にはなく, 髄液中にのみ検出されるバンドを示します.
http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~kensa/reference/index/
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単位
一次サンプル採取マニュアル
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5.免疫学的検査 >> 5A.免疫グロブリン
PM共通0001
Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital
5th Apr. 2016
オリゴクローナルバンド
[髄液]
oligoclonal bands
臨床情報
臨床的意義
多発性硬化症(multiple sclerosis; MS)とは中枢神経の脱髄現象により起こる疾患である. 神経は軸索を覆う髄鞘により保護されているが, 何ら
かの原因により髄鞘が壊れ, 中の神経がむき出しになるのが脱髄疾患である. このような現象が神経のあちこちで発生し, 時間的, 空間的に再発
を繰り返しながら進行する原因不明の疾患が多発性硬化症(MS)である.
MSの発生頻度には人種差があり, わが国での発生頻度は人口10万人に対し5~8人と推定されていたが, 最近の調査によれば約8~9人と考え
られている. 欧米諸国では白人の発生率が比較的高く, 北欧では人口10万人当たり50人から100人の患者がいるとされる一方, アフリカ系黒人で
は極めて少ない.
本症の平均発症年齢は30歳前後で, 小児や60歳以上の老人に発症することは稀である. 男女比は約1:2~3程度で, 他の自己免疫疾患同様,
女性にやや多い傾向がある.
MSの発症メカニズムには, 自己免疫の関与が強く示唆されている. すなわち本症の特徴である脱髄には, 自己抗体が深く関与しているためであ
る. オリゴクローナルバンド(OB)は本症の診断に重要な検査の一つである.
OBはγ-グロブリンである IgGのうち, 複数の特定クローンが特異的に増加したものである. 正常髄液中では, このような現象は認められない.
電気泳動を行うと, IgG領域に複数の明瞭なバンドが認められることから命名された. 欧米ではMSにおけるOBの陽性率は90%以上と非常に高い
といわれており, 2001年にMcDonaldらによって提唱されたMSの診断基準にも加えられている.
従来OBの検査方法はアガロースゲル電気泳動法が標準的であった. しかし等電点電気泳動法が新たに開発された結果, より高感度にOBを検
出することが可能となり, 健康保険にも収載された. 診断には, ミエリンベーシック蛋白(MBP)やIgGインデックスが併用されることが多い.
なお, OBは髄膜炎や脳炎などの感染性中枢神経系疾患や, ギランバレー症候群, ベーチェット病などの中枢神経系疾患でも認められることが
あり, 本症の病因, 病態を理解する上で, 示唆を与える所見である.
異常値を示す病態・疾患
陽性を示す病態
多発性硬化症.ギランバレー症候群, ベーチェット病, 髄膜炎・脳炎(細菌性・ウイルス性), 急性散在性脳脊髄膜炎, 全身性エリテマトーデス
(SLE)などでも認められることがある.
関連項目
IgG インデックス, ミエリンベイシック蛋白(MBP)
参考文献
「日本人多発性硬化症のオリゴクローナルバンド」中島一郎(アニムス第8巻4号別刷)
三菱化学メディエンス株式会社 Web Page「検査項目解説」
変更履歴
2006年10月20日
2014年4月1日
2015年4月1日
2016年4月1日
URI
KINGオーダー開始
委託先社名変更(三菱化学メディエンス⇒LSIメディエンス)
外部委託先変更(LSIM⇒BML)(検査所要日数変更)
検査所要日数変更
http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~kensa/reference/item/5436.html
http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~kensa/reference/index/
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