(別記) 当別町農業再生協議会水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状、地域が抱える課題 当地域の耕地面積は8,630 ha であり、水田面積は6,090 ha と耕地面積の 70%を占め、そのうち転作面積は4,600ha(転作率75%)となっている。 主な作付体系は、水稲、小麦、大豆などの土地利用型作物が90%以上を占め、野 菜や花卉は4.5%にとどまり、その他は雑穀や地力増進作物等となっている。 特に小麦については転作面積の65%を占めており、連作による収量の低下を招い ている。また、花卉については全道屈指の生産地となっているが、作付面積は露地栽 培が微増し、施設栽培では減少傾向にある。また、野菜の作付面積も著しく少ない状 況である。農業所得向上のためには直売や加工など地域農産物のブランド化の取組み が必要であり、その基礎資源として野菜や花卉の生産拡大が急務である。さらには今 後10年内での担い手の減少が見込まれることから農村の維持・発展に向け担い手対 策が課題となっている。 このような状況を踏まえ、課題解決に向けた方向性の明確化と推進体制の整備によ り、本町農業の持続的発展と農業所得の向上を目的として、経営の効率化を進める担 い手への農地利用の集約化を行うとともに、高齢農家や小規模農家が農業を継続でき る組織体制の維持・発展に努め、地域特性を十分に発揮できる農業生産に取り組む。 2 作物ごとの取組方針 (1)主食用米 売れる米づくりの徹底により、生産の安定化と品質・食味の一層の向上に努め、 米の主産地としての地位を確保する。 (2)非主食用米 ア 飼料用米 水張面積の確保のため、非主食用米の作付においては、飼料用米の作付けを 推進する。 イ 加工用米 主食用米の作付状況を勘案し、需要に応じた加工用米の作付を行う。 ウ 備蓄米 水張面積の確保のため、主食用米の作付状況を勘案した作付を行う。 (3)麦、大豆、飼料作物 生産ほ場の排水管理、輪作体系の推進、病害虫の発生予察と適期防除の実践、 適期播種・適期収穫などの基本技術の励行を継続し、適正な作付面積を維持する。 小麦については、輪作を基本とした作付誘導の実施と併せ、土づくり対策の実 施により、現状の連作による弊害の改善に向け取り組む。 (4)そば、なたね 地域の実需者との契約に基づき、現行の栽培面積を維持する。 (5)野菜、花卉、亜麻 国の戦略作物以外に、小豆、てん菜、野菜(馬鈴薯含む)、花卉、地力作物、 雑穀、本町農業の振興に必要な作物を地域振興作物と位置づけ、生産の振興を図 る。 特に、次の作物を重点振興作物と位置づけ、生産の振興を図る。 ○野菜( 人参・アスパラ・馬鈴薯・南瓜・スイートコーン・キャベツ・ブロッコリー) 消費者ニーズを捉え、産地化、ブランド化を視野に高品質・安定生産を図り、 生産拡大に取り組む。 ○花卉 道内における主要な花卉産地として更なるブランド力を高めるため、高品 質・安定生産を図ることで産地としての地位を確保する。 ○亜麻 実需者との契約栽培により、加工・販売など6次化の推進を図るとともに、 本町農業における新たな導入作物として生産振興を図る。 (6)不作付地の解消 今後、担い手の減少による不作付地の発生が懸念されるが、農地中間管理事業 等の活用により、地域農業者への集積を図る。 3 作物ごとの作付予定面積 作物 平成 25 年度の作付面積 平成 27 年度の作付予定面積 平成 28 年度の目標作付面積 (ha) (ha) (ha) 主食用米 1,657 1,527 1,481 飼料用米 0 10 56 加工用米 12 65 65 備蓄米 29 55 55 3,058 3,046 3,030 大豆 428 462 484 飼料作物 557 608 580 14 13 15 1 0 1 496 385 400 234 224 242 ・人参 19 14 15 ・アスパラ 20 21 22 ・馬鈴薯 20 23 24 ・南瓜 87 60 70 ・スイートコーン 16 20 22 6 6 8 ・ブロッコリー 17 24 25 ・花卉 45 52 52 ・亜麻 4 4 4 麦 そば なたね その他地域振興作物 重点振興作物 ・キャベツ 4 平成 28 年度に向けた取組及び目標 取 分 組 対象作物 番 取組 類 ※ 指標 平成 25 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 (現状値) (予定) (目標値) 号 重点振興 作物(人 参・アスパ ラ・馬鈴 薯・南瓜・ 作付拡大 スイート 1 ア 実施面積 234 224 242 イ 実施面積 4,482 4,503 4,515 コーン・キ ャベツ・ブ ロッコリ ー・花卉・ 亜麻) 小麦・大 豆・小豆・ 飼料作物・ てん菜・そ ば・なた ね・地力増 2 進作物・雑 穀・亜麻・ 野菜・馬鈴 担い手(認定農業 者・認定就農者・ 共同作業組織・特 定農業団体・複数 戸法人)が行う取 組 薯・花卉・ 薬草 ※「分類」欄については、実施要綱別紙 16 の2(5)のア、イ、ウのいずれに該当するか記入してく ださい。 (複数該当する場合には、ア、イ、ウのうち主たる取組に該当するものをいずれか 1 つ記入 してください。) ア 農業・農村の所得増加につながる作物生産の取組 イ 生産性向上等、低コスト化に取り組む作物生産の取組 ウ 地域特産品など、ニーズの高い産品の産地化を図るための取組を行いながら付加価値の高い 作物を生産する取組 5 産地交付金の活用方法の明細 別紙のとおり
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