麻酔科 中村 公輔

呉共済病院広報誌
地域医療支援病院
広島県指定がん診療連携拠点病院
災害拠点病院
広島DMAT指定病院
日本医療機能評価機構認定
人間ドック・健診施設機能評価認定
麻酔科
中村 公輔
麻酔を開始する前の一定時間は、食べたり、飲んだりしないように指示があ
ります。これは、胃の中に食べ物や水分が残っていると、麻酔中に吐いてしま
って、気管の中に入ることがあります。このようなとき、重い肺炎(誤嚥性肺炎)
を起こして、命を落とす危険性があります。そのため、慣例的に手術前夜から
の長時間絶飲食が行われてきました。
しかし、長時間の絶飲食は患者さまにのどの渇きや空腹感などの苦痛を与
え、脱水症状や術後の回復を妨げるなどの悪影響もみられます。
近年、多くの研究から短時間の絶飲水は安全であることがわかりました。欧米各国では術前絶飲食に関
するガイドラインが作成され、術前絶飲食時間の短縮が推奨されてきました。
本邦においても2012年にようやく日本麻酔学会より絶飲食ガイドラインが公表となりました。
この中で、お水やお茶、スポーツドリンク、ミルクが入っていないコーヒーなどの飲み物は、麻酔を開始する
2時間前まで安全であり、食べ物については明確な時間は示されませんでしたが、油っぽいものやお肉以外
ものであれば、6 時間以上あければ大丈夫そうです。
特に食べ盛り、育ち盛りの小さなお子さまにとって不必要な絶飲食を避けることは、脱水予防や患者満足
度の向上に繋がるものと考えています。
当院においても午後から手術が予定されている小学生以下のお子さまに
ついては、原則、朝食を食べて午後からの手術にのぞんでいただくよう特別
に配慮しています。
主治医、栄養科、看護部に協力をお願いして通常より早めの調理と配膳
を行い、朝食をしっかり摂り、また、こまめな水分摂取を推奨して少しでも苦
痛、不安を取り除き午後の手術に備えていただいています。
―病院の理念―
高度良質の医療
最善の奉仕
研鑽と協調
地域医療の支援
―病院の基本方針―
一 良質で、適切な医療の提供に努めます
二 患者様の権利を尊重し、満足・安心・信頼を追求します
三 新しい知識と技術を積極的に習得し、常に質の高い先進的医療を行います
四 地域の中核病院として、地域社会の要請に応えうる医療を提供します
五 職員が意欲を持って働ける病院をめざします
六 次代を担う有能な医療従事者の育成をめざします
七 専門的ながん医療の提供に努めます
八 国内での医療救護活動に積極的に参加します
「くすりと腎臓の関係」
薬剤科 赤塚 亜理沙
腎臓の働きについてご存知でしょうか?
腎臓は、体を正常な状態に保つための大切な臓器であり、様々な働きがありますが、主な働きの一つに、
血液を濾過し、不要になった老廃物や毒素などを尿として体の外に排出する機能があります。
すべてのくすりは投与された後、最終的に体から排泄されます。
水に溶けやすいくすり(水溶性薬剤)はそのままの形で腎臓から排泄されるこ
とが多いのですが、水に溶けにくい薬(脂溶性薬剤)は肝臓で水に溶けやすい
性質に変換されてから、胆汁を通じて便中へ排泄されたり、腎臓から尿として排
泄されたりします。
腎臓は、腎臓病はもちろんですが、それだけでなく、加齢に伴っても徐々にその機能が低下してゆきます。
腎臓の機能が低下してくると、体からくすりを排泄する力が弱くなり、少しずつ蓄積され、作用が強く現れ過ぎ
たり、副作用を起こしたりしてしまう場合があるのです。
腎臓の機能(能力)に合わせて薬の量を調節する必要があるくすりは、抗生物質・不整脈薬・胃薬など、
身近な薬も含めて数多くあります。当院では、入院患者さまの処方箋に、直近 5 回分の腎機能検査値を印字
して薬剤師が継時的な腎臓の機能を評価し、調剤する前に投与が可能か、あるいは適切な量になっている
かなどを確認しています。腎機能が低下した患者さまに適さないくすりが処方されていれば、代替のくすりを
医師に提案したり、適切な投与量・投与回数などについて医師と相談したりして、患者さまの安全を守ってい
ます。
しかし、くすりの副作用を怖がるあまり、患者さま自身が自己判断でくすりを中断
したり、量を減らしたりすることは、くすりの十分な効果が得られないばかりか、病
気が悪くなる原因となる事もありますのでしないで下さい。医師から指示された量
や方法で正しく使用しましょう。
また、くすりについて心配なことがあれば、いつでも薬剤師にご相談ください。
―患者さまの権利―
一
二
三
四
個人の尊厳は尊重されます
平等な医療を受ける権利を有します
最善の医療を受ける権利を有します
知る権利を有します
五 自己決定権を有します
(検査・治療の内容)
(セカンドオピニオン)
(治験・臨床研究への参加)
六 プライバシーの権利を有します
等々