コデインリン酸塩とジヒドロコデインリン酸塩の違い(140703)

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コデインリン酸塩とジヒドロコデインリン酸塩の違い(140703)
今までは、コデインしか使用したことが無い。コデインとジヒドロコデインの違いを意識していなか
ったので勉強してみることにした。
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コデインの類似薬であるリン酸ジヒドロコデインの鎮痛効果はコデインと同等であるが、鎮咳
作用は 2 倍程度と言われている。1)
ネット上に公開されている情報でも同様の記載がある。
1.
コデインリン酸塩(末、錠);
・麻薬。但し、1%散(100 倍散)は非麻薬。
・軽度から中等度の痛み用オピオイドの代表薬でアゴニスト。
・経口投与開始量は 20~30mg/回を 4~6 時間ごと
・ほぼ 120mg/回が実地上の最大投与量。
・副作用の便秘は緩下薬(センノシドなど)の併用で防止できる。
2.
ジヒドロコデインリン酸塩(末、散;麻薬)
・経口投与による鎮痛効力はコデインリン酸塩の 1.3 倍、鎮咳効力は 2 倍。
・効力比を考慮した量で、コデインリン酸塩と同じ方針で使う。
(痛みのマネジメント.ホスピス財団ホームページ
http://www.hospat.org/practice_manual-4-2.html)
添付文書上の記載もコデインが 1 回 2g なのに対してジヒドロコデインは 1 回 1g となっている。
ジヒドロコデインリン酸塩散 1%「第一三共」
効能又は効果/用法及び用量
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各種呼吸器疾患における鎮咳・鎮静
疼痛時における鎮痛
激しい下痢症状の改善
通常、成人には、1 回 1g、1 日 3g を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
コデインリン酸塩散 1%「第一三共」
効能又は効果/用法及び用量
各種呼吸器疾患における鎮咳・鎮静
疼痛時における鎮痛
激しい下痢症状の改善
通常、成人には、1 回 2g、1 日 6g を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
薬価にはそれほど大きな違いはなさそう。
ジヒドロコデインリン酸塩散 1%「第一三共」
8.9 円
ジヒドロコデインリン酸塩散 10%「第一三共」
156.3 円
ジヒドロコデインリン酸塩「第一三共」原末
1161.1 円
コデインリン酸塩散 1%「第一三共」
8.4 円
コデインリン酸塩散 10%「第一三共」
147.1 円
コデインリン酸塩水和物「第一三共」原末
1220.9 円
コデインリン酸塩錠 20mg「第一三共」
78.1 円
ジヒドロコデインは、同じ鎮咳作用を期待するときに散薬の量を半分にできるところがメリットだ
ろうか。スタンダードはコデインかもしれないが、使い方次第ではそれ以上に使えるのかもしれな
い。
参考文献
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1.
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的場 元弘.がん疼痛治療のレシピ 2007 年版.東京,春秋社,2007.
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