エコアクション21 2014 年度 環境活動レポート

エコアクション21
2014 年度 環境活動レポート
(対象期間:2014 年 4 月 1 日~2015 年 3 月 31 日)
ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社
門司工場
発行日 2015 年 6 月 29 日
0
組織の概要
1.事業者名及び代表者名
ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社
代表取締役社長
宮武 孝之
2.対象範囲
①対象組織
ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社
門司工場
(認証番号:0002315)
② 所在地
〒800-007 福岡県北九州市門司区小森江2-2-1
③ 環境管理責任者
工場長
倉橋 秀文
担当者
長谷 隆司
TEL 093-391-2835
FAX 093-391-2847
Eメールアドレス : [email protected]
④ 事業の内容
超電導線材(NbTi、Nb3Sn 系)の製造
NbTi 超電導線の断面
⑤ 事業年度
4 月~翌年 3 月
⑥ 事業の規模
2012 年度
単位
2013 年度
2014 年度
2012 年 4 月~ 2013 年 4 月~ 2014 年 4 月~
2013 年 3 月
2014 年 3 月
2015 年 3 月
生産量
Ton(換算)
206
220
183
従業員数
人
52
53
53
床面積
m2
3,608
3,608
3,608
⑦ 事業の沿革
1980 年 (株)神戸製鋼所が超電導線材の製造、販売を開始
2002 年 ジャパンマグネットテクノロジー(株)と事業統合によりジャパンスーパー
コンダクタテクノロジー(株)を設立
1
グループ環境経営基本方針
「グループ環境経営の実践による企業価値向上」
(グループの環境力向上)
神戸製鋼グループは、環境先進企業グループとして
(1)環境に配慮した生産活動
(2)製品・技術・サービスでの環境への貢献
(3)社会との共生・協調
を実践することにより、社会的責任を果たすとともに、環境力を高め企業価値を向上
させる。
環境方針
環境理念
制定
2007 年 8 月 1 日
改訂 1
2008 年 7 月 24 日
改訂 2
2011 年 1 月 6 日
改訂 3
2014 年 6 月 1 日
改訂 4
2015 年 6 月 22 日
ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社は、神戸製鋼グループ゚の一員としてグ
ループ環境経営のもと、環境に配慮した活動を展開します。
私たちが提供する超電導線材、超電導マグネットは電流を抵抗ゼロで流すことが可能であ
り、省エネルギーに貢献できる製品です。送電、発電機、核融合炉等の省エネルギー機器の
開発に採用されています。
私たちはこれらの製品・技術の提供を通じて、健全な地球環境を次世代に残すとともに、
事業活動においても環境に配慮した、地域と共存できる企業を目指していきます。
行動指針
従業員全員による下記の取組みを継続的に実施します。
① 環境経営システムを構築し、継続的に運用・改善するために組織体制を整備します。
② 環境関連法規制や当社が同意するその他の要求事項を順守し、環境汚染の予防
に努めます。
③ 環境への負荷の少ない循環型社会の構築に向けて、二酸化炭素排出量の削減、電力
使用量の削減、化石燃料の削減、水排出量の削減、廃棄物の減量・再資源化、化学物質
使用量の削減、グリーン購入、自社製品・サービスでの環境負荷削減に努めます。
④ 環境目標を設定し、定期的に見直すとともに継続的な改善を図ります。
⑤ 全従業員が環境方針を認識し、方針に沿った活動が継続的に実践できるように
教育、研修をおこないます。
⑥ 地域社会の環境保全活動に参画します。
⑦ 環境方針および環境経営システムに基づく実践活動の結果を公表します。
ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社
代表取締役社長
宮武 孝之
2
1. 環境活動目標
当工場では、3 年ごとに環境活動目標値を設定しております。2014 年度を含めた 3 年間の
環境活動目標値は下表のとおりです。なお、( )内の数値は、基準年度である 2012 年度の
目標値に対する削減率(グリーン購入法適合品購入の推進のみ増加率)を示しています。
単位(生産量
当たり)
環境目標
二酸化炭素排出
量の削減*1
kg-CO2/
トン-生産量
総排水量
m3-水/
の削減
トン-生産量
廃棄物排出量
トン-廃棄/
の削減
トン-生産量
化学物質使用量
Kg-ジクロロメタン/
の削減
トン-生産量
グリーン購入法適
適合品購入額/
合品購入の推進
全購入額×100
製品への環境
配慮の推進
*1
木製ボビン数/
全ボビン数×100
2012 年度
2013 年度
2014 年度
2015 年度
3,638
≦3,383(7%減)
≦3,347(8%減)
≦3,347(8%減)
14.0
≦11.2(20%減)
≦10.5(25%減)
≦10.5(25%減)
0.295
≦0.236(20%減)
≦0.221(25%減)
≦0.207(30%減)
34.9
≦34.7(0.5%減)
≦34.6(1%減)
≦34.4(1.5%減)
28%
≧32.2%(15%増)
≧32.9%(17.5%増)
≧33.6%(20%増)
9.8%
≦4.9%(50%減)
≦3.4%(65%減)
(基準年度)
≦2.0%(80%減)
排出係数:0.503 (kg-CO2 /kWh、九州電力、2011 年実績)を採用
2.2014 年度のおもな環境活動計画
各取り組みの削減、増大目標値は 2012 年度の目標値に対する値です。
2.1 二酸化炭素排出量削減のための取組み
電気使用量の削減(8%削減)
① 熱処理用電気炉からの製品取出し後、すぐに扉を閉めることを継続する。
② エアコン使用時間の短縮により建屋内電気使用量(特に夏場)を削減する。
③ 事務所の窓をグリーンカーテン化することにより夏場の暑熱対策を図る。
2.2 総排水量削減のための取組み(25%削減)
冷却水、洗浄水の削減
① 小型電気炉冷却水の循環方式化を継続する。
② 配管などからの水漏れの監視を徹底する。
③ 過去の酸洗水使用量のバラツキ原因を分析し対策を施す。
2.3 廃棄物排出量の削減のための取組み(25%削減)
① 脱脂用アルカリ廃液の中和、消泡処理を継続し、アルカリ廃液の廃棄量0を目指す。
② ジクロロメタンの廃棄量削減につながる、蒸留再生装置を導入する。
3
2.4 化学物質使用量の削減、グリーン購入法適合品購入、製品への環境配慮の取り組み
2009 年版ガイドラインで新たに活動項目として取り上げられた標記 3 項目について、2010
年度に実績の把握を行い、2011 年度より活動を行ってきました。
(1)化学物質使用量の削減(1%削減)
・ 当社で使用している化学物質のうち、PRTR 法に定められているジクロロメタン(商品名:メタクレ
ン)を対象に、蒸発ロスを低減することにより使用量の削減を継続する。
・ ジクロロメタンの代替品の可能性を探るとともに、ジクロロメタンの蒸留再生装置の導入を検討す
る。
(2)グリーン購入法適合品購入の推進(17.5%増大)
・ 当社で購入している紙類、文房具に対象を絞り、グリーン購入法適合品(再生紙、再生インク
カートリッジ)の購入割合増大を推進する。
(3)自社製品への環境配慮の推進(65%削減)
・ 木製ボビンを再生可能なプラスチック製ボビンに置き換える活動を継続する。
3.環境活動の実績
3.1 目標の達成状況(二酸化炭素、水、廃棄物の削減)
当社は、2007 年度 8 月からエコアクション 21 を構築し、環境活動に取り組んできました。
過去 3 年間及び 2014 年度の環境負荷の目標と実績、達成率は下の表のとおりであり、過去3
年間は目標を達成できておりました。
しかしながら、2014 年度は、廃棄物排出量は目標を達成できたものの、二酸化炭素排出量
と水排出量は達成することができませんでした。下表からあきらかなように活動を開始した
2007 年から二酸化炭素、水、廃棄物の排出量を順調に削減してきましたが、近年は二酸化炭
素、水は有効な削減案件がなく手詰まりの状態になっているのも事実です。
活動項目
目標
実績
二酸化炭 目標
素排出量
実績
の削減
単位
2011 年度
2012 年度
2013 年度
2014 年度
3,656
3,638
3,384
3,347
550,883
595,882
658,077
650,899
3,432
2,959
3,017
3,552
14.1
14.0
11.2
10.5
総量(m3)
1,635
2,484
2,055
2,038
m3-水/トン-生産量*1
10.2
12.1
9.3
10.9
0.299
0.295
0.236
0.221
34.0
41.4
36.0
33.0
0.212
0.200
0.163
0.179
kg-CO2/トン-生産量*1
総量(kg-CO2)*2
kg-CO2/トンー生産量*1
総排水量 目標
の削減
実績
廃棄物排 目標
出量の削 実績
減
m3-水/トン-生産量*1
トン-廃棄物/トンー生産量*1
総量(トン-廃棄物)
トン-廃棄物/トンー生産量*1
*1 当社設定の定義による生産量
*2 排出係数:0.503(九州電力の 2011 年実績)を使用
*3 2014 度達成率は、(1-2014 年度実績値/2014 年度目標値) ×100(%)
4
2014 年度達成
率*3
6%オーバー
×
4%オーバー
×
19%削減
○
0.25
0.20
14年度
13年度
11年度
12年度
実績
10年度
07年度…
14年度
13年度
12年度
11年度
10年度
09年度
目標
0.15
0.10
09年度
0.0
実績
0.30
08年度
目標
5.0
目標達成
0.35
07年度…
廃棄物排出量/生産量 (kg/ton)
10.0
14年度
13年度
12年度
11年度
10年度
09年度
08年度
07年度…
実績
15.0
07年度…
3,000
20.0
08年度
3,500
25.0
07年度…
総排水量/生産量 (m3/ton)
4,000
2,500
0.40
目標未達成
目標未達成
目標
廃棄物排出量の削減
総排水量の削減
30.0
07年度…
二酸化炭素排出量/生産量 (ton/ton)
二酸化炭素排出量の削減
4,500
3.2 目標の達成状況(化学物質使用量の削減、グリーン購入法適合品購入の推進、製品への
環境配慮の推進)
2009 年版ガイドラインで新たに活動項目として取り上げられ、2010 年度から活動を開始した
標記 3 項目について、その結果を下の表および図に示します。2014 年度は、3 項目とも目標を
達成できており、とくに、自社製品への環境配慮に関しては木製ボビンの廃却が前倒しで進み、
顧客からの木製ボビン使用の指定もなかったため、目標を前倒しで達成することができました。
このため、2015 年度は新しい活動項目を設定することにしております。
活動項目
目標
実績
単位
2011 年度
2012 年度
2013 年度
2014 年度
化学物質
目標
kg-購入量/生産量 1 トン*2
35.2
34.9
34.7
≦34.6
使用量の
実績
総購入量(kg)
6,150
6,650
7,200
5,300
kg-購入量/生産量 1 トン*2
36.6
32.3
32.7
29.1
適合品(円)/通常品(円)
25.6%
28.0%
32.2%
≧32.9%
適合品(円)/通常品(円
40%
28.0%
41.9%
39.6%
削減*1
グリーン購入
目標
法適合品の
実績
増大
自社製品へ
の環境配慮
の削減
2014 年度
達成率*3
16%削減
○
目標
木製ボビン数/プラスチックボビン数
11.2%
9.2%
4.9%
≦3.4%
実績
木製ボビン数/プラスチックボビン数
4.2%
1.2%
0%
0%
20%超過達
成○
100%削減
○
*1 PRTR 法に定められたジクロロメタン(メタクレン)の購入量
*2 当社設定の定義による生産量
*3 2014 年度達成率は、(1-2014 年度実績値/2014 年度目標値) ×100(%)
グリーン購入法適合品購入の推進
自社製品への環境配慮
50%
目標達成
10%
5%
実績
14年度
0%
13年度
0%
5
10%
12年度
目標
目標達成
11年度
14年度
13年度
12年度
11年度
26
実績
15%
10年度
目標達成
木製ボビン使用率
30
20%
14年度
32
30%
13年度
34
12年度
36
目標
40%
11年度
グリーン購入法適合品の購入率
38
28
20%
実績
10年度
目標
10年度
化学物質購入使用量/生産量 (kg/ton)
化学物質使用量の削減
40
4.2014 年度環境活動取り組み結果の評価および 2015 年度環境活動 計画
エコアクション 21 を運用した 2014 年度の活動目標に対する実績をまとめると以下の通りです。
単位
2014 年度
2014 年度 実績
(生産量当たり)
目標
(対 2012 年度目標比率)
目標
達成
kg-CO2/トン-生産量*2
≦3,347
3,552(+2 %)
×
kwh/トン-生産量
≦6,654
7,062(+2 %)
×
m3-水/トン-生産量
≦10.5
10.9(-22%)
×
総廃棄物排出量の 25%削減
kg-廃棄物/トン-生産量
≦221
179(-39%)
○
化学物質使用量の 1.0%削減
kg-購入量/トン-生産量
≦34.6
29.1(-17%)
○
適合品購入額/全購入額
≧32.9%
39.6% (+41%)
○
木製ボビン数/全ボビン数
≦3.4%
0% (-100%)
○
目 標*1
二酸化炭素排出量の 8%削減
(電気使用量の 8%削減)
水排出量の 25%削減
グリ-ン購入法適合品割合の
17.5% 増大
木製ボビン数の 65%削減
*1 2012 年度目標に対する比率
*2 排出係数:0.503(九州電力の 2011 年実績)を使用
4.1 2014 年度の環境活動取り組み結果の評価
① 二酸化炭素排出量の削減
・ 二酸化炭素排出量(当工場で使用しているエネルギーは 100%電気)の削減に関しては取り組
みを開始して以来、初めて目標未達となってしまいました。
・ 環境活動を開始した 2007 年から順調に二酸化炭素排出量を削減してきましたが、近年は
有効な削減手段が少なくなってきたことも事実です。2014 年度は、生産量を調整(減産)し
た月に、電気使用量の多い電気炉の使用回数を減らすことができなかったため、残念なが
ら目標を達成することができませんでした。
・ 但し、作業現場の二次要因となる電気使用量の削減に関しては、半製品を電気炉内から
取り出した後すぐに扉を閉めることや、エアコンフィルターの清掃も継続して実施し、さらにエアコン
の使用時間の短縮などにより、夏場の下工程電気使用量を確実に削減することができまし
た。
・事務所の省エネ活動としては、北九州市より補助を受け、蛍光灯照明を LED 化しました。ま
た、下の写真に示しますように、グリーンカーテンは今年もうまく成長し、涼しげな花や実をたくさ
ん付けてくれました。
6
③
水排出量の削減
・ 水排出量出量の削減に関しても取り組みを開始して以来、初めて目標未達となってしま
いました。
・ 小型電気炉冷却水の循環方式化、配管などからの水漏れの監視の徹底、こまめな節水
につとめることなどを継続することにより、水使用量の削減に努めました。しかし、月毎の
バラツキの原因を解明できなかったことや、生産量を調整(減産)した月に製品歩留り向
上を目的として新たな製造プロセスを導入したため、目標未達となってしまいました。
・ 二酸化炭素排出量の削減同様、近年は有効な削減手段が少なくなってきたことも事実で
あり、2015 年度の目標値を見直す必要性に迫られています。
③ 廃棄物排出量の削減
・ 廃棄物排出量は目標を達成できました。
・ ジクロロメタンの蒸留再生装置を導入し、これまで産廃業者に処理依頼していたジクロロメタンを
再利用できるようになったため、廃棄物量を低減することができました。
・ また、2013 年度下期から廃油の一部の有価売却が継続できており、廃油の廃棄量を大
幅に削減できております。これらにより、環境活動を導入した 2007 年度から順調に廃棄
物排出量を削減できております。
④ 化学物質使用量の削減
・ 当社では線材などの脱脂にジクロロメタン(メタクレン)を使用しております。ジクロロメタンは PRTR 法
に定められた化学物質であり、その使用量、大気への放出量を毎年、北九州市環境局に
届け出ています。
・ ジクロロメタンに代わる脱脂剤の検討を行いましたが、現時点では導入を見送っております。
このため、脱脂槽の密閉強化、脱脂槽の冷却強化などを行い、ジクロロメタンの蒸発による大
気中への放出の抑制、作業者の健康管理に注力しました。また、廃棄ジクロロメタンは焼却
処理されるため、蒸留再生装置の導入により廃却量を低減できたことは環境改善に寄与
できたものと考えております。
⑤ グリーン購入法適合品購入の推進
・ 当社で購入しているグリーン購入適合品(文房具)は、おもにコピー用紙(再生紙)です。文房具
の中で、もっとも大きな割合を占めるのはインクカートリッシです。会議における電子媒体の活
用など、印刷物特にカラーコピーの削減を進めています。
・ これによりグリーン購入法適合品の購入割合を増大することができ、目標を達成することが
できました。
⑥ 製品への環境配慮の推進
・ 超電導線を巻き取り、製品として出荷する際に使用する木製ボビンを、再生可能なプラスチック
製ボビンに置き換える活動を前倒しで推進してきました。顧客からの木製ボビン使用の指定
もなかったことから、目標を達成することができました。
7
4.2 2015 年度の取り組み内容
2015 年度の環境活動の取り組み内容は下表の通りです(目標削減率、増大率は 2012 年度
の目標値に対する値です)。二酸化炭素および水に関しては 2014 年度目標未達に終わったこ
とから、2015 年度も 2014 年度と同じ目標とし目標達成を目指します。また、自社製品への環境
配慮に関しては、すでに木製ボビンのプラスチックボビンへの置き換えを完了していることから、新し
い活動テーマ、目標値を設定しました。廃棄物量、化学物質使用量、グリーン購入に関しては、
2013 年に設定した目標値を採用しています。
取り組み目標
主な活動内容
二酸化炭素排出量(電気使用
量)の 8%削減
・エアコン使用時間短縮による建屋内電気使用量削減を継続す
る。
・2014 年の電気炉使用量急増原因を解明し、削減案を検討す
る。
・夏場の暑熱対策としてグリーンカーテン化を継続する。
水使用量の 25%削減
総廃棄物量の 30%削減
・電気炉等の冷却水の循環使用を継続する。
・配管などからの水漏れ監視の徹底を継続する。
・各月の水使用量のバラツキ原因を分析し対策案を検討する。
・廃油の一部(ポリビス)の売却を継続する。
・ジクロロメタンを蒸留再利用し廃却量を低減する。
化学物質使用量(購入量)の
1.5%削減
・冷却強化などにより蒸発量の削減を図る。
・ジクロロメタンの蒸留再利用により購入量を削減する。
グリーン購入法適合品割合の
20%増大
・再生紙 (適合品)の購入を推進するとともに、購入金額の大き
な部分を占めるインクカートリッジの使用を控える。
自社製品への環境配慮(仕損じ ・Nb3Sn 線材の製造工程の改善を推進する。
の削減:売上予算の 0.8%以下) ・作業ミスの低減を徹底する。
5.環境関連法規等への違反、訴訟等の有無
環境関連法規等の遵守状況を確認した結果は下表のとおりです。2012 年 6 月の水質汚濁防
止法の改正にともない、該当するジクロロメタン洗浄施設(30 インチ前)、硝酸関連施設の届出を行う
とともに、これを機に届出の必要な設備について総点検して、2013 年度にすべての装置の届出
を完了しております。
2014 年度は作業環境改善を目的として、ビレット洗浄室、線材矯正室のジクロロメタン洗浄施設を改
造したため、北九州市環境局、水道局に届け出を行いました。その他毎年 6 月に北九州市環境
局へ PRTR 法関連、廃棄物量関連の報告を行っております(2014 年度実施は青字部分です)。
なお、関係機関等からの指摘、地域住民、利害関係者からの訴訟や苦情はなく、EA21 の活動
を開始した 2007 年から、過去8年間にわたって違反や訴訟はありません。
8
適用法、
条例
適用対象施設、
設備、作業
大気汚染 1、2、4、5号熱
防止法
適用内容、規制基準、実施
適用条項
大気汚染防止法第6条
処理炉
・新設、変更時の60日前に届出する
大気汚染防止法第13条
北九州市 1,2号ビレット加熱炉
評価
・現電気炉は市環
境局へ届出済み
公害防止条令第8条1項 ・金属製品の熱処理の用に供する加熱炉
公害防止
備考
すべきことなど
○
・2012年12月に届出
・変圧器の定格容量が100~200KVAの炉
○
条令
騒音
規制法
ワイヤフォーミング
マシ
ン、コンプ
騒音規正法第2、4、6条
・新設、変更時の30日前に届出する
・現有設備届出済み
騒音規正法第4条
・敷地境界において、70デシベル(深夜:
*境界測定は神鋼
レッサー、鍛造機
下水道法 熱硫酸槽
硝酸洗浄施設
65デシベル以下)
下水道法第12条の6
メタル殿が実施
・2回/年の測定が必要*
・設備周辺:JASTEC
・新設、変更時の60日前に届出する
・ジクロロメタン洗浄施設
下水道法第12条の2
○
(洗浄室、矯正室)の
硝酸スクラバー
届出を2014年9、12月
手動脱脂装置
に実施
○
ジクロロメタン洗浄施設
ジクロロメタン蒸留施設
水質汚濁 硝酸洗浄施設硝酸 水質汚濁防止法第5条
防止法
スクラバー
の3
廃硝酸貯蔵槽
・有害物質(当工場ではジクロロメタン、硝酸が該 ・ジクロロメタン洗浄施設
当)使用設備は届出が必要
(洗浄室、矯正室)の
・漏洩による下水道への混入、地中への浸透 届出を2014年10月、
ジクロロメタン洗浄施設
防止が目的。1回/年の定期点検が必要
2015年1月に実施
○
ジクロロメタン蒸留施設
毒物劇物 硝酸保管庫
取締法
硫酸保管庫
毒物劇物取締法別表2
・当工場では硝酸、硫酸が劇物に該当
毒物劇物施行規則4条
・硝酸、硫酸の保管上(盗難、漏洩防止など)
の4
PRTR法 ジクロロメタン
・毒物劇物管理規定を
作成(2012年12月)
○
に注意する
特定化学物質の環境へ ・第1種指定化学物質の年間取扱量が
・排出量・移動量を
の排出量の把握等及び
1t以上の場合(当工場ではジクロロメタンが該
2014/5/16に北九州市
管理の改善の促進に関
当)
環境局に届出済み
○
する法律
消防法
油類
消防法第17条3の3
木材
危険物取扱い規則
・消火設備の設置基準::
消火器は1個/20m設置すること
消防法10,11条別表1など 危険物の許容保管数量を守ること
・消火設備の点検結果
を 2013 年 5 月 15 日 に
報 告 済 み ( 次 回 2016 ○
年)
廃棄物の 事業系
委託先業者選択基準法 ・収集・運搬・処分は許可を受けた一般廃棄
処理及び
6条、処理の委託基準法
一般廃棄物
清掃に関
6条
する法律 産業廃棄物
保管基準法12条など
1.廃プラス
物収集・運搬、処分業者に委託する
○
・飛散、流出、地下浸透防止処置を講ずる
・周囲に囲いを設けること など
チック類
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○
2.木くず類*
管理票の交付
・廃棄物の種類ごと、運搬先ごと
4.がれき類
管理票の写し保管期間
・廃棄物の種類、運搬・処分を委託した
5.ガラス、
法12条
○
3.廃油
の氏名、名称など記載すること
○
陶磁器、屑
*梱包用木くず
委託契約基準法12条
・管理票写しの保管:5年間保管
管理表を2014年6月9
・毎年6月30日までに前年度1年間の
日に市環境局に届け
交付状況を北九州市環境局に報告
出済み
・収集運搬業者及び処分業者との書面に
委託契約書には許可書の写しの添付
・委託契約書の保管:5年間保存
○
・収集運搬業者及び処分業者との契約
書面に許可書写しの添付
・委託契約書の保管:5年間保存
6. 2014 年度 代表者による全体の評価と見直し
全体評価
・
環境方針は、2014年6月1日付けで見直ししており、2015年度の見直しはありません。
・
全従業員に対して環境関連の教育、内部コミニュケーション、緊急事態訓練を実施するなど、環境
経営システムは有効に働いています。環境関連法規に関しては、2014年度に新たに設置した
設備の届出を行っており、PRTR法、廃棄物関連法で定められた北九州市への報告も漏れ
なく実施できております。
・
・
・
外部からの苦情や訴訟などはこれまで通りありません。
2014 年度は、2 つの活動項目で目標未達に終わりましたが、環境改善に向けた取り組みは
継続して実施できていたと評価しています。
2014 年度も、現場のQCサ-クルでもエコ活動推進への取り組みが継続して行われてきており、
EA21 の活動を通じ、従業員の地球環境重視の考え方が浸透してきています。
見直し事項
・
EA21 に基づく全員参加での環境活動がおこなわれており、見直し事項は特にございませ
ん。
7.地域社会との環境保全共同活動等
引き続き、地域美化活動の一環として、以下の写真のように当社工場周辺の道路をスタッフ
が全員で清掃をおこなっています。
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8.その他
北九州市では低炭素社会の実現に向け、<北九州グリーンフロンティアプラン>を策定し産業のグリ
ーン化を積極的に推進しています。その一環として、EA21 認証登録事業者の中で、他の事業
所の模範となる優良な環境経営を実践している事業者に対し、<環境にやさしい事業所>と
して市から感謝状が授与されています。当社は、2007 年に EA21 の活動を開始して以来、着
実に成果を上げていることが認められ、写真に示しますように 2013 年 10 月 16 日に北九州市
から感謝状とトロフィーを授与されました。これを励みに、今後とも EA21 に基づく環境に配慮した
活動を従業員全員で進めていく所存です。
* 表紙写真
吸蜜中のオオゴマシジミ(2014 年 8 月 岐阜県新穂高にて)
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