業界 自動車 業界アウトライン ・自動車の国内生産はバブル期の 1990 年をピークに減少傾向にある。そのよう な状況下において各社は低燃費自動車や次世代自動車の開発に取組んでいる。ま た、究極の運転支援システムと言われる自動運転の開発も進んでおり、同分野は 技術領域が多岐に渡るため、他業界からの参入も多く、開発競争が激化している。 注目市場 先進運転支援システム(ADAS)用センサ市場 ■市場環境 ADAS用センサ世界市場 市場規模の推移 (百億円) 60 (%) 60 35 50 ・ADAS は車両のフロントやサイド、リアに装着 されたセンサデバイスにより車外の周辺状況を検 知し、事故が起きるのを未然に防ぐシステムであ る。搭載されるセンサデバイスとしてはミリ波レー ダ、カメラ(CCD/CMOS センサ)などがある。 10 40 2013年 14年(見込) 15年(予想) 16年(予想) 将来予想 市場規模(金額) ・国別で見た場合、市場が最も大きいのは欧州で全 体の半数近くを占めており、北米がそれに続く。 欧州市場の構成比 ■業界動向/事業者動向 ※出典 矢野経済研究所 ・欧州では 2013 年から大型トラック・バスに AEB(自動緊急ブレーキ)の装着が義務化された。また、 2014 年からは自動車の安全性をテストし、その結果を公表する Euro NCAP(ヨーロッパ新車アセス メントプログラム)に AEB の評価項目が追加されている。Euro NCAP で最高ランクを獲得するために は AEB の搭載が必要となることから、ミリ波レーダやカメラの採用が進んでいる。なお、日本でも J-NCAP(自動車アセスメント)にて、評価項目に AEB を入れることが決定されており、2016 年頃に 導入される見込みである。 注目市場 駐車支援システム市場 ■市場環境 駐車支援システム世界市場 市場規模の推移 (百億円) 20 (%) 60 15 30 10 0 ・駐車支援システムはリアカメラ、サラウンドビュ ーカメラ、超音波センサなどのシステムから成り、 同システムを搭載したモデルが市場に投入される ようになったのは、2000 年代中盤以降である。 ・現状で搭載率が高いのはリアカメラであるが、サ 2012年 13年 14年(見込) 15年(予想) 将来予想 市場規模 サラウンドビューカメラ搭載率 リアカメラ搭載率 超音波センサ搭載率 ※出典 矢野経済研究所 ラウンドビューカメラは、現状では搭載率は低いも のの、大型車や高級車などを中心にオプション搭載 が始まっており、乗用車市場における採用の拡大が 期待されている。 ■業界動向/事業者動向 ・米国では KT 法が成立。新型車に、後方の安全確認ができるリアカメラの搭載を義務付けるもので、 装着率を 2017 年 5 月以降に 40%以上、2018 年 5 月以降には 100%にすることを目標としている。 ・国別で見ても、カメラの装着率が最も高いのは米国であり、規制の導入に先立ち、既に多くの自動車 メーカーがリアカメラを標準搭載している。 (2015.06 作成) 当レポートの一部または全部を無断で転載することを禁じます。当レポートは単に情報提供を目的に作成されており、その正確性を弊 社および情報提供元が保証するものではありません。また、掲載された内容は経済情勢等の変化により変更される事がありますので、予 めご了承ください。ご利用に際しては、お客さまご自身の判断にてお取扱いくださいますようお願い致します。
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