呉共済病院広報誌 地域医療支援病院 広島県指定がん診療連携拠点病院 災害拠点病院 広島DMAT指定病院 日本医療機能評価機構認定 人間ドック・健診施設機能評価認定 消化器内科 吉岡 京子 「はなのはたらき」 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 髙橋 宏幸 そもそも鼻はいったい何のためにあるのでしょう? ふだんあまり深く考えることはありませんが、実際にはいくつか大事な機能があります。 まず大前提として呼吸の通り道である(気道の一部である)、ということです。これにはすなわち、下気道 (つまり気管~気管支~肺)を防護する、という働きがあります。上気道は外界からからだに空気が入る入 口であり、食べ物なども通過することもあり、ある意味不潔な領域です。これに反し、下気道はより清潔で 繊細な聖域ともいえ、よりきれいな空気が入る必要があります。汚れて乾燥した冷たい空気は下気道には 向かないのです。鼻は、下気道に入っていく空気を浄化(吸気の加温加湿、塵埃や有害物質などの除去) するフィルターのような役割があります。吸気中に含まれたホコリや微生物などは鼻の粘膜をおおう粘液 に吸着され、くしゃみや鼻をかむことで体外に排出されています。また、外気は適度にあたためられ、湿り 気をおびて入っていくのです。これらの働きが悪いと、下気道の炎症(肺炎等の重篤な感染症)にも発展す ることもあるのです。 また、鼻には嗅覚(ものをにおうこと)という大事な働きもあります。においがわからないと、ガス漏れの においがわからない、食べ物が腐っているのがわからない、など身の危険にさらされることもありえます。 それに音の共鳴にも関わっています。声を発するときに鼻が詰まっていると、共鳴が不良で、周りの人 が非常に聞きづらい発音になります。 鼻が悪くなる(鼻づまりなど)と、これらの働きが失われ、非常に困った状態 になる訳です。 風邪による鼻炎、スギ花粉やダニなどによるアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎 (ちくのう)、などいずれも鼻の機能障害を起こします。鼻の不具合については 耳鼻咽喉科でご相談ください。 ―病院の理念― 高度良質の医療 最善の奉仕 研鑽と協調 地域医療の支援 ―病院の基本方針― 一 良質で、適切な医療の提供に努めます 二 患者様の権利を尊重し、満足・安心・信頼を追求します 三 新しい知識と技術を積極的に習得し、常に質の高い先進的医療を行います 四 地域の中核病院として、地域社会の要請に応えうる医療を提供します 五 職員が意欲を持って働ける病院をめざします 六 次代を担う有能な医療従事者の育成をめざします 七 専門的ながん医療の提供に努めます 八 国内での医療救護活動に積極的に参加します ME科 手術室主任 中野 孝 突然ですが、『きょうさいナウ』をご覧の皆さんは「臨床工学技士」という職種を御存知でしょうか? 「透析の人よね?」「ドラマで見たけど心臓止めるんでしょ?」と言ったご意見を耳にすることも増え、 一般の方への知名度が徐々に増えているのを実感しています。一方で、「レントゲン撮る人よね?」 「血液検査する人でしょ?」といったご意見もまだまだございます。 そこで今回は、「臨床工学技士」と「ME※1科」について簡単ですがご紹介させていただきます。 ※1 ME とは“Medical Engineer=医用工学”の略です。 1.「臨床工学技士」 簡単に申し上げると“医療機器の専門職”です。 1988 年 4 月に誕生した国家資格で、まだ 27 年しか経っておら ず、他の医療職と比べて比較的新しい職種です。その業務は、 “医師の指示の下に生命維持管理装置の操作及び保守点検を 行うこと”とされています。生命維持管理装置とは、呼吸を補助 する人工呼吸器、心臓と肺の機能を代行する人工心肺装置、 血液透析などで使用する血液浄化装置、徐脈を治療する心臓 ペースメーカ、心臓が痙攣した時に電気ショックを掛けて正常に 戻す除細動器、などを指します。業務の分類として表に示す通り 細分化されています。 初めまして!! 臨床工学技士会 マスコットキャラクターの 「シープリン」 です。 ☆具体的な業務の分類☆ 機器管理部門 ・呼吸治療業務 ・人工心肺業務 ・手術領域(周術期を含む)での業務 ・心・血管カテーテル業務 ・その他の治療関連業務(除細動器) ・ペースメーカ業務 ・植込み型除細動器(両室ペーシング機能 付き植込み型除細動器を含む) ・集中治療領域での業務 ・保守点検関連業務 血液浄化センター部門 ・血液浄化業務 ・集中治療領域での業務 ・保守点検関連業務 2.「ME科」 当施設では、8 名の「臨床工学技士」が「ME科」に所属 しています。血液浄化センター部門と機器管理部門に 4 名ずつ配置され、生命維持管理装置の操作・管理、およ び医療機器の保守・点検・管理を行っています。平均年齢 は 29 歳ですが、各学会認定資格である「透析技術認定士」 2 名、「体外循環技術認定士」2 名、「呼吸療法認定士」2 名が在籍し、日々自己研鑽に励んでいます。また、近隣 の臨床工学技士養成校の実習病院として毎年多くの実習 生を受入れ、教育へ積極的に携わっています。 今後、益々高度化していく医療機器の安全確保と有効 性維持の担い手として、これからもチーム医療に貢献して いきたいと思います。 ―患者さまの権利― 一 二 三 四 個人の尊厳は尊重されます 平等な医療を受ける権利を有します 最善の医療を受ける権利を有します 知る権利を有します 五 自己決定権を有します (検査・治療の内容) (セカンドオピニオン) (治験・臨床研究への参加) 六 プライバシーの権利を有します 等々
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