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(別添2)
平成 28 年度水域類型指定検討調査業務
仕様書
1.業務の目的
水質汚濁に係る環境基準のうち、水生生物の保全に係る環境基準の水域類
型指定については、未指定になっている水域があり、これらの類型指定を行
っていく必要がある。
本業務は、水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定等に向けた検討
及び類型指定に必要な水質調査等を行う。
2.業務の内容
(1)打合せ
打合せについては、東京 23 区内において、環境省担当官と実施する。なお、
初回の打合せにおいては、業務実施計画(業務実施スケジュール、業務実施
体制(管理技術者、業務従事者、役割分担、支援体制・品質確保体制等)等)
を環境省担当官に提出し、承諾を得ること。また、初回及び業務完了時の打
合せについては、原則として、管理技術者が行うものとする。
なお、管理技術者は水質環境基準の類型指定に係る検討業務、公共用水域
における水質調査又は水生生物調査の業務に合計 15 年以上従事した経験を
有する者とする。
(2)水生生物保全環境基準類型指定専門委員会の基礎資料の作成及び整理
平成 28 年度に開催を予定している中央環境審議会水環境部会水生生物保
全環境基準類型指定専門委員会(以下「専門委員会」という。)に向けて、
次の1)~2)のとおり、審議に必要な最新の情報を収集・整理し、審議に
活用する基礎資料としてとりまとめを行う。
なお、審議予定の水域は、燧灘北西部・広島湾西部・響灘及び周防灘・有
明海の4水域である。これらは「環境基準に係る水域及び地域の指定の事務
に関する政令(平成5年政令第 371 号)」別表の二のト、チ、リ、ヌにそれぞ
れ掲げられている水域のことである。
○環境基準に係る水域及び地域の指定の事務に関する政令
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H05/H05SE371.html
○中央環境審議会水環境部会水生生物保全環境基準類型指定専門委員会
http://www.env.go.jp/council/09water/yoshi09-10.html
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1)審議に必要な最新の情報の収集・整理
審議に必要な情報は、
「水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定に
ついて(第7次報告)」
(以下「第7次報告」という。)に記載されている「播
磨灘北西部、備讃瀬戸、燧灘東部における類型指定を行うために必要な情
報の整理について」の各項目に係る情報を参考とする。
○水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(第7次報告)
中央環境審議会水環境部会(第 35 回)資料2-1
http://www.env.go.jp/council/09water/y090-35.html
2)専門委員会の基礎資料の修正・整理
平成 28 年度に開催予定の専門委員会(3回程度を予定)において検討を
円滑かつ適切に行うため、「平成 27 年度水域類型指定検討調査業務」報告書
を基に、必要に応じて文章及び図表を追加修正し、類型指定案とするため
の専門委員会用の基礎資料としてとりまとめる。
なお、とりまとめに当たっては、専門委員会を傍聴し、専門委員会委員
等より指摘を受けた検討事項について、課題の整理及びさらなる検討等を
行い基礎資料に反映させる。なお、基礎資料の作成に当たっては、環境省
ホームページに掲載している専門委員会の資料や審議内容を参考にするこ
と。
とりまとめた資料については、事前に環境省担当官の了承を得た上、専
門委員会の資料(A4版両面 100 頁程度 40 部を 3 回、計 12,000 頁程度)と
して印刷を行う。
(3)類型指定に係る水質調査等
(2)2)の基礎資料の整理に必要な水質調査等を以下1)~6)のとお
り実施する。実施に当たっては、事前に環境省担当官と協議のうえ、その指
示に従うこと。
1)調査対象水域
有明海
2)調査項目
①水質
ノニルフェノール、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩
(LAS)、底層溶存酸素量、水温、水素イオン濃度(pH)並びに塩素イオ
ン
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②水生生物
魚卵及び仔稚魚
3)調査地点
① 水質
調査地点(20 地点程度。そのうち 10 地点程度は潮間帯で行う。)は「平
成 27 年度水域類型指定検討調査業務」における調査地点を基本とし、平
成 27 年度に開催された専門委員会における議論を踏まえて必要な見直
しを行った上で、環境省担当官と協議のうえ決定すること。
② 水生生物
調査地点(20 地点程度。そのうち 10 地点程度は潮間帯で行う。)は「平
成 27 年度水域類型指定検討調査業務」における調査地点を基本とし、平
成 27 年度に開催された専門委員会における議論を踏まえて必要な見直
しを行った上で、調査地点を絞り込む。
なお、調査地点については、事前に環境省担当官と協議のうえ決定す
ること。
4)調査時期
調査時期については、「平成 27 年度水域類型指定検討調査業務」を参
考に絞り込む。
(夏期を中心とした、おおむね6月から9月の間を予定)
なお、調査時期については、事前に環境省担当官と協議のうえ決定す
ること。
5)調査回数等
契約期間中1回程度(有明海(島原湾を含む。)について、調査員4
名(6~3級2名、2~1級2名程度)で6泊7日程度。)
6)調査方法等
①水質
水質については、測定方法(水質汚濁に係る環境基準について(昭
和 46 年環境庁告示第 59 号))によること。なお、ノニルフェノール、
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩(LAS)については水深
0.5m 程度の表層水をバンドーン採水器等により採水して行い、水温、
水素イオン濃度(pH)並びに塩素イオンについても同じ水深で測定す
ること。
②水生生物
下記に示す方法により、魚卵及び仔稚魚を採集し、調査地点におい
て前処理を行った後、写真撮影を行う。
写真撮影後、ホルマリン(10%)固定し、研究室等において、種の
同定、個体数、重量等の測定を行う。
なお、下記に示す方法によることが困難である場合は、最適な手法
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を計画し、環境省担当官と協議の上、その指示に従うこと。
<調査方法>
表層及び底層域において、それぞれ1サンプル程度の魚卵及び
仔稚魚を採集する。表層域は稚魚ネット(網目 GG54 程度)を用い
て、表層の水平曳き(2~3ノットで5分間程度)を2回程度行
う。アマモ場、干潟及び浅瀬等の底層域は押し網(網目2mm 程度)、
アラメ場、カジメ場、直立護岸等の底層域は稚魚ネット(網目 GG54
程度)を用いて、水平曳き(2~3ノットで5分間程度)を2回
程度行う。
なお、潮間帯については、表層、底層域に区別せず、主要魚種
の生活史等を考慮の上、適切な水深において押し網(網目2mm 程
度)、サーフネット等を用いて、採取を行う。
いずれの地点も主要魚種別に目視又はサーフネット等により魚
卵及び仔稚魚を確認し、サーバーネット、採泥器、タモ網等を用い
て最適な方法により採集する。なお、調査時に主要魚類の魚卵・仔
稚魚の確認ができない場合は、調査方法及び調査地点の変更を行い、
産卵場・生育場の確認を行う。調査方法及び調査地点を変更する場
合は、環境省担当官と協議の上、その指示に従うこと。
③ 調査実施上の留意点
調査を行う際は、事故防止等の観点から、調査予定日の天候及び調
査員の配置に十分配慮すること。また、事前に関係者との調整を必要
に応じて行うこと。
水生生物の調査に当たっては、事前に県水産部局、漁業共同組合等
との調整を行い、特別採捕許可等を得ること。また、調査員には、水
質調査又は水生生物調査の業務に合計 10 年以上従事した経験を有する
者を2名以上含むこと。
7)調査結果の取りまとめ
各水域ごとに、各調査地点の水質の測定結果を整理、測定位置及び測
定値を示す図表の作成を行い、(2)2)の基礎資料に反映させる。
(4)類型指定に係る告示用の水域範囲表示文案及び図面の作成
(2)2)のとりまとめ結果を踏まえ、「平成 27 年度水域類型指定検討調
査業務」報告書でとりまとめた類型指定に係る告示用の水域範囲表示文素案
及び図面を見直し、必要に応じて、修正又は詳細な図面を追加する。特に、
原則として港内・漁港内(港口に存在する防波堤等を結ぶ線より内側)及び
航路等は、特別域(水生生物の産卵場又は幼稚仔の生育場として特に保全が
必要な水域)の範囲には含めないこととしているため、当該水域内の港・漁
-4-
港の有無を確認・整理するとともに、特別域から除外する港内・漁港の区域
について、その位置と関係する堤防の位置を確認・整理し、詳細な図面を作
成すること。作業に当たっては、
「海域が該当する水質汚濁に係る環境基準の
水域類型の指定に関する件(平成 21 年環境省告示第 15 号)」等を参考にして、
環境省担当官の指示に従い、境界及び緯度経度情報については港湾・漁港等
との位置関係がわかり易く正確に示されるように留意する。
3.報告書のとりまとめ
業務結果をとりまとめ、報告書を作成すること。報告書の構成、盛り込む
べき内容等は、環境省担当官の求めに応じて確認を受けること。
4.業務履行期限
平成 29 年3月 21 日
5.成果物(印刷物(紙媒体)又は電子媒体(DVD-R))
報告書 12 部(A4版 400 頁程度)
報告書の電子データを収納した電子媒体(DVD-R) 5式
報告書等(業務上発生するパンフレット・冊子等の印刷物を含む。)及びそ
の電子データの仕様及び記載事項は、別添によること。
提出場所 環境省 水・大気環境局 水環境課
6.著作権等の扱い
(1)成果物に関する著作権、著作隣接権、商標権、商品化権、意匠権及び所
有権(以下「著作権等」という。)は、環境省が保有するものとする。
(2)請負者は、自ら制作・作成した著作物に対し、いかなる場合も著作者人
格権を行使しないものとする。
(3)成果物に含まれる請負者又は第三者が権利を有する著作物等(以下「既
存著作物」という。)の著作権等は、個々の著作者等に帰属するものとす
る。
(4)納入される成果物に既存著作物等が含まれる場合には、請負者が当該既
存著作物の使用に必要な費用の負担及び使用許諾契約等に係る一切の手
続を行うものとする。
7.情報セキュリティの確保
請負者は、下記の点に留意して、情報セキュリティを確保するものとする。
(1)請負者は、請負業務の開始時に、請負業務に係る情報セキュリティ対策
とその実施方法及び管理体制について環境省担当官に書面で提出するこ
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と。
(2)請負者は、環境省担当官から要機密情報を提供された場合には、当該情
報の機密性の格付けに応じて適切に取り扱うための措置を講ずること。
また、請負業務において請負者が作成する情報については、環境省担当
官からの指示に応じて適切に取り扱うこと。
(3)請負者は、環境省情報セキュリティポリシーに準拠した情報セキュリテ
ィ対策の履行が不十分と見なされるとき又は請負者において請負業務に
係る情報セキュリティ事故が発生したときは、必要に応じて環境省担当官
の行う情報セキュリティ対策に関する監査を受け入れること。
(4)請負者は、環境省担当官から提供された要機密情報が業務終了等により
不要になった場合には、確実に返却し又は廃棄すること。
また、請負業務において請負者が作成した情報についても、環境省担当
官からの指示に応じて適切に廃棄すること。
(5)情報システムを構築・改良する業務にあっては、請負者は、環境省情
報セキュリティポリシーに準拠したシステムを構築すること。
(6)請負者は、請負業務の終了時に、本業務で実施した情報セキュリティ
対策を報告すること。
(参考)環境省情報セキュリティポリシー
http://www.env.go.jp/other/gyosei-johoka/sec-policy/full.pdf
8.その他
(1)請負者は、本仕様書に疑義が生じたとき、本仕様書により難い事由が生
じたとき、あるいは本仕様書に記載のない細部については、環境省担当官
と速やかに協議しその指示に従うこと。
(2)
「平成 27 年度水域類型指定検討調査業務」報告書等の関連報告書につい
ては、所定の手続きを経て環境省内図書館等で閲覧することができる。
なお、閲覧を希望する資料であっても、当該資料における情報セキュリ
ティ保護等の観点から、提示できない場合がある。
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(別添)
1.報告書等の仕様及び記載事項
報告書等の仕様は、「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」(平成 28
年 2 月 2 日閣議決定。以下「基本方針」という。)の「印刷」の判断の基準を
満たすこと。
なお、「資材確認票」(基本方針 204 頁、表3参照)及び「オフセット印刷又
はデジタル印刷の工程における環境配慮チェックリスト」(基本方針 205 頁、
表4参照)を提出するとともに、印刷物にリサイクル適性を表示する必要があ
る場合は、以下の表示例を参考に、裏表紙等に表示すること。
リサイクル適性の表示:印刷用の紙にリサイクルできます
この印刷物は、グリーン購入法に基づく基本方針における「印刷」に係る判
断の基準にしたがい、印刷用の紙へのリサイクルに適した材料[Aランク]の
みを用いて作製しています。
なお、リサイクル適性が上記と異なる場合は環境省担当官と協議の上、基本方
針 ( http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/kihonhoushin.html )
を参考に適切な表示を行うこと。
英語サマリーについては、以下により作成すること。
(1) 以下の対訳集等を参考に、ネイティブチェックを経ること。
① 環境用語和英対訳集(EIC ネット http://www.eic.or.jp/library/dic/)
② 法令用語については、日本法令英訳プロジェクトの標準対訳辞書
(http://www.japaneselawtranslation.go.jp/)
(2)海外で参照されることを念頭に入力は半角で行い、全角文字や全角スペ
ースは使用しないこと。特に以下に注意すること。
・丸数字は使用不可。「℃」→「degrees C」又は「degrees centigrade」
・記号はすべて半角。例:「“ ”」→「" "」、「`」「’」→「'」、「-」
→「-」
・化学物質は英文名+化学記号(半角の英数字)。1/4 文字にしない。二
度目以降は化学記号のみでも可。例:carbon dioxide (CO2)
・環境省の略称は「MOE」(大文字)
2.電子データの仕様
(1)Microsoft 社 Windows7 SP1 上で表示可能なものとする。
(2)使用するアプリケーションソフトについては、以下のとおりとする。
・文章;ワープロソフト Justsystem 社一太郎(2011 以下)、又は Microsoft
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社 Word(ファイル形式は Word2010 以下)
・計算表;表計算ソフト Microsoft 社 Excel(ファイル形式は Excel2010 以下)
・画像;BMP 形式又は JPEG 形式
(3)(2)による成果物に加え、「PDF ファイル形式」による成果物を作成
すること。
(4)以上の成果物の格納媒体は DVD-R 等とする。事業年度及び事業名称等を
収納ケース及び DVD-R 等に必ずラベルにより付記すること。
(5)文字ポイント等、統一的な事項に関しては環境省担当官の指示に従うこ
と。
3.その他
成果物納入後に請負者側の責めによる不備が発見された場合には、請負者は
無償で速やかに必要な措置を講ずること。
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