はくとうおうかかんぞうあきょうとう 白頭翁加甘草阿膠湯

傷寒・金匱方剤解説 206 はー6
音順
はー6
方剤名
傷寒論・金匱要略条文
生薬構成 および製法・服用方法
読み および解訳・その他
白頭翁(苦温)
・甘草(甘平)
・阿膠(甘平)各 2g・秦皮(苦微寒)
・黄連(苦寒)
・黄柏(苦寒)各 3g
上の 6 味の内、阿膠を除いた 5 味を水 280mlを以って煮て 100mlとなし、滓を去り、この中に阿膠を内れ、
よく溶解せしめ、3 回に分けて温服すべし。
婦人産後病脈証併治第二十一第 9 条(金匱要略)
白頭翁加甘草阿膠湯
つかさど
」
「産後、下痢虚極するは白頭翁加甘草阿膠湯之を 主 る。
解訳 産後、血虚していて、相当ひどい下痢をして、虚しているものには、白頭翁加甘草阿膠湯が主治する。
血虚のために血熱を生じ、下痢が止まらず、虚が極まったものである。
阿膠で血熱を潤し、心血を補い、甘草で胃腸を助け、営血、衛気の虚を治める。
白頭翁加甘草阿膠湯証
新古方薬囊によれば「白頭翁湯証の如くにして、身体疲れ甚だしき人、そして血を下すこと多き者、或は息づかいがひどく弱い者
などに宜し。婦人産後に本方を要する者あり。腹大いに下り、又は下利日を経て身体甚だ疲れ弱りたる者などである。この場合
下利には多少に拘わらず、必ずしぶり具合あるもので、又必ず渇あるものなり。
」と記されている。