病理診断科 佐々木 なおみ

呉共済病院広報誌
地域医療支援病院
広島県指定がん診療連携拠点病院
災害拠点病院
広島DMAT指定病院
日本医療機能評価機構認定
人間ドック・健診施設機能評価認定
病理診断科 佐々木 なおみ
病理診断科のスタッフ(病理医 1 名、臨床検査技師 4 名)は、皆様に直接お会いする機会はありませんが、
生検や手術で提出された臓器、組織、細胞などについて、お一人、お一人の病理診断、細胞診断を行っています。
そのなかで重要なものは、外科手術が行われている最中に行う術中迅速診断です。最近の医療系ドラマでも、
ときにその場面が描かれていることがあります。外科医が手術中に組織の一部を病理診断科に提出し、結果を
待っていると、病理医から手術室内のインターホンで、病理診断結果が伝えられるというシーンです。
術中迅速診断の目的は、手術で摘出された臓器の切除断端にがん細胞が残っていないか、リンパ節にがん
細胞が転移しているかどうか、あるいは、手術を行う前には組織の採取ができず、診断できなかった腫瘍や
病変の性状などについて調べることです。術中迅速診断にかかる時間は約 20 分程度です。
術中迅速診断用の組織標本は、組織を液体窒素で急速に凍らせた後、専用の機械(凍結ミクロトーム)で薄く
切って 5 ミクロン程度の薄さの凍結切片を作製し、その後ヘマトキシリン・エオジン染色を行います。凍結切片を
上手に作るのには熟練した技術が必要です。また的確な病理診断を行うためには、豊富な経験が必要です。
術中迅速診断は手術方針の決定や変更、治療に大きな役割を果たしています。病理診断科では、皆様や
臨床医の要望に応えるため、スタッフ一同、日々努力を重ね、正確で迅速な病理診断、細胞診断を行っていき
たいと思っています。
凍結ミクロトーム
腎癌(黄色い腫瘍の□の部分を調べます)
―病院の理念―
高度良質の医療
最善の奉仕
研鑽と協調
地域医療の支援
腎癌(顕微鏡で見える像)
―病院の基本方針―
一 良質で、適切な医療の提供に努めます
二 患者様の権利を尊重し、満足・安心・信頼を追求します
三 新しい知識と技術を積極的に習得し、常に質の高い先進的医療を行います
四 地域の中核病院として、地域社会の要請に応えうる医療を提供します
五 職員が意欲を持って働ける病院をめざします
六 次代を担う有能な医療従事者の育成をめざします
七 専門的ながん医療の提供に努めます
八 国内での医療救護活動に積極的に参加します
リハビリって知ってますか?
リハビリテーション科
この言葉も随分世の中に浸透してきています。「リハビリ」という言葉を知らない人は少ないでし
ょう。でも、リハビリって何ですか?と聞かれたら、答えに窮する人の方が多いのではないでしょう
か。
言語的にいうと、re(再び) + habilis (適した) で構成されており、再び適した状態に成ること、
即ち、「その人らしさを取り戻すこと」が、その言葉の意味となります。
<当院のリハビリ>
リハビリの専門職として、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士という3つの職種が有ります。
当院では、この3職種とも在職しており、循環器疾患・整形外科疾患・脳血管疾患・がん・呼吸器
疾患・運動器疾患等に関して、日々最新のリハビリを提供する様に、研鑽・努力をつんでおります。
☆理学療法士☆
運動療法(筋力強化や関節の動く範囲を拡大することにより、運動能力を高め
る治療法)や物理療法(温熱や電気療法により、痛みや循環の改善を行うこと)
を行うことで、日常生活に必要な動作(起き上がる、座る、立ち上がる、乗り
移る、歩く)等の練習を行い、体の動きが良くなる様に支援します。
☆作業療法士☆
再び日常生活動作を行うことができるように、動作の練習(トイレに行く、ご
飯を食べる等)や、その動作遂行に必要な機能の改善(筋力強化、関節運動、バ
ランス練習、つまむ・握るといった巧緻動作練習等)を図ります。また、その
方に必要な道具の検討や環境調整を行い、安全に日常生活動作が行えるよう
支援します。
☆言語聴覚士☆
ことばやコミュニケーション、聞こえ、飲み込みに障害がある方のリハビリ
に携わる専門職です。様々な分野の他職種と連携しながら豊かな生活を送れ
るよう支援します。主に脳血管疾患の方に対し「表現する(話す・書く等)」
「理解する(聞く・読む等)」それぞれ練習や安全に食事摂取できるようお口
のケアや飲み込みの体操、食形態の工夫、姿勢の調節を行います。
―患者さまの権利―
一
二
三
四
個人の尊厳は尊重されます
平等な医療を受ける権利を有します
最善の医療を受ける権利を有します
知る権利を有します
五 自己決定権を有します
(検査・治療の内容)
(セカンドオピニオン)
(治験・臨床研究への参加)
六 プライバシーの権利を有します
等々