緊急赤潮情報 H26-2(3) 平成26年8月1日 大分県農林水産研究指導センター 水産研究部浅海・内水面グループ 有害プランクトンのカレニア・ミキモトイ赤潮による着色が、高田港と小祝漁港で認められています。 細胞密度は、警戒密度(2000細胞/ml)を超えて高田港で21,700細胞/ml、小祝漁港で24,000細胞/mlとなっています。 また、魚類に非常に有害な カレニア・デジタータ(注意密度10細胞/ml)が7月22日に豊後高田市沖で確認されています。 カレニア・デジタータは、海水に着色が見られない少ない細胞数で魚類をへい死させるきわめて有害なプランクトンです。 表1の検鏡結果にある小型渦鞭毛藻類の中にカレニア・デジタータが含まれている可能性があります。 カレニア・ミキモトイとともにカレニア・デジタータに対しても警戒が必要です。 他の海域や漁港等でも発生する可能性があります。 漁業被害が発生する危険性が高いので、以下の点を参考にして被害の未然防止に努めて下さい。 (カレニア・ミキモトイ赤潮の留意点) ① カレニア・ミキモトイは、魚介類の斃死を引き起こす非常に有害な赤潮プランクトンです。 ② 特に、アワビ、サザエ等では海面が着色する前に斃死する可能性があります。 ③ 本種は赤潮の初期には中・底層で増殖し、パッチ状になって上下動を繰り返すプランクトンです。水色や漁模様の急変など海域監視の強化に努めてくだ さい。 (カレニア・デジタータ赤潮の留意点) ① カレニア・デジタータは、海水に着色が見られない程度の低密度でも魚類を斃死させる非常に有害なプランクトンです。 漁模様の急変など海域監視の強化に努めて下さい。 (有害赤潮発生時の留意点) ① 赤潮発生時には、漁港内での畜養は避けて活け〆出荷等の対策が必要です。 ② 赤潮の発生、漁模様の変化などが確認された場合は、浅海チーム、最寄りの県振興局水産班までご連絡下さい。 表1 周防灘赤潮プランクトン検鏡結果(H26.8.1) 調査地点 調査月日 採水時間 採水層 (m) 有害プランクトンの注意・警戒密度の基準 水温 カレニア・ ミキモトイ (細胞/ml) (℃) 小祝漁港 15:00 高田港 8月1日 呉崎岸壁 12:10 12:47 小型渦鞭毛藻 類 プランクトン名 5,000 50,000 カレニア・ミキモトイ 200 2,000 ヘテロシグマ・アカシオ 0.0 - 24,000 200 コクロディニウム・ポリクリコイデス 30 300 0.0 24.0 21,700 350 シャトネラ属 10 100 1.0 23.9 4,800 185 カレニア・デジタータ 10 100 2.0 23.6 1,280 90 0.0 21.9 265 30 周防灘 小祝漁港 カレニア・ミキモトイ:24,000細胞/ml 小型鞭毛藻類:200細胞/ml ● 注意密度(細胞/ml) 警戒密度(細胞/ml) 高田港 カレニア・ミキモトイ:21,700細胞/ml 小型鞭毛藻類:350細胞/ml 呉崎岸壁 ● ● 調査地点
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