業界 医療 業界アウトライン ・政府は、健康長寿産業市場の拡大を目的に、医療・介護・予防分野での ICT 利 活用の加速や、後発医薬品の積極的活用に向けた数量目標の設定などの施策を推 進しており、医療業界の市場環境は大きく変化している。 注目市場 医薬品製造受託市場 医薬品製造受託市場 市場規模推移 (千億円) 72 (百億円) 32 28 69 24 66 20 63 ■市場環境 ・国内医薬品市場の競争激化を受け、製薬メーカー は、新薬の継続的開発に経営資源を集中し、製造業 務を外部委託する動きが強まっている。 2011年度 12年度 13年度 14年度 (予想) 将来予想 ・また、製薬メーカーが、ライフサイクルマネジメ ントの一貫として、剤型追加や投与方法の拡大を強 化した結果、品目数が増加。また、国内に製造設備 ①市場規模(左軸) ②医薬品生産金額(右軸) を持たない外資系製薬メーカーが増えていること などが背景となり、医薬品受託製造市場は成長トレ ※出典 ①と将来予想 矢野経済研究所 ンドで推移している。 ② 厚生労働省資料より矢野経済研究所作成 ■業界動向/事業者動向 ・近年、医薬品製造受託市場に新規参入する事業者が増加。製薬メーカーが自社工場を活用して受託事 業に参入するほか、工場を分社化して他社からの受託を目指す事業者も多く見られる。さらに、健康食 品受託製造会社や受託臨床検査機関など、周辺業界からの参入もあり、競争が激化している。 ・製薬メーカーからの大型受託案件の増加により、設備投資を実施する受託製造事業者も多く見られる。 注目市場 医用画像ネットワークシステム市場 医用画像ネットワークシステム市場 市場規模推移 (百億円) ■市場環境 38 (施設) 550 ・医用画像ネットワークシステム(PACS)は、X 36 400 層撮影、超音波診断装置など DICOM 規格のデジ 34 250 タル画像の保存、表示、配信、画像処理・解析、モ 32 100 2011年度 12年度 市場規模 13年度 14年度 (予想) 将来予想 クラウドモデルの契約施設数 ※出典 矢野経済研究所 線 CT、MRI、デジタルレントゲン、陽電子放射断 ニター診断をおこなうための IT ソリューションで あり、広く病院に導入されている。 ・PACS の導入状況は、病院全体で約 6 割。200 床 以上の施設では約 9 割と、中規模施設以上では、 ほぼ浸透しているが、200 床未満では約 4 割と未導入の施設も多い。 ■業界動向/事業者動向 ・2010 年の法改正により、画像データなどを民間事業者などが運営する外部のデータセンターへ保管す ることが可能となり、2012 年頃から PACS 関連のクラウドサービスがスタートしている。診療情報を 院外で保管することへの病院関係者の抵抗感は根強いものの、コスト削減メリットや、遠隔画像診断や 地域医療連携サービスなどでの活用可能性もあることから、今後普及していくものと見込まれる。 (2015.09 作成) 当レポートの一部または全部を無断で転載することを禁じます。当レポートは単に情報提供を目的に作成されており、その正確性を弊 社および情報提供元が保証するものではありません。また、掲載された内容は経済情勢等の変化により変更される事がありますので、予 めご了承ください。ご利用に際しては、お客さまご自身の判断にてお取扱いくださいますようお願い致します。
© Copyright 2024 ExpyDoc