国語総合 - 新潟県立松代高等学校

62 新潟県立松代高等学校
平成 27 年度シラバス
教科名
科
国語
国語総合
教科書
副教材等
目 名
学科・学年・類型
単位数
普通科・1学年
5
三省堂『精選 国語総合』
[副教材]
桐原書店「新しい古典文法」、尚文出版「明説漢文」、
尚文出版「常用漢字ダブルクリア」、国語辞典、古語辞典
1
科目の目標
国語を適切に表現し的確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力を
伸ばし心情を豊かにし、言語感覚を磨き、言語文化に対する関心を深め、国語を尊重してそ
の向上を図る態度を育てる。
2
科目の内容
(1) 基本的な言語事項の習得を重視し、語句の意味・用法及び表記の仕方などを理解し、語彙
を豊かにする。
(2) 自己の考えを適切に書き表す表現力を育成する。
(3) 文語のきまり(歴史的仮名遣い、用言・助動詞の用法、係り結び、敬語法、音便等)を理
解する。
(4) さまざまなものの見方、考え方に触れる。
(5) 訓読のきまり(訓点、書き下し文)を理解し、漢文特有の表現に親しむ。
3
授業計画
月
内
容
配当
指導上の留意点
時間
ぐうぜん、うたがう、読書のススメ(川上未映子)
・表現に着目し、筆者の主張
を過不足なく読み取る。
・主な常用漢字について使い
方を理解する。
「待つ」ということ(鷲田清一)
4月
5月
10
・古文に親しみ、古文を読む
児のそら寝
ための基礎を身につけ
る。
11
格言
・格言を通し、日本語と漢文
故事
のつながりについて理解
推敲
を深める。
○1学期中間考査
10
10 ・故事を通し、古代中国の人
漁夫之利
々の知恵を知る。
借虎威
羅生門(芥川龍之介)
14
・小説の優れた描写や比喩表
現を取り上げ、その効果
について考える。
5月
・それぞれの場面で登場人物
の心情を読み取る。
7月
検非違使忠明
11 ・古人の生き方に触れ、古文
を読む楽しさを知る。
阿蘇の史
・用言の活用について、正確
に理解する。
○1学期期末考査
水の東西(山崎正和)
12 ・二項を対立させて展開する
言語は色眼鏡である(野元菊雄)
論の進め方を理解する。
・東西の文化の違いについて
理解する。
徒然草
7月
14
・中世の人々のものの考え方
つれづれなるままに
や見方、感じ方を理解す
ある人、弓射ることを習ふに
る。
・助動詞の意味と用法につい
花は盛りに
て正確に理解する。
10 月
史話
13
・古代中国の歴史や、当時の
人々の生き方に関心を持
鶏口牛後
つ。
先従隗始
・疑問や反語の句形を理解す
る。
○2学期中間考査
伊勢物語(芥川・東下り)
8
・「歌物語」の特徴を理解す
る。
・「昔男」の各場面における
心情を、和歌を中心に読
み取る。
・助詞の働きについて理解を
深め、主な助詞を覚える。
10 月
旅上・サーカス・Iwasborn・崖
10
・詩に表れた言葉の働きや技
巧を知り、表現上の特色
を理解する。
12 月
その子二十(短歌十六首)
・短歌や俳句に用いられた言
葉の働きや技巧を知り、
表現上の特色を理解す
る。
論語と孟子
10
・訓点に従って正確に読み、
孔子や孟子の思想を理解
する。
○2学期期末考査
なめとこ山の熊(宮澤賢治)
17
・小十郎と熊たちの関係につ
いて考察する。
・宮沢賢治について理解を深
める。
コインは円形か(佐藤信夫)
・人間の認識におけるレトリ
ック感覚の重要性を理解
し、さらに異文化理解な
どの現代の課題における
レトリックの有効性を学
12 月
ぶ。
3月
唐詩(春暁ほか)
10 ・詩や文章を通して、唐代に
生きた人々のものの見
方、感じ方や考え方を理
解する。
竹取物語(かぐや姫の生い立ち・かぐや姫の成長)
15
・「竹取物語」の全体像を理
解する。
・敬語法について理解を深め
「竹取物語」の中での用
例を確認する。
・和歌に描き出された情景や
和歌(万葉集・古今集・新古今集)
歌人の心情を正確に読み
取る。
○学年末考査
4
学習評価
関心・意欲・態度 話す・聞く能力
評
価
の
書く能力
読む能力
知識・理解
国 語 で 伝 え 合 う 目的や場に応じて 相手や目的、意図 文章を的確に読み 伝統的な言語文
力 を 進 ん で 高 め 効果的に話し的確 に応じた適切な表 取ったり、目的に 化及び言葉の特
るとともに、言語 に聞き取ったり、 現による文章を書 応じて幅広く読ん
観 文 化 に 対 す る 関 話 し 合 っ た り し き、自分の考えを だりして、自分の
点 心を深め、国語を て、自分の考えを まとめ、深めてい 考えを深め、発展
・ 尊 重 し て そ の 向 まとめ、深めてい る
させている。
徴やきまり、漢
規 上 を 図 ろ う と す る。
準 る。
る。
・学習活動への参 ・学習活動への参 ・定期考査
評
加状況
加状況
・定期考査
字などについて
理解し、知識を
身に付けてい
・定期考査
・プリントや課題 ・質問に対する発 ・質問に対する
・発表内容
・レポートの書き 言や発表の内容
価 ・発表内容
・プリントや課題
方 ・レポートの内容 ・レポートの内容 方
法
発言や発表の
内容
・授業中の確認
テスト
5
担当者からのメッセージ
国語総合では現代文の分野と古典の分野とがある。学習するにあたって、「考える」ことと「覚え
る」ことをきちんと分けて取り組んでほしい。特に古典においては多くの文法事項を習得しなければ
ならない。1年次で学習したことを3年間使い続けることになるのだ。したがって頭の中を整理して
「引き出し」を作り、いつでも取り出せるようにしてほしい。現代文で最も重要なのは、「読解力」
である。読む力をつけるためには語句の意味や使い方など基本的な言語事項を習得する必要がある。
そして「読解力」を養うには、文章を何となく読むのではなく、論理的に読む姿勢が求められる。普
段から活字に接し、筆者の言おうとしていることをまとめる力をつけてほしい。