呉共済病院広報誌 地域医療支援病院 広島県指定がん診療連携拠点病院 災害拠点病院 広島DMAT指定病院 日本医療機能評価機構認定 人間ドック・健診施設機能評価認定 消化器内科 吉岡 京子 について 産婦人科 湯 浅 徹 H19 年に運動器症候群(ロコモティブシンドローム)という言 葉が、整形外科学会から提唱されて、「人間にとって運動器は 大切。そして、運動器の健康には、医学的評価と対策が重要 である。」という考えがあらためて強調されました。 運動器症候群の原因は様々ですが、その中の一つに骨粗 鬆症の人に起こりやすい骨折があります。女性の骨粗鬆症は 介護に直結する要因といわれ、骨折でなくても足腰が痛くなっ ただけで、たいていの日常動作が困難です。 骨粗鬆症関連の骨折のうち、部位別で最も頻度が高いのが、 椎体骨折であり 50 歳以降の女性は生涯に3人に1人は骨折 すると言われます(生涯リスクは 37%)。また、大腿骨近位部 骨折は、70 歳以降その頻度が増加すると言われます(生涯リ スクは 22%)。 生きている骨は鉄骨のような無生物ではなく、生成と破壊を ゆっくりと繰り返していて、半年弱で再構築されると言われま す。骨粗鬆症はこの生成と破壊のバランスが変化し、骨の密 度が低下することで、骨折しやすくなる病的な状態です。 骨粗鬆症をおこす原因には閉経(破壊の亢進)や加齢(生成の低下)に関連するものが大多数ですが、別 の病気(長期ステロイド使用、甲状腺機能亢進)などに続発する場合もあります。 これらの原因のうち産婦人科で、「評価と対策」に関係が深いものは、閉経の時期に起きることがある、い わゆる「閉経後骨粗鬆症」と言われる骨量の減少です。これはすべての人におきるわけではありませんが、 女性ホルモンが骨の破壊速度を間接的に抑制しいて、これが減少する為に破壊が亢進すると考えられてい ます。この時期には、まだ骨を生成する働きは低下していないので、「対策」として、女性ホルモンで破壊の 速度を下げれば、骨量の回復も期待できます。 閉経期にすでに骨量が同年齢の人に比べて低い人は、治療の必要性が更に高まると考えます。その為に も、閉経期の女性は、「評価」として、骨密度の測定や骨吸収マーカー(骨の破壊速度を評価)の測定を受け ることが望ましいと考えます。 ―病院の理念― 高度良質の医療 最善の奉仕 研鑽と協調 地域医療の支援 ―病院の基本方針― 一 良質で、適切な医療の提供に努めます 二 患者様の権利を尊重し、満足・安心・信頼を追求します 三 新しい知識と技術を積極的に習得し、常に質の高い先進的医療を行います 四 地域の中核病院として、地域社会の要請に応えうる医療を提供します 五 職員が意欲を持って働ける病院をめざします 六 次代を担う有能な医療従事者の育成をめざします 七 専門的ながん医療の提供に努めます 八 国内での医療救護活動に積極的に参加します 予防医学としての運動療法を!! 健康医学センターの存在とその役割について 健康医学センター 井上 貴俊 当院にはリハビリテーション科とは別に運動療法を行う「トレーニングジム」のような施設があるのを ご存知でしょうか?南館の4階、人間ドック受付の左奥にある「健康医学センター」という施設です。 健康医学センターは、昭和61年に開設した施設で、当初は、「臨床スポーツ科」という名称でした。 その当時は現在の南館も「スポーツ館」と呼ばれており、ジムには当時の最新のトレーニングマシ ンや測定機器を完備し、屋上にはランニングトラックもありました。 まだその当時は、今のように運動療法という言葉が一般的ではない時代でした。そのような中、「臨 床スポーツ科」は、運動やスポーツを医療に取り入れることを目的に設立され、治療の一環として行 なわれていたリハビリテーションとは別に、内科的な疾患の予防や治療を行うとともに、怪我をしたス ポーツ選手のリハビリ後の競技復帰のためのトレーニングの場としても利用されましたので、当時は 多くのスポーツ選手も利用していました。 しかし平成10年に増加しつつある生活習慣病の予防と改善に焦点を絞り、「健康医学センター」と 名称を変更しました。 当センターは厚生労働大臣認定の運動型健康増進施設で、厚生労働省指定の「指定運動療法施 設」となっています。「指定運動療法施設」とは、医師の指示のもとで、運動療法を行った施設使用料 (トレーニングの料金)が、医療費と同じように所得税の医療費控除の対象になるのです。 近年、予防医学が大切だといわれています。病気になってから治療をするのではなく、病気にならな いための身体を作っておくために、運動は最も重要です。予防医学には、一次予防・・・健康の維持・増 進、二次予防…生活習慣病の予防・改善、三次予防・・・心筋梗塞や脳梗塞などの再発予防、などが あります。当センターではこのすべてに対応しています。 特に、当院では 3 年前から、心臓リハビリにも力を入れてきました。 心臓疾患で、心臓リハビリを終えた方も、その後の再発予防に健康 医学センターを利用することで、安全かつ効果的に、期限なく運動が できます。定期的に検査や栄養指導も行い、健康管理を行っていくの で、20 年以上通われている方や 80 歳以上の方も多く利用されていま す。健康の維持、増進のために運動を始めてみませんか? ―患者さまの権利― 一 二 三 四 個人の尊厳は尊重されます 平等な医療を受ける権利を有します 最善の医療を受ける権利を有します 知る権利を有します 五 自己決定権を有します (検査・治療の内容) (セカンドオピニオン) (治験・臨床研究への参加) 六 プライバシーの権利を有します 等々
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