全国学力学習状況調査の結果について 平成27年(2015年)10月27日 札幌市立平岸西小学校 校長 田 口 拓 也 4月21日に6年生が行いました『全国学力学習状況調査』の結果が届きましたので、学力面と学習状況の面から本校の 結果をお知らせします。 1.教科に関する調査結果 国語、算数、理科の学力面は、今回の調査で出題された各問題の平均正答率から≪本校の概要≫と≪今回の調査における課 題≫を挙げ、今後の指導のために≪改善の方向≫をまとめています。Aとしているのは、基礎的・基本的な知識・技能が身に ついているかどうかをみる問題、Bは、基礎的・基本的な知識・技能を活用することができるかどうかを見る問題からの課題 です。 分析の結果、以下の課題と改善の方向を考えています。 【国 語】 本校の概要 今回の調査における課題 改善の方向 【区分及び領域】 主として「知識」に関する問題(A) 「話すこと・聞くこと」 ◆ 全国平均を下回っている。 ● 話の内容に対する聞き方を工夫する こと。 ☆相手の話の目的や意図を捉えながら内 容を十分に聞き取るとともに、取り上 げられた内容について、自分の考えと 、共通点や相違点、関連して考えたこ となどを整理し、自分の考えをまとめ る指導の充実。 「書くこと」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 上回っている。 「読むこと」 ◆ 全国平均を下回っている。 ● 物語の登場人物の相互関係を捉える こと。 ☆登場人物の相互関係から人物像やその 役割を捉え、そのことによって、内面 にある深い心情も合わせて捉える指導 の充実。 「言語事項」 ◆ 全国平均を下回っている。 ● 文の中における主語を捉えること。 ☆主語と述語との照応関係がたいせつで あるということについて、文や文章を 理解したり表現したりするときに強く 意識させる指導の充実。 ● 目的や意図に応じ、取材した内容を ☆読み手に伝えたいことの中心を明確に した上で、自分で調べた内容や、関係 者に取材した事柄の中から取捨選択し 、伝えたいことが読み手に伝わるよう に、整理して記事を書く指導の充実。 主として「活用」に関する問題(B) 「書くこと」 ◆ 全国平均を下回っている。 整理しながら書くこと。 「読むこと」 ◆ 全国平均を下回っている。 ● 登場人物の行動を基にして、場面面 の移り変わりを捉えること。 -1 - ☆各場面の様子を、登場人物の行動や会 話、情景などの叙述を根拠にしながら 、的確に捉えるとともに、場面と場面 を関係付けて読む指導の充実。 【算 数】 本校の概要 今回の調査における課題 改善の方向 【区分及び領域】 主として「知識」に関する問題(A) 「数と計算」 ◆ 全国平均を下回っている。 ● 小数点をそろえて位ごとに計算する こと。 ☆計算の手順に沿って確かめるだけでな く、計算の結果と見積りの結果が大き く異なっていないことを確認する活動 の充実。 「量と測定」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 下回っている。 ● 分度器を用いて、180°よりも大 図の技法の定着を図る活動の充実。 きい角の大きさを求めること。 「図形」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 下回っている。 ● 示された三角形が二等辺三角形にな る根拠を円の性質と関連付けて判断 すること。 ☆作図の方法を図形の特徴と関連付けな がら、図形を構成する要素に着目して 、図形の性質の理解を深める活動の充 実。 「数量関係」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 上回っている。 主として「活用」に関する問題(B) 「数と計算」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 上回っている。 ● 位に正しく着目し、四捨五入して千 の位までのおよその数にして計算す ること。 ☆見積りの目的と関連付けて、「四捨五 入」「切り上げ」「切り捨て」の用語 の意味や処理の仕方についての理解を 深める活動の充実。 「量と測定」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 上回っている。 ● 単位量当たりの大きさを用いて、最 も代金が安くなる買物の仕方を選択 ☆目的に応じて様々な考え方の中から適 切なものを選択できるようにする活動 の充実。 し代金を求めること。 ● 条件を変更した場面に面積を2等分 する考えを適用して、示された部分 の面積を求めること。 ☆学習したことをさらに発展させて新た な問題を設定し、場面や数値などの条 件の異同を確認したり、問題の構造を 比較したりするなどして、学習した考 えをどのように活用していくかを確認 する場の充実。 「図形」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 上回っている。 ● 正三角形の性質を基に、示された 周の長さから辺の長さが等しくな る位置を求めること。 ☆日常生活の中に図形を見いだしたり、 問題の解決に必要な図形の約束や性質 を基に、日常生活の事象を見直したり する活動の充実。 「数量関係」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 下回っている。 ● 示された情報から基準量を求める場 面と捉え、比較量と割合から基準量 を求めること。 -2 - ☆比較量を求める場面の考え方を基にし て、数量の関係を把握できるようにす る指導の充実。 【理 科】 本校の概要 今回の調査における課題 改善の方向 【領 域】 「物 質」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 下回っている。 ● メスシリンダーで一定量の水をはか り取る操作技能に関する知識の定着 ● 温度の変化に伴って変わる析出する 量について、グラフを基に考察して 分析すること。 ☆器具の操作手順の理解だけでなく、操 作の意味を捉えさせるとともに、名称 の指導と同時に、実際にメスシリンダ ーで一定量の水をはかり取る活動を児 童一人一人に保証する場の充実。 ☆水の温度を上げながらミョウバンなど が溶けていく様子とともに、温度を下 げながら析出する様子をじっくりと観 察する場面を設定し、予想や考察を具 体的な数値と結びつけながら考え、溶 ける量や析出する量がどのように変化 するのかを捉える活動の充実。 「エネルギー」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 下回っている。 ● 振り子の運動の規則性を的確に捉え 、振り子時計の調整の仕方に適用す ること。 ● 熱膨張が小さい金属について、グラ フを基に考察して分析し、他の比較 して解釈した内容を記述すること。 ● 電磁石と磁石の同極が退け合う性質 を振り子が左右に等しく振れる仕組 みに適用すること。 ☆実験結果からいえることについて適切 な表現を用いて考察し、振り子の運動 の規則性を的確に捉えるとともに、獲 得した知識と実際の自然や日常生活に 見られる事象・現象とを関連付けてと らえられるような指導の充実。 ☆表現したことを振り返り、事実の捉え は適切か、解釈した内容は問題と正対 しているかなどを確認すると同時に、 事実と解釈の両方を表現することがよ り的確な説明になることを捉えられる ような指導の充実。 ☆電磁石や磁石の同極で退け合う性質や 異極で引き合う性質などを確認する時 間を十分確保し、どのような性質や働 きをどのような仕組みに適用してもの づくりをしようとするのかを明らかに する指導の充実。 「生 命」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 上回っている。 ● 顕微鏡の適切な操作技能に関する知 識の定着 ● 植物の適した栽培場所を判断する場 合において、植物の成長の様子と日 ☆可能な限り顕微鏡の台数を整備すると ともに、限られた台数の中でも、観察 する機会を増やしたり、観察対象物を 複数にしたりして一人一人が顕微鏡を 操作できるようにし、各部位の役割や 適切な操作方法を理解し、対象や目的 に応じて操作できる技能を習得する指 導の充実。 ☆今までの学習を通して獲得した知識を 実際の自然や日常生活の事物・現象に 当てはめて考える指導の充実。 光の当たり方を適用して考察するこ と。 「地 球」 ◇ 全国平均とほぼ同程度であるがやや 上回っている。 ● 月は1日のうちで時刻によって形は 変わらないが、太陽と同じように東 ☆時間ごとに月が見える方位や高さ、見 える形を観察し、月の動きと時間の経 過とを関連付けて考える指導の充実。 の方から南の空を通って西の方に動 くことについての理解。 ● 星座の動きを捉えるための適切な記 録の技能に関する知識の定着。 -3 - ☆定点観察の技能と記録の仕方を習得す る指導の充実。
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