呉共済病院広報誌 地域医療支援病院 広島県指定がん診療連携拠点病院 災害拠点病院 広島DMAT指定病院 日本医療機能評価機構認定 人間ドック・健診施設機能評価認定 消化器内科 吉岡 京子 平成27年7月より炎症性腸疾患外来を始めました。 ☆月曜日午後診察・・・吉岡 京子 ☆金曜日午後診察・・・畠山 剛 炎症性腸疾患とは潰瘍性大腸炎や、クローン病、腸管ベーチェット という下痢、下血や腹痛などを繰り返す原因不明の慢性の腸炎です。 国が難治と定めた特定疾患で、原因は食生活の欧米化や様々な薬 剤、行き過ぎた抗菌環境などのさまざまな環境因子や、ほんのわず かな遺伝的素因などが複雑に絡み合っておこる免疫系統の異常と言 われており、徐々に解明されつつありますが、いまだにはっきりしたこ とはわかっておりません。近年日本では患者さまの数が年々増加して おり、潰瘍性大腸炎は16 万人を越え、クローン病は約 4 万人となったことが話題になっています。あまりなじ みの無い病気かもしれませんが、風邪のように完治するタイプの病気では無く、長期間病気と付き合っていく タイプの病気です。以前はステロイドや、絶食、手術といった治療方法しか無かったのですが、2000 年ころ から医療の発展が目覚ましく、様々な治療法が保険適応となりました。例えば、血球成分除去療法、抗 TNF α製剤、タクロリムスなどです。日本の厚生労働省の研究班によるデーターの積み重ねのおかげで、様々な 薬剤の使用方法も発展してきました。これから開発され、薬となる見込みの薬剤も続々控えています。 当院では様々な治療に対する体制を整えており、患者さま一人一人に対しての最善の治療方法を遅滞無 く行えるようにと考えて治療を行っております。炎症性腸疾患は時に悩ましく、どんな高名な医師でも迷う場 合があります。医療における横と縦のつながりも大切にしており、必要な時には院内、県内、国内の医療者 とも相談して、なおかつご本人とよく相談して治療方針を選択することを心がけております。 患者さまと一緒に歩んでいける医療を目指してこの度、炎症性腸疾患外来を開設しました。炎症性腸疾患 の治療を希望される方、セカンドオピニオン希望の方、炎症性腸疾患ではないかと不安な方など是非是非お 気軽に受診ください。 ―病院の理念― 高度良質の医療 最善の奉仕 研鑽と協調 地域医療の支援 ―病院の基本方針― 一 良質で、適切な医療の提供に努めます 二 患者様の権利を尊重し、満足・安心・信頼を追求します 三 新しい知識と技術を積極的に習得し、常に質の高い先進的医療を行います 四 地域の中核病院として、地域社会の要請に応えうる医療を提供します 五 職員が意欲を持って働ける病院をめざします 六 次代を担う有能な医療従事者の育成をめざします 七 専門的ながん医療の提供に努めます 八 国内での医療救護活動に積極的に参加します 屋上庭園改善隊 元隊長 山本津由子 (元病理診断科臨床検査技師) 屋上庭園改善隊の誕生とあゆみ みなさんは、病院の屋上に行かれたことがありますか? 平成 20 年頃の屋上は、花がほとんど無く、おたふく 南天などの低灌木がわずかに植わっている寂しい風景でした。私は、誰でも自由に出入り可能な屋上を、もっと たくさんの花が見られる癒しの空間にしたいと考え、職員の人達に声をかけ、ボランティアを募りました。その結 果、誕生したのが、屋上庭園改善隊です。その活動も今年で 7 年目になります。 活動 1 年目はすでに設置してあった 10 基のコンテナの土を全て入れ替え、新しい木や花を植えました。その 活動が呉共済病院医師 OB 会で認められ、表彰して頂きました。OB 会からいただいた賞金で、紫檀の一枚板 でできたテーブルと杉の椅子を病院に寄贈することができました。屋上庭園改善隊は、呉共済病院職員組合 のクラブ活動の一つとして認知されるようになったのです。 その後は毎年コンテナを増やし、院内保育園との融和を目標に作った水田を新たに設置し、現在では田植 えや稲刈り、芋ほりなどを行っています。少しずつですが、患者さまと共に楽しめる屋上庭園になってきたと思っ ています。 本年度の行事と今後の予定 〔4月 下 旬 〕 苗の植え付け:新しいコンテナを2基増やしました。高い タワートレリスにクレマチスをからませています。新しいタ イプのコンテナを楽しんでください。 〔5月 下 旬 〕 田植え:水稲“ヒノヒカリ”の苗を園児と一緒に植えました。 屋上に散歩に来ていた入院患者の方々も楽しそうに見 守ってくださいました。 〔6月 上 旬 〕 芋苗の植え付け:今年の品種は、甘味の強い“安納芋” と“金時芋”です。 〔6月 下 旬 〕 ブルーベリーが収穫できる予定です。 〔7~8月頃〕 水やりが大変な時期です。屋上なので日射と風が強く、 台風も心配です。 〔10月上旬〕 園児と稲刈りの予定です。お米が沢山とれて、おむすび が沢山作れると良いですね。 〔10月下旬〕 園児と芋ほりと花壇の植え付けの予定です。 大きなお芋が収穫できると、園児は大喜びです。 芋ほりをした後のコンテナには春の花の苗や球根を植 えます。この花は園児たちが卒園する3月下旬頃、花が満開になる予定です。 最後に・・・ 屋上庭園改善隊の活動は、私をはじめ、初期に活動していた職員の退職により、だんだん若い人達の手に 移ってきています。この活動が若い人たちに支持されて、いつまでも長く続く事を願っています。なお園児との 田植え、稲刈り、芋ほりなどの様子が呉共済病院ホームページに掲載されていますので、是非アクセスしてみ てください。 ―患者さまの権利― 一 二 三 四 個人の尊厳は尊重されます 平等な医療を受ける権利を有します 最善の医療を受ける権利を有します 知る権利を有します 五 自己決定権を有します (検査・治療の内容) (セカンドオピニオン) (治験・臨床研究への参加) 六 プライバシーの権利を有します 等々
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